SAO 〜しかしあいつは男だ〜   作:置物

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Q.リズ編が浮かばなかったので本編投下とか作者何考えてるの!?
A.何も考えていない

本編の大体のあらすじみたいなものが浮かんだので投下しました後悔はおそらくありません(
SAOは「しかしあいつは男だ」と出来たのですがALOはLが曲者すぎてタイトルに悩みに悩んで一時期はSAOを使いまわしていくか?と考えましたが頑張って思いついた結果が
A(あいつは)L(れっきとした)O(男だ)
になりました
お前ALOで躓いてたらGGOどうするの?と言われたら
わかりませんと泡を吹きながら答えます(白目
それでは本編どうぞ


ALO編 あいつはれっきとした男だ
episode18 コノハ「ふざけんな!」


最後の奇襲を、ヒースクリフは特に危なげもなく俺の攻撃を弾き、ガラ空きだった胴体を貫いた。

痛みはないが、硬く冷たい異物が体の中心を貫く感覚が体を支配する。

剣が刺さる胸元から赤いドットがゆっくりと漏れ、視界の端に僅かにあったHPバーは消え去り、視界全体をゲームオーバーを告げる文字が占め、ザザッ、と砂嵐のような現象が視界の所々に現れ始める。

あぁ、これがこの世界の死なのかと、痛みがないからか、死に対する感情は特に浮かばなかった。

砂嵐がうざったらしく、目を開けているのが鬱陶しく思った俺は目を閉じる。すると今まで生きてきた人生が走馬灯のように暗い世界を駆け巡る。キリトとの出会い、SAO(デスゲーム)開始、アスナやクライン、色々な(変)人との出会い、階層の攻略、キリトからの告h、いやそんな物はなかったとそこだけ飛ばす。

そして一瞬で流れた走馬灯を見終わりふと、最後になんか出来る事はないかと思い、俺はこれからも生きていく彼らの代表とも言えるキリトに長年の相棒ジャッドシュヴァリエを託し、意識を0と1の世界に沈めた。

はずなのだが、

 

 

「どうして生きているんだ…?」

 

 

鳥籠のような金属の檻を見上げながら俺はそう呟く。檻の向こうは雲がまばらに浮かぶ青空が広がり、鳩と思われる鳥が群れを成してどこかへ飛んでいくのが見える。

どういう訳か、俺の意識はまだ存在していた。(意識というより知識、記憶と言うべきか?)

SAOでの死は現実での死のはず。ヒースクリフ、いやもう茅場でいいか。茅場に殺された俺はナーヴギアに電子レンジと同じ要領で脳をパーンされたはず。もしギリギリでナーヴギアの解除に成功し助かったのなら俺が見るべき天井はSAOを始める前に見た自室の天井か、もしくは長いゲーム生活の為に搬送されるであろう病院の天井のはずだ。今見上げている景色は絶対に自室の天井ではないし病院の天井でもないだろう。もしこんな青空が素敵な檻のような病室を採用した病院があるのなら院長になぜ作ったかと俺をここに搬送したのかを問い詰めたい。嫌がらせにも程があるわ。

そしてもう一つの可能性、それは俺がまた転生したという可能性。正直こっちが本命というかこれしかなくない?と思っている。

まぁた神様通さず転生かよと思いつつ、まぁ三度目の人生も楽しく行きますかと起き上がり、辺りを見渡す。

俺がいた檻の中は床は大理石のような材質のなにかに、部屋の中心に床と同じ材質と思われる一本足の円形のテーブルに3つの椅子、部屋の端付近には茶色の本棚が一つあるだけという殺風景な場所だった。唯一今座っているベッドだけが赤を基調とした何処かの宮殿にあってもおかしくない豪華な作りのダブルサイズベッドという仕様だ。

ベッドから立ち上がり、そこそこ広い部屋の端まで歩き籠の外を見ると、そこには現実では見た事がない程のとてつもなく大きな木がその存在を主張していた。

下を覗くと足場も何もなく、雲海が視界を遮っていることからかなりの高度にある事が、そしてこの檻が本当に鳥籠のように天頂部分を木の枝で吊られている事がわかった。

 

 

「やっと起きたのかい」

 

 

誰もいないはずの背後から男の声が響いたと同時に体を反転させ腰に手をやるが、腰にジャッドシュヴァリエはなく、ただ空を掴むだけに終わる。長年培った経験というのは中々抜けないものだ、仕方ない。

