スライム狂による幻想王国建国記   作:クロマ・グロ

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第二のスライム  その3

 

 

~スラバッカ王国近海~『スラリン船内部』

 

 

 

幻想郷へと向けて海を進むスラリン船、その甲板の上では数多のスライム達が集まり、話し合いをしていた。

 

「ピキーッ!(そろそろ幻想郷に到着しますよー。)」

「ピキッ?ピキピキー!(お?割と早かったな。)」

「ピキィ~(まぁそこまで距離は無いですからね。)」

「ピキィ………ピキピキ(それで降りる方法は………発射ですか?)」

「ピキッ!(YES!)」

「ピキィ………(相変わらずスライム使いが荒い船ですね………)」

 

幻想郷近くの海岸へと到着した頃、甲板にいた7匹のスライム達が一斉に大砲へと装填されていく。

そして…………

 

「ピキーッ!!!!(発射ァァァァァアアアア!!!!)」

 

「「「「「「「ピキッィィイイイイれ!!(イヤッホォォォォオオオ!!)」」」」」」」

 

 

7匹のスライム達が次々とに発射され、その影は妖怪の山へと向かってどんどん激突していくのだった。

 

 

 

これによって妖怪の山に大きなクレーターが出来たのであった。

 

 

_________________________________________________

 

 

~妖怪の山~

 

 

「天狗戦闘員!第一種戦闘準備!」

「また向こうの島から攻めてきたぞ!!」

「今度こそ天狗の力を思い知らせてやれ!!」

 

天狗は前回ただ通りがかっただけであったメタルスターに対して侵入者として排除しようといらぬちょっかいをかけており、その際に軽くしばかれていた。

 

今回は天狗たちは雪辱を果たす事に燃えてこそいたが…………相手が悪すぎた。

 

相手のスライムたちはその圧倒的過ぎる機動力により天狗達の放つ段幕を悉く回避して次々に天狗を動けなくしていく。

 

「ぐぁぁ!?」

「まて!?俺は味方ぎゃ!?」

「く、なんで味方がこっちを攻撃して!?」

 

さらに天狗達は"こんらん"して味方をも攻撃する程だ。

 

「なんだ!?空から星形の段幕が!?」

「ぬわぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!?!?!?」

「なんだこれは!?一撃で天狗達が!?」

「あややややや!?私よりも速すぎるんですけど!?」

 

天狗達が簡単に蹂躙されていく。

幻想郷最速の天狗ですらその"すばやさ"には全く勝てない。

すばやさに特化したモンスターの速さは人に知覚できない程の速さで動く事が出来るのだ。

さらにこの速さによってまるで"3匹"に分身する程の速さでそれぞれのスライムが三つの行動を同時に行っている。

 

しかし天狗側には死者は誰一人として出てはいない。

 

これはスライム達が死者を出さないようにかなり手加減しているからだ。

 

それ程までに天狗達とスライム達には絶対的な差があるのだ。

 

だがスライム達からすれば良い迷惑であった。

何故ならスライム達にとってはまたただ通りがかっただけなのだから。

 

「ピギー………?(メタルスターからの通信にもあったけどなんでいきなり襲いかかってくるんだろ?)」

「ピキー(さぁ?実力がわからない訳じゃなさそうだけどねぇ、一部僕たちの半分くらいの速さで動けてるやつがいたから完全に弱い訳じゃないけど。)」

「ピキキ(まぁでも僕達の目的はこいつらじゃないしさっさとこの山を抜けようよー!)」

「ピキーー(そうだね、早く紅魔館とやらに行こうよ。)」

「ピキキピキキ!(後で情報貰えそうだし持ってこうっと。)」

 

こうしてスライム達は妖怪の山のほぼ全ての天狗を蹂躙して先へ進んだのであった。

 

なお一匹がマスゴミのカメラを持っていっていたが誰も止めることを出来なかったのである。

 

「ピキ、ピキイ!(あ、そうだ!人里ってとこ寄ってこうよ!)」

「ピキィ?(メタルスターからの情報にあったとこ?)」

「ピキィ!(そうそう、主様からは行ったとしてもそこで暴れるなって言われてるだけで行くなとは言われてないもん。)」

「ピキィ……(確かに言われてないけど………目的忘れちゃわない?)」

「ピキピキィ!(大丈夫だって!主様優しいもん!敵には容赦しないけど………)」

「ピキィイ……(はぁ……まぁいいか。)」

 

 

基本的にスライム達はきまぐれだったのだった。

 

 

 

_______________________________________________

 

 

~人里~

 

 

「な、なんだこの妖怪?幻想郷縁起にこんな妖怪いなかったはずだし……新種か?」

「「「「「「「プルプル(ぼくらはわるいスライムじゃないよ?)」」」」」」」

 

「んー、まぁいいか。

特に害も無さそうだし。

多分やったとしても"すねこすり"みたいな悪戯しかしないだろ。

ちょっとまってろ、隊長に許可証貰ってくるから。」

「「「「「「「ピキー(わーい。)」」」」」」」

 

 

人里の警備は割とザルであった。

 

とりあえず許可証を付けられる場所が無いため、紐を付けて頭のとんがりに引っかける形で許可証を下げ、人里にあっさりと入ったスライム達であった。

 

「ピキッ!?(あ、お金どうしよ!?)」

「ピキィ……(ゴールドしかないや。)」

「ピキ、ピキイ!(僕さっきの天狗?ってやつらからお金巻き上げといたよ!)」

「「「「「「ピキィ!!(ナイス!!)」」」」」」

 

スライム達は今日も可愛さ全開であった。

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