スライム狂による幻想王国建国記   作:クロマ・グロ

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スライムの国  その1

 

 

~境海~『スライバ船』

 

幻想郷とスラバッカ王国との境目にあるそれなりに大きな海の一部、幻想郷と新たな土地との境目というのもあり『境海』と名付けられたその海の上。

そこではスライバ船と呼ばれるスライムが船長として乗る船にスラバッカ王国に興味のある者や招待されている紫、霊夢等が乗船していた。

 

「ねぇ!この辺の海にはあんた達魔物は住んでいるの?」

「あぁ、海に住む魔物や湖に住む魔物というのも珍しくない。

そこら辺にも『スライムカルゴ』、『パールスライム』、『しびれくらげ』、『アクアスライム』等のモンスターが泳いだり住みかとしているはずだ。」

「ちなみにその子達はどんな特徴があるの?」

「『スライムカルゴ』はカタツムリの殻を住みかとして背負うスライムだな。

野生だと殻はスライムと共に成長して大きい個体なら人間が入れる程大きくなるらしい。」

 

カタツムリって向こうの世界にも居るのね?

 

「『パールスライム』は大型の二枚貝に住むスライムで完全な球体の体を持っていてそこそこ硬い。

たまに洞窟とかに顔を出して壁に本体をぶつけて遊んでる様子が見られるな。」

 

「それ………痛くないのかしら?」

「別に問題ない、壁の方が脆いからな。」

 

「『しびれくらげ』はホイミスライム型のモンスターで見た目こそスライム系だが実は自然系のモンスターであり、スライムではない。

だが見た目が同じゆえに主が捕獲して住まわせている。

その触手などから放たれる電撃で相手をしびれさせて襲う事があるから地味に危険性のある魔物だな。

こいつらは何故か仲間には出来なかったな。」

 

「やっぱり基本的に貴方達の主人ってスライムしか仲間にはしないの?」

「いやそういう訳でもない。

スライムに関係さえしてれば他の系統のモンスターでも仲間にするし魔王等をスカウトしたり配合で作って一時的に仲間にしてスライムへと配合したりしてるな。」

「結局スライムが一番なのは変わりないのね。」

「それはそうだろう。」

 

「それで?『アクアスライム』って言うのは?」

「ん?それならそこを泳いでるぞ?」

「へ?……………これ?」

「これ扱いしてると主に殴られるぞ?

まぁ水中での活動に特化したスライムであり魚と同様に海を泳いだりしているな。」

「ほんといろんなスライムが居るのね………陸の方が見えてくればかなりの種類がまだ居るぞ?」

「へぇ………ちなみに貴方も配合で生まれたスライムなの?

『スライバ』さん?」

 

紫が先程まで話していた紺色の体に赤い角を付けた漆黒の兜を被ったこの船の船長『スライバ』に己が気になっていたことを聞いた。

 

「ふっ、俺は配合で生まれたモンスターじゃない。

あいつのしつこいスカウトに折れたって所だ。

だがこの俺の船『スライバ船』は俺と強く繋がりのある船で半ばモンスター化していてな。

こっちは主による配合で大幅に強化されている。

それの影響で繋がりのある俺にもとてつもない強化が入っているがな。」

「へぇ………でも貴方から感じる力からしてあとひとつくらい繋がりのある存在があるんじゃないかしら?」

 

紫はスライバを霊的な視点で見た際にこの船以外にも、今向かっているスラバッカ王国方面にも繋がりがあるのを感じ取っていた。

 

「ふっ、伊達に賢者とは呼ばれていないということか。

確かに俺に繋がりのある物はもう一つ存在する。

俺の一族が代々受け継いできた城であり、機動兵器。

伝説の勇車『スラリンガル』と双璧をなす大戦車『エリスグール』だ。

あいつもこの船同様に強化されている。

そのうちお前達を俺が相手する事もあるかも知れないから後のことはお楽しみに取っておけ。」

「…………と言うことは貴方もこの国の戦士……と言った所なのかしら?」

 

するとスライバはフッとニヒルに笑う。

 

「この国のスライムは全員戦士だ。

主を守り、主を慕い、主の為に戦う。

俺たちは主の事が大事であり、主にとっても俺たちは大事なのさ。」

 

そして声にはそれは嬉しそうであり、なおかつ照れ臭そうな雰囲気を感じた。

 

「へぇ、とても愛されているのね………」

「まぁな………俺の話ばかりなのも少し不公平だな、お前らの話も聞かせてくれ。

航海をする身としては未知の島や大陸の話というのはとても興味をそそられる。」

「ふふ、良いわよ。

そうね………そもそも幻想郷はね………」

 

 

紫はスライバとの話に夢中になっており、気が付いたらもう向こうの大陸が見えていた。

他のメンバーもスライム達との会話に花を咲かせており、強者に対して強い興味を持っていて"無理矢理"付いてきた幽香なんかは植物としての特徴を持つスライムと言うのに特に興味を持っていた様子だった。

 

霊夢は金やダイヤモンドで出来たスライムと言うのに興味を持っていたのだが……………目にお金という文字が見える。

 

わざわざ永遠亭から来た永琳に至っては向こうの世界の医療等が気になっており、船医として船に乗船していた『ベホマスライム』という赤いスライムとの話に夢中の様子だ。

 

スライム達の国まで後少し…………

 

 

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