そこにいたのは一人の長身の男だった。

波打つ金髪に白銀の円冠、まるで貴族が着るような細かい装飾が施された緑の長衣、そして憎らしいほど整っている顔をした男がこの檻の入り口と思われる所の前に悠然と立っていた。

しかし俺の視線は男の有り様からすぐさま男の背後に移った。何故なら、本来人間にはあるはずのない物、艶のある漆黒の四枚の翅が四方向へ伸びていたからだ。

俺は睨むようにその男を見ると、男は中央に置いてある椅子に座り肘をつく。

 

 

「そう警戒しないでくれないかい?僕としては、君とは仲良くしていきたいんだけど」

「見ず知らずの場所で見ず知らずの怪しい男と出会って警戒しない奴なんていねぇだろ」

「ここは君にとっては見ず知らずの場所かもしれないけど、君は僕の事をよく知っているはずだよ?」

「はぁ?」

 

 

男の台詞に俺は疑問符を浮かべる。俺の知り合いにこんな虫人間はいないんだけど。

少しの静寂に男は「そういえば君にはまだ僕の名前を言ってなかったね」と両腕を広げて大袈裟な態度を見せる。

 

 

「須郷伸行だよ、コノハ君。いや、花林君」

 

 

男はニヤニヤと擬音が聞こえそうな笑みを浮かべながらそう言った。

須郷伸行。その名前を俺はよく知っている。うちの親父の上司に当たる人であり、昔からよくうちに遊びに来る眼鏡がよく似合うイケメンであり、俺の親父にSAOのβ版をするよう指示した人である。

その事実に俺は目を見開き口を開けてしまう。

 

 

「須郷さん!?な、なんで貴方がここに!?」

「それはね、僕がこの世界、アルヴヘイム・オンラインの管理者だからさ」

「アルヴヘイム…オンライン…?」

 

 

俺は今までの情報を頭の中で整理する。

俺は茅場に殺された。けどまた別の世界に転生したかと思ったらそこで知り合いの須郷さんに出会いアルヴヘイム・オンラインという名前から察するにまたゲームに囚われている。

つまりどういうこと?

 

 

「あぁ、その顔はなんで自分がこの場にいるのかわかってない顔だね」

「うっす」

「簡単に言うと、全て僕の計画通りということだね」

「簡単に言いすぎててなんにも分かんねぇ!?」

「詳しく言うと、全て僕の計画通りということだね」

「なんにも変わってねぇ!?」

「やっぱり君で遊ぶのは楽しいねぇ」

「この人やっぱり悪魔だ!」

 

 

前述通り須郷さんは昔からよくうちに遊びに来ていた。それは決して晩御飯にお呼ばれしたからだとか親父と仕事の話をしに来たからだとかではなく、単に俺をいじりに来ていると言っていいだろう。アルバムにある写真の1割は須郷さんにいじめられている俺の写真になってるくらいだ。

ということはこの世界にいるのもその一環か?と思っていると「違うよ」と須郷さんがきっぱり言った。

 

 

「なんで俺の考えが分かるんですか…」

「そりゃあ長年の付き合いがあるからね、ある程度の事なら顔から推測出来るさ」

「ならなんで俺はこの場にいるんですか。確か俺はSAOで茅場に殺された筈なんだけど」

「その場面は僕も見ていたよ。正直焦ったね。まさか僕のハッキングがあと少しの所で君が飛び出るとは。ナーヴギアが脳を破壊する準備期間が無かったら君は病室で鼻から脳味噌を垂らしていただろうね」

「表現がグロい!!って須郷さんハッキングなんてしてたんですか?」

「そうだよ。いつ死ぬか分からない状況下から愛しの君だけを助けたいと思うだろ?」

「……愛しの君?」

 

 

須郷さんは俺に指を差して「愛しの君」と言う。つまり?

 

 

「え?ホモ?」

「世間一般ではそう呼ばれるだろうね」

 

 

…親父、あんたの上司が息子を愛するホモだった件について。

いやぁぁぁぁ!!なんで!?なんでさ!?な ん で さ!?俺はホモに好かれるフェロモンでも出してるの!?

ふ ざ け ん な!!

