宿屋に戻ったリョウたち。ほどなくして、眠っていたパティが目を覚ました。
リョウ『起きたかパティ』
ユーリ「どうだ。ひとしきり泣いたら楽になったか」
パティ「……。全然、大丈夫なのじゃ」
ユーリ「これからパティはどうするんだ」
レイヴン「そうね、記憶も戻ったようだし会いたい相手にも会えたわけだしね」
パティ「もちろん、ユーリたちと一緒に行くのじゃ」
エステル「いいんです、それで?」
パティ「ここまできたのじゃ。最後まで付いていかせろ」
リョウ『それじゃ、改めてよろしくな、パティ』
パティ「うむ。よろしくするのじゃ」
ゴゴゴゴゴゴゴッ
カロル「な、なに!?」
突然、地鳴りが聞こえてきた。
リョウたちは外に向かった。
リョウ『なんだいったい!?』
リタ「ちょっと!あっちってアスピオの方じゃない!」
カロル「な、なにが始まるの!?」
アスピオの地下から、巨大な塔が現れ、そのまま宙へと浮かび上がった。
リタ「あれじゃ、アスピオは……」
レイヴン「あの馬鹿でかいのはなによ!?」
エステル「タル……カロン……」
カロル「え?」
エステル「あれはタルカロンの塔、精霊たちがそう言うんです」
リョウ『デュークだな……それしか考えられない。あれで星喰みを……』
タルカロンの塔を見つけるリョウたちのもとに、役人がやって来た。
役人「黒くて長い髪のあんた、ちょっといいか!?」
ユーリ「なんだよ」
役人「あんたみたいな風貌の人を見かけたら教えて欲しいって騎士団の人に言われててな。なんでも新しい騎士団長のフレン殿について話したいことがあるとか」
ユーリ「なんだと?」
役人「人違いじゃなさそうか?」
ユーリ「ああ。宿屋で待ってりゃいいか?」
役人「それでいい。呼んでくる」
宿屋で待っているリョウたちのもとに、ウィチルとソディアがやってきた。
ウィチル「ようやくつかまえましたよ!どこほっつき歩いてたんですか」
ソディア「ユーリ……ローウェル……」
ウィチル「……ソディア?」
ユーリ「んで、フレンがどうしたってんだよ」
ウィチル「あ……はい、あの怪物が空を覆ってから、大勢この大陸から避難すんです。でもギルドの船団で帝国の護衛を拒否するのがいて、隊長はそれを放っておけなくて。
魔物に襲われた船団はヒピオニアに漂着、僕たちは戦ったけど段々、追い詰められて……」
ソディア「私たちだけが救助を求めるため、脱出させられた……。でも騎士団は各地に散っていて……」
ウィチル「もう皆さんにお願いするしか方法はないんです」
ソディア「しかし……時が経ちすぎた……隊長はもう……」
ユーリ「相変わらずつまんねぇ事しか言えないヤツだな」
ソディア「な、なに!」
ユーリ「諦めちまったのか?おまえ、今まで何のためにやってきたんだよ?」
ソディア「私は!あの方……フレン隊長のために!あの時だって……」
ユーリ「ふん。めそめそしててめえの覚悟忘れて諦めちまうやつに、フレンのためとか言わせねぇ」
ソディア「覚悟……」
ユーリ「リンゴ頭!ヒピオニアだったな」
ウィチル「え、ええ」
ユーリ「そういうわけだ。ちょっと行ってくるわ。みんなはタルカロンに行く準備を……」
ユーリは部屋から出ようとするが
エステル「え?わたしたちも行きますよ?」
カロル「そうだよ、悪いクセだよ、ユーリ」
ユーリ「そういうけどな、割とヤバそうな感じだぜ?」
ジュディス「なら、なおさらあなたひとりで行かせる訳にはいかないわね。それにバウルが言うことを聞かないと思うけど?」
リタ「ひとりはギルドのために、ギルドはひとりのために、なんでしょ」
リョウ『またそんなことすると、前みたいに重めのチョップをくらわせるぞ』
レイヴン「時間がないならちゃっちゃと行って片づけようじゃないの」
パティ「うちは噛みついたウツボ以上の勢いで、死ぬまでユーリについて回るぞ」
ユーリ「ったく付き合いいいな。そんじゃ行くか!」
カロル「おー!凛々の明星出撃ぃ!」
ラピード「ワン!」
リョウたちはヒピオニア大陸へ向かった。
To be continued