リブガロの居場所が分かったリョウ達は街を出ようとしたところフレンに会った。
「相変わらずじっとしているのは苦手みたいだな」
「人をガキみたいに言うな」
「ユーリ、無茶はもう…」
「オレは生まれてこのかた、無茶なんてしたことないぜ。今も魔核ドロボウ追ってるだけだ」
そう言ってユーリ達は街を出た。
街の人の情報によれば南の森にいるらしく捜索していると、黄金の毛に身を包んだ魔物を見つけた。
「これがリブガロだよ!」
『よーし。さっさとはじめるか…「あんたは休んどきなさい」
リョウが戦闘態勢にはいろうとしたらリタに止められた。
『へ?なんで?』
「なんでって、傷が開いたらどうすんのよ」
『あ、そうか…』
「じゃあ、リョウはグミとかでサポート頼む」
『了解。まかせろ!』
ユーリの提案に従い、リョウはアイテムでのサポートととして、リブガロとの戦闘が始まった。
リブガロを気絶させることに成功したリョウ達。
『ボロボロだな…こいつ』
「街の連中に何度も襲われたんだろうな」
ユーリはリブガロのまえでかがみ込み、そのツノを折る。
「ユーリ…?」
「高価なのはツノだろ?金の亡者どもにゃこれで十分だ」
「あんたが魔物に情けなんてかなり意外なんだけど」
「のんきなこと言ってたら、ほら、起きるよ!」
目を覚ましたリブガロ。しかし、そのまま去っていった。
「あ、あれ?なんで?」
「わたしたちの意図を理解してくれたんですよ」
「魔物が?まさか?」
『まあ、いいじゃん。ツノが手に入ったし』
リョウ達は街へ戻ることに。
街に戻ると、最初に出会った夫婦にまた会った。
「待って!ティグル。せっかくケガを治してもらったのに!」
「止めるなケラス!リブガロを捕まえなくては…」
「そんな物騒なもん持ってどこに行こうってんだ?」
包帯だらけのティグルにユーリが尋ねる。
「あなた方には関係ない。好奇心で首を突っ込まれても迷惑だ」
ユーリはティグルの足下に、リブガロのツノを投げる。
「こ、これは…っ!?」
「あんたの活躍の場奪って悪かったなそれは、お詫びだ」
「「あ、ありがとうございます」」
「ちょ、ちょっと!あげちゃっていいの?」
「あれでガキが助かるなら安いもんだろ」
『ユーリ、最初からこうするつもりだったんだろ』
「思いつき思いつき」
『そういうことにしとくか。でも献上品がなくなったな…』
その後、エステルの提案でフレンの様子を見に行くことになった。
『あっ!』
「ん?どうしたリョウ」
『さっきのリブガロとの戦闘でグミとか少なくなっちまったから、買出しに行ってくるわ』
「そうか、じゃあオレらは宿屋へ行っとくわ」
『じゃあ、また後で…「待ってくださいリョウ」
エステルがリョウの右肩に治癒術をかける。
「右肩のケガが治ってないと聞いていたので。これで大丈夫だと思いますがあまり無理しないでください」
『ありがとう。エステル』
リョウはユーリ達と別れ買出しに行った。
『アップルグミとオレンジグミ…まあ、こんなもんかな』
買出しが終わり宿屋へ戻ろうとしたが、ラゴウの屋敷に向かう見覚えのある男を見つけた。
〖あのおっさんは確か…俺がリブガロの居場所を聞いたおっさんだよな…ラゴウの知り合いか?あやしいな…〗
リョウは男の後をつけて行った。
ラゴウの屋敷の前までやってきたリョウは男が物陰に隠れているのを見て
〖隠れてるってことは、知り合いじゃないってことか…屋敷の方も変わった様子はないから騎士団もだめだったか…〗
「おっリョウ君久しぶり」
リョウに気付いた男が声をかけてきた。
『なにしてるんですか?こんなところで』
「ちょっとあの屋敷に用があってね」
リョウは二人の門番を見て
『あの様子じゃ無理でしょうね』
「そうなのよーおっさん困っちゃってさあ…そこでさあリョウ君おっさんと協力しない?」
『断ります。なんで会って間もないうさんくさいおっさんに協力しなくちゃならないんですか』
つい、本音が出たリョウ
「うわーおっさん傷つくわーそんな風に思われていたなんて…じゃあ、おっさんの名前はレイヴン。敬語は不要。これでどう?」
『これでどう?って言われても…』
リョウが困っていると、ユーリ達がやって来た。
「買出しにしては長いと思ったら、こんなところにいたのね」
「ボク達捜したんだよ」
『ゴメンゴメンちょっと寄り道してた』
リタとカロルに謝るリョウ
「さて、どうやって入るかな…」
考え込むユーリにリョウが
『やっぱ、騎士団はダメだったかのか?』
「ああ、だから屋敷の中で騒ぎを起こして、騎士団に介入させるって作戦なんだが…」
「裏口を探すのはどうです?」
「残念、外壁に囲まれてて、あそこ通らにゃ入れんのよね」
いつの間にかエステルの後ろへ移動していたレイヴン
「えっと、どちら様です?」
「な~に、リョウ君と、かっこいい兄ちゃんとちょっとした仲なのよ。な?」