 

 

「可笑しい話だと思わないかい?異性を愛する事は何でもないのに偶々好きになった相手が同性だというだけでホモやレズなどと言われ社会からは軽蔑の眼差しで見られ、外国では同性婚が認められているのに日本では同性婚が認められていないなんてさ」

「いやまぁ、そうかもしれないですけどいざ自分がその立場になると嫌になるわけでして」

「結婚はまだいいさ。けど同性と付き合うだけで世間から冷遇を受けるのはどうなんだ?日本はもっと性についてもグローバルに生きるべきだと思うんだよ」

「ソウデスネー」

「で、話が少し変わるけど、ナーヴギア、今はアミュスフィアという後継機だけど、それらは脳の感覚野に仮想の電子信号を送って架空空間があたかもそこにあるかのように見せているけど、もしその枷を取り払い脳に与える影響を操作したならどうなるかという研究を僕はしているんだ」

「ふーん」

「つれないなぁ」

「いや、なんで俺がここにいるのかがわからないし」

「話を聞いていくうちにわかるよ。それで、どこまで話したっけ?」

「今晩のご飯について」

「あぁ、そうそう、僕の研究についてだね」

「覚えてるじゃねぇか!」

「けどこの研究には多くの被験者が必要だった。それも人間のね。当たり前だよね。脳というのは個体差があるし、自分の事を口にしてもらわないとどんな事が脳内で起こっているのか脳の断面図だけじゃ分かるわけがないんだからさ」

「けどそんなの違法じゃ」

「誰がそう決めたんだい?確かに人体実験は危険が及ぶならしてはいけないと倫理的には唱えられているが法には明記されていない!現に各国、各地でこの研究は進められている」

「……」

「けどそんな人体実験に協力してくれる人間なんてそんなにいる訳がないからこの研究は遅々と進められてきた。ところが!ある日大量の格好の研究資料が降って湧いてきたじゃないか!」

「…?」

「SAOプレイヤーだよ。ルーターをいじり、SAOのサーバーとこの世界のサーバーを繋げる事が出来た僕はSAOのクリアが待ち遠しかった。結果、五百人近いSAOプレイヤーを拉致する事が出来た!」

「てこと俺もその一人!?」

「そうとも言えるし言えないかな。君以外のプレイヤーで実験を繰り返し、安全かつ確実な研究結果が出た時、君に使おうと思う」

「俺の脳をいじって何をするつもりなんだ…?」

「もちろん、君の価値観を変えるつもりさ」

「あっ」

「おっと、もうこんな時間か。楽しい時間というのはあっという間に過ぎるね。暇だと思ったらそこの本棚の本を読んでいればいい。また数時間後には来るよ」

 

 

須郷はそう言って出口の格子を開け、翅を広げて巨大樹に向かって飛んでいき、表面に作られた階段で何処かへ去っていった。

俺はそれを見送った後、反対方向の格子を掴んで思いっきり息を吸い叫んだ。

 

 

「誰かぁぁぁぁ!!助けてくださぁぁぁぁぁい!!」




【一言キャラ設定】

オベイロンこと須郷伸行【ホモ(強行派)】

コノハの親父さんとは路地裏で知り合った。知り合ったと書いてあるが路地裏で酒に酔って倒れていた親父さんを須郷が介抱、家まで送り届けると一晩泊まってけと親父さんに無理やり泊まらされ次の日に同じ会社の人だと知る。なんだかんだ気があって家に遊びに行くとコノハが何度か目に止まり、いじめていくにつれ彼が好きになりやがて…。しかし世間体や彼の価値観がそれを許さないことを知っていた須郷はせめてこの関係はと思っていたある日、上司からあるプロジェクトの参加を持ちかけられた。そのプロジェクトは倫理に反するものだと断ろうとしたが、脳裏にコノハの顔が浮かび、価値観が違うなら変えればいいじゃないかとこのプロジェクトに参加し、そこからたったの半年でプロジェクトを指揮できるお偉いさんになったチートな彼。
ちなみにハッキングをしたのはコノハたちが75層攻略開始と同時であり、攻略が終わるまでの間に茅場が作り上げた某白い家並の強固なセキュリティ5つを突破しコノハを救出した。リズが喜びそうなネタですね(



次回からキリト視点で暫く(未定)続き、ALO編はさくっと終わらせる予定です。
彼の本気はゲームシステムを超える(
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