タイトル=中身とは限らないし!
内容を修正した模様
「はいこれ。代わりに持って行ってよ」
ノートに何かを書き終えたリズが預かった武器の代わりか、二振りの剣を俺とキリトに渡してきた。騎士が身につけてそうなそれは見ただけでかなりの業物だと分かる、が
「なんでキリトと同じ武器?」
「お揃いだな!」
「ってキリトがテンション高めに言うから違う武器にして欲しいんだけど」
「そんなのあたしがお揃いの所を見たいから駄目に決まってるじゃない」
「予想通りの回答だったよちくしょう」
キリトが嬉しそうに背中に装備しているのを見て、装備したくない一心で手持ちにある武器と比較したが、全ての点(攻撃力は勿論、鋭さ、速さ、正確さ、重さ、丈夫さの強化パラメーターの配分等)に置いてリズの剣に圧倒的に軍配が上がった。無駄な所で高スペックな武器を出すなよ。
渋々、否応無く、仕方無く俺はリズから受け取った剣を装備し、鞘から抜き放ち軽く振り回す。剣は憎たらしい程俺の手に馴染み、まるでジャッドシュヴァリエを装備しているようだ。…ん?それっておかしくないか?
「なぁキリト、ちょっとそっち貸してくれ」
「どうしたんだ?」
「ちょっと気になることがあるだけだ」
キリトが背中から抜いた剣を同じように振る。が、振り心地が俺のと比べて少し違い、キリトの剣の方が重く振り辛かった。
「キリト、この二本を比べてみてくれ」
キリトから受け取った剣を返し、キリトが少し振った後、俺の剣と交換してもう一度振らせる。キリトも気付いたようで訝し気な顔で首を傾げる。
「見た目同じなのに…」
鍛冶屋というのは基本材料、時間の無駄になる売れ残りが出来ないよう殆どがオーダーメイド、つまり頼まれてから作るものだ。
売り物として置かれている武器は鍛冶スキルを上げる為に作られ、スペックが売り物として十分と認められた物が多い。
しかしリズは、五十層以前に鍛冶スキルを完全習得しているから鍛冶スキルの為に作る必要がなく、店には
リズなら誰が握っても良い感じと思わせる武器を作れるかもしれないが、長い間使っていたジャッドシュヴァリエと同じ感覚で握れる武器なんて調整無しで作れる筈がない。つまりこれは俺用に調整されているということだ。
「なぁリズ、これもしかして」
俺が問いかける前にリズは舌を出した、所謂テヘペロ顔で、
「お揃いの武器を装備するコノ×キリを想像しながら
「だろうと思ったよ!無駄な所で頑張るな!?」
「だからリズ、キリ×コノだと何回言えば」
「お前は黙って剣振ってろ!」
わざわざ俺達に馴染むように調整されてるからもしやと思ったが、ここまで頑張るか普通?あ、リズなら頑張るわ。
「本当の無駄って言うのは、折角頑張って作ったのに装備されずに返されちゃうことでしょ。まぁ返されないようにジャッドシュヴァリエやエリュシデータに負けないスペックを目指して作ったんだけどね」
「熱意の真意が違ったらなぁ」
まぁ武器はありがたく貸してもらおう。リズの言う通り、この剣中々のスペックだし。
「あ、明日のお昼くらいには終わってると思うからその頃に来てよ」
「分かった。それじゃあキリト、一旦アルゲードに帰るか」
「あぁ」
「さぁて、キリ×コノ本とコノ×キリ本の内容とコマ割りでも考えましょうか」
「先に仕事しろ!」
「久しいなコノハ、キリト」
アルゲードに転移すると、門に寄りかかった原作より服装の細部が装飾され、ゴスロリチックな服を着た少女、シリカが肩にピナ改め
「久しぶりだなシリカ」
「久しぶりシリカ」
「我が名は
「俺だけ!?」
久々の自分に害のない癒しに自然と頭を撫でてしまう。あぁ、癒されるわぁ厨二病だけど。隣でキリトが「いいなぁ…」と言ってるのは聞こえない。
「む、コノハとは言え、我が頭を無断で触るとは、
「いいじゃん別に、減るもんじゃあるまいし」
「確かに減るものではないが」
「悪いなシリカ。コノハは周りの連中に疲れて癒しを求めてるんだ。あ、なら俺を撫でれば一石二ty」
余った手で妙案じゃないかと俺に近づくキリトにストレートを放ち黙らせる。てめぇに癒しなんてねぇしストレスの大半はてめぇとリズだろうが。
「なら仕方あるまい。あと
「わ、悪いシリカ。あ…」
「ぐぬぬぬ、もう許さん!喰らえ我が
はぁぁ!とキリトの腹をグーで連打するシリカ。圏内でのシステムアシストがない攻撃なので当然HPバーが減ることもなく、俺やどっかの腐女子鍛冶屋のような威力もないためポカポカしているだけである。