『俺はまだ会ったばかりだけど…ていうかユーリの知り合いだったのか?』
「いやっ違うから、ほっとけ」
「おいおい、ひどいじゃないの。ユーリ・ローウェル君よぉ」
「…おじさんの名前は?」
カロルが尋ねる。
「俺様の名前はレイヴン。ところで、屋敷に入れなくて困っているみたいだけど、俺様とリョウ君の力があればなんとかなるよ」
「え!?本当!?リョウ」
『おいおい、なに勝手なことを言ってんだよレイヴン』
カロルは期待しているが、リョウは困っている。
「でも、このままじゃ埒が明かないでしょ?」
『まあ、確かにそうだけど…分かったよ協力するよ』
「よしっ決まり。じゃあちょっとリョウ君借りるね」
そう言うとリョウを引きずって門番のところにむかうレイヴン。
『お、おいレイヴン!作戦とかはないのかよ!』
「そのうち分かるって」
「なんだてめぇは」
門番の二人が武器を構える。
「いやーあそこでたむろしている若い連中が何やら屋敷に忍びこむとか相談しているのを聞いちゃいましてね」
「なにー」
『お、おいレイヴン何言って!』
門番の二人はユーリ達の方へ向かっていった。その間に屋敷に入って行くリョウとレイヴン
『まさかレイヴンの作戦って…』
「そゆこと」
後ろの方でなにやら爆発音らしき音が聞こえた。おそらくリタの魔術であろう。
『そろそろ放せよレイヴン』
「もうちょっと協力してよ」
屋敷の側面へ回るとユーリ達が追いついてきた。
「よう、また会ったね。無事でなによりだ、んじゃ」
そう言い残しリョウとレイヴンはリフトに乗って上へ向かった。
ユーリ達も隣のリフトにのったが下に向かって行ったようだ。
ユーリ達と離ればなれになってしまったリョウはレイヴンと一緒にラゴウ邸のある一室にいた。
『まったく…どうしてくれんだよレイヴン。みんなと離れちまったじゃねえか』
「まあまあ、そう言いなさんなって一応屋敷の中に入れたでしょ」
『そうだけど…さっきからなに探してんだレイヴン?』
ラゴウ邸に入ってからレイヴンはいろんな部屋を物色している。
「んーそれはね…ヒ・ミ・ツ」
ガシャァァァァン
リョウはその辺にあった高そうな壺をレイヴンに向かって投げ、レイヴンは間一髪避けた。
「ちょ!?なにすんのリョウ君!?」
『いや、ちょっとイラッときたから』
そう言いもう一つ壺を投げようと構えるリョウ
「もう投げないで!!ほんとに秘密なんだって!!」
『分かった分かった冗談だよ…ところでもうみんなを捜しにいってもいいか?』
「ちょっと待って、リョウ君に聞きたいことが…」
ドォォォォォン
屋敷中に謎の爆発音が響いた。
『なんだ?今の音…あっちの方か』
リョウは部屋を出て音のした方を見る。
「ちょ、ちょっとリョウ君」
『話ならまた今度な。じゃあなレイヴン』
そう言ってレイヴンの元から去って行った。
音のした方へ向かうと、ひときわ大きな広間に出た。そこには巨大な魔導器があった。そこではユーリ達が傭兵数人と戦っていた。すぐさま
リョウは助太刀に入る。
「ちょっと、リョウ今までどこにいたのよ」
『リタ、その話は後だ。今はこいつらを片付けるぞ』
「ちっ次から次へと…あの男も捕えなさい」
声のする方へ目をやると初老の男がいた。おそらく奴がラゴウであろう。傭兵がリョウに襲いかかってくるが、ケガが治っているリョウの敵ではなかった。しばらくしてユーリが
「十分だ、退くぞ」
『もういいのか?』
「早く逃げねぇとフレンとご対面だ」
『それは勘弁だな…「執政官、何事かはぞんじませんが、事態の対処に協力致します」
ユーリと話してるうちにいつの間にかフレン達がやって来た。
「ちっ、仕事熱心な騎士ですね…」
ラゴウがそう言ってると突然
ガシャァァァァン
竜に乗った人間が窓を破って入って来た。
「うわぁ…!!あ、あれって竜使い!?」
カロルが驚いている間に竜使いは巨大な魔導器を破壊した。
「ちょっと!!何してくれてんのよ!魔導器を壊すなんて!」
リタが魔術で攻撃するが、かすりもしない。竜は火を吐き出し、今度はフレン達の足を止める。
「くっこれでは!」
「船の用意を!」
フレンが足を止めをくらっているうちに逃げようとするラゴウ。ラゴウを追って、リョウ達は屋敷の外へ出る。そこでリョウは同行者増えていることに気付く。海賊のような格好をした少女と男の子がいることに
『この二人は屋敷の中にいたのか?』
「ああ、二人とも捕まっていたんだ」
「うちはパティなのじゃ」
「ぼ、ぼくはポリー」
『俺はリョウだ』
軽く自己紹介をし、ユーリはパティとポリーに帰るように促し、二人は街へ帰って行った。そしてラゴウを再び追うことに
『にしてもあの竜使いはいったい…』
「あんなのバカドラで十分よ!竜使いなんて勿体ない!」
『…好きに呼べよ』
リタの言葉に少し呆れるリョウであった。
To be continued