リョウ達はラゴウを追い、屋敷の裏へ向かうが、ラゴウが用意していた船は出航しはじめていた。
「行くぞ…!」
「ちょっ待って!心の準備が~~~~!!」
そう叫ぶカロルにお構いなくユーリはカロルを抱え船に飛び乗る。
『リタ、ちょっといいか?』
「なに…って、きゃっ」
リョウはリタをお姫様抱っこして船に飛び乗った。
『ふう…間に合った』
「ちょっとリョウ!早くおろして!」
『ああ、わりいわりい』
飛び乗れて安心したのも束の間リタが暴れていたのですぐにおろした。リタは少しの間顔が真っ赤になっていた。
そして船の甲板でリョウ達は意外なものを見つける
「これ、魔導器の魔核じゃない!」
リタが驚く。
『すげえ数だな…』
「まさか、これって魔核ドロボウと関係が?」
「かもな」
「けど、黒幕は隻眼の大男でしょ?ラゴウとは一致しないよ」
エステルとユーリの会話に疑問に思うカロル。
「だとすると、他にも黒幕がいるってことだな。ここに下町の魔核は混ざってねえか?」
『残念だか、それほどの大型の魔核はないな』
ユーリとリョウが話していると傭兵達が現れリョウ達を取り囲む。すると、カロルが
「こいつら、やっぱり五大ギルドのひとつ、『紅の絆傭兵団(ブラッドアライアンス)』だ」
傭兵達が襲いかかってきたがそれほど強くなくあっさり蹴散らし、ユーリとカロルは船室の入口に近づく。すると
「どきやがれぇっ!」
「うわっ」
勢いよく船室の扉が開き、カロルが少し後ろへとばされ中から隻眼の大男が現れる。ユーリは大男の背後に回っていて剣を向けていた。
「隻眼の大男…あんたか。人を使って魔核盗ませているのは」
「そうかもしれなえなあ…」
そう言って隻眼の大男は背後のユーリに斬りかかる。ユーリはすばやくかわし、距離をとる。
「いい動きだ、その肝っ玉もいい。ワシの腕も疼くねえ…うちのギルドにもほしいところだ」
「そりゃ光栄だね」
「だが、野心の強い目はいけねえ。ギルドの調和を崩しやがる惜しいな…」
「バルボス、さっさとこいつらを始末しなさい!」
「金の分は働いた。それにすぐ騎士が来る。追いつかれては面倒だ」
奥から現れたラゴウに、バルボスと呼ばれた隻眼の大男が応える。
「小僧ども次に会えば容赦はせん」
そう言い残し、バルボスは船に積まれた小舟に乗り込む。
「待て、まだ中に、ちっ…!ザギ!後は任せますよ!」
ラゴウも小舟に飛び乗り、2人は逃げて行った。すると船の奥から赤髪の男が現れる。
「誰を殺らせてくれるんだ…?」
「あなたはお城で!!」
「どうも縁があるみたいだな」
『エステル、ユーリ、知っているのか?』
「帝都でちょっとな…」
「フレンの命を狙っていた人です。たしか名前は…ザギ!」
「そうだオレの名はザギ…刃がうずく…」
『なんかヤバそうな奴だな…「死ねぇ!」
ザギがいきなりリョウに斬りかかってきたがリョウはそれを避ける。
『やるしかねぇか…』
リョウは白い太刀を抜いた。
「死ねぇ!」
ザギはもう一度リョウに斬りかかる。
『同じ手が通用するか!烈・魔神剣!』
リョウはザギの攻撃を避け、半円状の衝撃波を当てた。
「チィッ」
ザギは後ろにとばされ体制を立て直しリョウのいた場所見るが、リョウはいなかった。
「どこだ…『瞬迅脚!』がぁ…」
ザギの背中に衝撃が走る。リョウはいつの間にかザギの背後に回っていて強烈な蹴りをいれた。ザギはまたとばされ、その先にはユーリがいた。
『ユーリ!』
「まかせろリョウ!牙狼撃!」
ドゴォ
「ガ八ッ…」
ユーリの拳がザギの鳩尾に入り、ザギはその場でひざをついた。そして、リョウの太刀とユーリの剣がザギに向けられた。
『「勝負あったな」』
「…オ、オレが退いた…ふ、ふふふアハハは!おまえら、強い!強いな!覚えた覚えたぞリョウ!ユーリ!いずれ切り刻んでやるからな…アハハハハ」
そう言い残してザギは海へ飛び込んだ。
ドォォォォォン
いきなり爆発音が響き船上は一瞬で火の海になった。
「なに?なにがおきたの?」
カロルが少しパニックになる中火はどんどん広がっていく。
『最初からこの船ごと俺達を沈めるつもりだったのか』
「海へ逃げろ…「げほっげほっ…。誰かいるんですか?」
突然船室から声が聞こえた。ユーリはすぐにそこへ向かった。
「ユーリ!」
「エステリーゼ!ダメ!」
エステルがユーリの後を追いかけようとしたが、リタが止める。
「でも…でも…!」
『今はユーリを信じろ!』
そしてリョウ、リタ、エステル、カロル、ラピードは海へ飛び込んだ。
「みんな、大丈夫?」
「わたしは…でもユーリが…」
するとユーリが、金髪の少年をかかえて浮かんできた。
「ユーリ…!よかった…!…ヨーデル!」
エステルは金髪の少年を見て驚いた。
「知り合いなのかエステル?」
「え、えっとですね…」
ユーリの問いに答えを濁すエステル。
『ん?船が来たな、おーいこっちだ』
遠くから巨大な船が向かってくる。甲板にはフレンがいてすぐに全員救出された。そして、カプワ・ノールの対岸、カプワ・トリムに着いたリョウ達は、ユーリが助けた少年についての詳しい話は宿で聞くことになった。
To be continued