~スラバッカ王国~『闘技場』
「さて、そろそろ本題である次の相手の紹介に移らせて貰おうかね。
来てくれ!スライダーズ!」
すると上から三人の魔物が降りてくる。
一人目は全身をスライムと同じ水色に金の装飾、さらに同じ金の装飾にスライム型の装飾が施された鎧に身を包まれ右腕は銀色の装甲に包まれ、その先端はオレンジ色で槍のようにとがっている。
更に赤いマフラーを首に巻いてかなりヒロイックな印象だ。
二人目はは全身を黒と一人目と同じような金色の装飾に同じくスライム型の金の装飾が施された鎧に身を包み、背中には黒に金の縁取りと装飾が施された輪のような装備が背中に浮かべている。
更に背中にはスィラが鎧姿の時に持っていた剣、『メタルキングの剣』を浮かべている。
更に腕には一人目の槍と同じオレンジ色の手甲に包まれており、手甲にはスライムの顔が付いている。
更に指が出ない形の手甲となっており、何かを持つことが出来る形状ではない。
だが見る者に恐怖を与える威圧感を放っており、死神のように見える。
三人目はリボンやハートをあしらったライダースーツに身を包み、メタルスライムのようなかなり大型のエアバイクに乗っている。
バイクにはピンクの装飾が施されており、可愛らしさがある。
「紹介させて貰おう。
まず青色のこの子は『スライダーヒーロー』。
見た目こそスライムらしさがあまり無いのだが一応れっきとしたスライム族だよ。
黒いこの子は『死神スライダーク』
彼もれっきとしたスライム族であり『スライダーヒーロー』と対になる存在だ。
さらに背中には『メタルキングの剣』を装備しており攻撃力は折紙付きと言えるだろう。
ピンク色のこの娘は『スライダーガール』
彼女も一応スライム族であり本人はこの通り普通に人と同じ大きさだが一応バイク含めて『メガボディ』のモンスターとして扱われる。
次のCランクの戦いにおける相手はこの子達になる。事前情報ほおそらくそこの紫もやし殿が知っているだろう。」
「誰が紫もやしよ……………」
「おや?すまない、実況席では紫もやしで通っていたようだからこちらで呼ばせて頂いたが可笑しかったか?」
「レミィィィィイイイイ!!!」
パチュリーは恨みを込めた視線をレミリア達のいる観客席に向ける。
「むー!」
するとよく見たらスライダーガールが頬を膨らませて嫉妬するような視線をスィラに向ける。
「む?」
「あっ………」
遅れてスライダークとスライダーヒーローがスライダーガールの視線の意味に気付く。
だが割と手遅れだった。
「主の………」
「ぬ?」
スライダーガールは肩を震わせてバイクをフルスロットルにしようとする。
「主の浮気者ーー!!!!」
「あっ………」
スライダーガールはそのバイクでスィラをさらって城へと全速力で帰っていったのであった。
「「主ィィィイイイイ!?!?」」
いつの間にかエアバイクに簀巻きにされて連れ去られたスィラにスライダーヒーローとスライダークは叫びながら追いかけるのであった。
だが場に残された者達は…………
「………浮気者?」
「ほほーう、こいつは良い酒のツマミになりそうだな(ニヤニヤ)」
「ねぇ、ホミロン軍曹………だったかしら?
彼女って………」
「あー、紫もやし殿の想像してる通りであっていると思うよ。」
「紫もやし言うな…………ってことはやっぱり………。」
「うん、スライダーガール殿は…………主に恋愛感情を持つ数少ない者の一人で割と嫉妬しやすい傾向にあるよ。」
「へぇ………数が少ないのね………って貴方そんな話し方だったかしら?」
「うぇ!?そそそ、そんな事はさておきだ!確かに主に対して恋愛感情を持つ魔物はこの国だと少ない傾向があるぞ!
我輩が知る限りでも5人もいないと思うぞ!」
ホミロン軍曹はパチュリーに痛いところを突かれて慌てて喋り方を無理矢理直して話を戻す。
「正直意外ね、あのスライム達に対する溺愛ぶりならもっと恋愛感情を持つ娘がいても可笑しくないとおもうのだけど…………」
「あぁ、それなら簡単な話だよ!
確かに初恋が主ってパターンも多いんだけど…………そもそも僕達卵生だし姿も大きく違うから皆諦めちゃうんだ。
でもスライダーガールとかスラ忍衆って人と同じ姿を持ってるでしょ?
だからずっとその恋心を持ったままになってるんだ。」
「へぇ…………スラ忍衆もね………あの子達そんな様子見せなかったのに………。
ってやっぱり口調違うわよね?」
「うぇえ!?あぅ…………
スラ忍の皆は忠誠心が物凄く高いから任務とかがあるとそっち最優先になって基本そういうの表に出したりしなくなるんだ。
だからこそ主の信頼も結構あるんだけどそれで主にはあんまりアピール出来ない感じだよ?」
ホミロン軍曹はついに口調を取り繕う事をやめてホイミスライム特有の優しい性格を表に出したような可愛らしい様子で話す。
そしてあわてふためいて結局諦めて拗ねたように話すホミロンに皆は………
『可愛い……』
『可愛いわね……』
『可愛いです……』
割と萌えているのだった。