ポカポカしてるシリカまじ天使。
「あ、本題忘れる所でした」
一瞬素に戻ったが気付いたらしくごほん、と咳払いをしてシリカはキリトへの攻撃をやめる。
「私がここに来たのは団長からコノハに言伝があるからだ」
「団長から俺に?」
俺とシリカは血盟騎士団には所属していないがヒースクリフさんを団長と呼んでいる。あの人雰囲気がもう団長なせいか血盟騎士団以外からも団長と呼ばれている。例え血盟騎士団が解散しても俺含めた全員があの人を団長と呼び続けるだろう。
「至急グランザムまでとの事だ」
「了解」
「俺も着いて行っていいか?」
「いいんじゃね?」
「私も暇故着いて行ってやるぞ」
「いいんじゃね?」
「じゃあわたしも行く」
「いいんじゃ…ってアスナいつの間に!?」
当然の如くキリトの三歩斜め後ろの位置にアスナが立っていた。キリトはアスナに気付いた瞬間俺の後ろに隠れる。
「キリト君が居る所なら何処でもわたしはいるわよ?」
「ソウデスカ」
気にしたら負けだなと判断し適当に流す。頼みますヒロインさん、もう少しマシなアプローチをしてキリトの気を惹いてくれ…。それじゃあ逆効果です。
「ならばこの四人で団長の所へ向かうのか」
「そうなるな。それじゃ、団長さんの所に行きますか」
「キリト君キリト君、恋人らしく手繋ぎましょ?」
アスナがそう言いながらキリトの手を掴み、恋人繋ぎをする。
俺とお前はいつ恋人になったんだ…と言いたげな目をしてアスナを見た後、はぁと溜息を吐く。直後ハッと何かを閃いたような顔をし、キリトは近くにいる俺の手を繋ぐ。
「コノハも手繋ごうぜ!」
こいつ
「わ、私一人だけ繋がないという訳にはいかないな。コノハよ、空いてる手を繋いでやろう」
一人除け者にされそうなシリカも慌てて俺の手を繋ぎ始め、シリカ、俺、キリト、アスナの順に横一列に手を繋ぐことになった。
「キリ×コノ、コノ×キリ、アス×キリ…ネタの宝庫じゃない!尾行してきてよかったわ!」
今日の晩御飯はハンバーグにしようかなぁ…と全く現状を見ないようにしている俺の目はきっと光が灯ってないだろう。
頼むから仕事してくれリズ…。
第五十五層『グランザム』にある血盟騎士団の本部の一室。
山積みされた書類を処理していた学者然とした男、血盟騎士団団長のヒースクリフは俺達の訪問に気付き、疲弊しきった真鍮色の目をこちらに向ける。机の上には手の平サイズの種類が違う瓶が幾つも転がっている。
「よく来てくれたコノハ君」
目元を揉んだ後、団長が指をパチンと鳴らすとガゴン!という、重々しい、錠が掛かった音を何倍にもした音が何回か背後の扉から鳴る。
アスナがしまった!?と言って扉を蹴破ろうとするが開く気配はない。
「君が来てくれたおかげで私の予想通りアスナ君が掛かってくれたよ」
「なるほど、俺が来るならキリトも、そしてキリトに釣られてアスナも来ると読むとは、流石トップギルドの団長」
「アスナ君の行動原理は少しの間共にすれば誰にでも分かる事さ。それで、アスナ君」
真鍮色の瞳がアスナを捉える。名前を呼ばれたアスナはビクッと体を硬直させ、錆び付いたブリキの人形のようにギギギと団長の方に向く。
「君は午後の迷宮区攻略の時、何処で何をしていたのかね?」
「え、えーと…」
まるで先生に何をしていたか聞かれている生徒のように目を泳がせ両手の人差し指の先をくるくる回すアスナを、団長は机の上にある瓶の一つを手に取り中身を口にしながら見つめる。瓶には頭痛薬と書かれていた。
「罰として今から私の前で書類仕事をしてもらうよ」
「わ、わたし自分の部屋の机じゃないと仕事出来ないので…」
「大丈夫ですアスナ様」
部屋の片隅にある、一つの机の前からずっと居たと思われるクラディールがアスナの横まで歩いて肩を掴む。
「ここにアスナ様の机がありますので」
アスナの顔が絶望に染まった。
一言キャラ設定
シリカ【厨二病(?)】
これまでで一番の原作乖離のはずなのに主人公が特に言わないのは主人公が原因だから。
作者は厨二病のつもりで書きましたが「こんなん厨二病ちゃう!」と思ったら遠慮なく言ってください(
魂吸剣は(一応)短剣です。
ヒースクリフ【苦労人(レベル5)】
最大苦労人レベルは5ですのでヒースクリフは最強の苦労人。心友は胃薬と頭痛薬。攻略の時も回復結晶より先に補充するレベル。
血盟騎士団結成の理由も本編と違うような…?と妄想してますが書けるかどうか。