エフミドの丘を越え、ノール港へ続く道へ出たリョウ達。日も傾きはじめたので、キャンプを張り、泊まることになった。
夜になり、リョウはテントの外で考え事をしていた。すると、テントからユーリが出てきて
「リョウ、まだ寝ないのか?」
『ん?ああ、ユーリか…ちょっと考え事してた。』
「自分のことか?」
『まあ、そんなところかな。自分は何者なのか?親はいるのだろうか?…言い出すときりがない』
「そうか…」
『でも、結局は、その内思い出すだろ、で終わっちゃうんだけど』
リョウは少し笑いながら言う。
「まあ、ほどほどにしとけよ。俺はもう寝るわ。おやすみ」
『おやすみ。俺も寝ようかな…』
ガサガサ
『ん?』
突然、近くの草むらから音が聞こえた。
〖おかしいな…カロルはテントに塗られた魔物が嫌う匂いを出す薬品があるって聞いたんだけど…〗
不審に思いながらも念のため確認しに行くリョウ。音がした草むらを通って行くと、小さな森へ繋がっていた。しばらく歩いていると、少し開けた場所に着いたが、なにもなかった。
『気のせいか…』
そう思い、来た道へ戻ろうと振り向くと、突然
リョウの首に刃が迫っていた。
『なっ!!』
とっさに、後ろへ下がり回避したが、のどを少し斬られた。あと数秒遅れていたら今頃、首から上は地面に落ちていただろう。
「外した…か」
そこには目つきが鋭く、刀を持った黒髪の男が立っていた。
『何者だ…』
「私はダフィエル・ハーヴェスト、リョウ・ゲキショウ、貴様を殺す者の名だ!」
『!!なんで…俺の名を…おまえは俺を知っているのか?』
「記憶がないのか?そんなことはどうでもいい!貴様はここで死ぬのだからな!」
ダフィエルと名乗った男は、その場から姿を消した。
〖消えた!〗
そう思った瞬間、ダフィエルはリョウの後ろへ移動していた。
「刹那…」
その瞬間、リョウの右肩辺りから大量の血液が吹き出した。
『え…?』
リョウは、状況が理解できなかった。ダフィエルが消えたほんの一瞬で右肩を斬られたのだから。
『ぐ、あああ…』
あまりの激痛に右肩をおさえて膝をつくリョウに今度は刀を首につきつけるダフィエル。少しでも力を入れれば、首は斬り落とされるであろう。
「あの時の私は詰めが甘かったようだ…今度は確実に殺す」
〖ごめん…みんな…少しの間だったけど楽しかった…〗
リョウが覚悟を決めたその時
「ファイアボール!!」
「なに!?」
どこからか現れた火の玉がダフィエルに直撃し、後退する。
「リョウ!」
『リ、リタ…』
リョウを助けたのはリタだった。そしてその後ろから
「リョウ大丈夫か!」
「た、助けに来たよ!」
「!?ひどいケガ!」
「ワンッ!」
ユーリ、カロル、エステル、ラピードが現れた。
『みんな…』
すると、ダフィエルはユーリ達をみて
「ここは一旦退くとする…私の目的はリョウ・ゲキショウの斬滅…だが!!私の邪魔をするのなら誰であろうと容赦はしない!!」
そう言い残しダフィエルは森の奥へ消えていった。
「まちやが…『追うな!ユーリ!』
ユーリは追いかけようとしたが、それを止める
リョウ。
『あの男はやばい…追いついたとしても殺されるだけだ』
「…分かった。」
「とりあえず。ケガの手当てを」
エステルはリョウに治癒術をかける。
「リョウ、あんたねぇ…」
「リタ、言いたいことは分かるがそれは後だ」
「分かったわ…」
リタが何か言いたそうだったがユーリが止める。
「ねぇ、あの人はいったい…」
カロルが尋ねる。
『ダフィエル・ハーヴェストって言ってたな…あいつ、俺のことを知っていた…しかも、過去にも俺を殺そうとしたかもしれない…』
「「「「えっ!!」」」」
『でも、今は何も思い出せないんだ』
「とりあえず、今日はもう寝ろ。じゃないと傷も癒えねぇぞ」
『ああ、分かった』
「リョウ、明日覚悟しときなさい」
『へ?』
次の日、勝手にキャンプから離れたことをみんな(特にリタ)から叱られた。
To be continued
オリキャラ設定
名前 ダフィエル・ハーヴェスト
性別 男
年齢 28
武器 刀
リョウの命を狙う謎の男。
過去にもリョウを殺そうとしたようで、リョウのことも知っているようだが…
スキット 説教
リタ「だいだいあんたは…勝手にキャンプから離れて…」
リョウ『リ、リタそろそろ勘弁してくれないか?さすがに2時間正座はきつい…』
カロル「いつまで続くんだろ…あれ」
ユーリ「さあな、リタの気が済むまでだろ」
エステル「でも、一番リタがリョウのことを思ってるってことですよね?」
カロル「そ、そうなのかな…」
リョウ『見てないで助けてくれぇぇぇ。あ、足が限界だぁぁぁ』