スライム狂による幻想王国建国記   作:クロマ・グロ

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恋する乙女達  その3

 

 

~マヨヒガ~

 

 

「面白くなってきました。

このまま召喚したという残り二人のモンスターマスターのトラウマもほじくりかえしますか。」

 

さとりによるパチュリーのトラウマ鑑賞会はさとりが面白くなってきたという理由で更に続けられていた。

 

パチュリーからすればズタボロに負けた所ばかりを映される羽目になる為に割と洒落になっていなかったりする。

 

「さぁ………どんどん行きますよぉ!」

 

 

そしてさとりはさとりでテンションが最高にハイって奴になっているのもあってとても楽しそうにトラウマをほじくろうとしている。

 

「お?皆さん、次のモンスターマスターとの戦いがありましたよー!」

 

さとりん………いやさ"ど"りんは先程のように己の想起を用いてその時の場面を見た目だけ再現する。

 

 

 

_________________________________________________

 

 

 

 

最初に召喚したモンスターマスターにズタボロにされてからと言うもの、パチュリーら悔しさからモンスターそれぞれの固有の能力等を調べあげて自分の魔力を増やし、魔術の腕を鍛えて再度モンスターマスターの召喚を行おうとしていた。

 

 

 

「ワンチャンさっきのモンスターマスターがとてつもない実力を持ったトップクラスのやつを引いた可能性だってあるわ…………大丈夫………ダイジョーブ………」

 

 

パチュリーは召喚魔法陣を起動させようとしてはいるのだが、以前ズタボロにされた少年を思い出して軽く体が震えていた。

 

だがその恐怖を無理矢理押さえ込み召喚魔法を起動させるのであった。

 

 

そして中から現れたのは…………

 

 

「………ィラさん!次はこっちを見に………あれ?」

 

一本の方向を指差してとても楽しそうな笑顔を"していた"少女だった。

少しお洒落をしており、三つ編みの赤毛に白いエプロン、緑色の大きなベレー帽と長袖のワンピースを着ている。

 

「初めまして、私はパチュリー・ノーレッジ。

モンスターマスターと魔物という存在を少し研究させて貰いたくて召喚した魔法使いよ。

早速で悪いのだけれど貴女には…………」

 

すると少女の雰囲気が大きく変わる。

 

「………………のに」

 

「はい?」

 

少女はまるで怒りに震えているようにも見えた。

 

「せっかくの……せっかくの"あの人"とのデートだったのに……………かなり苦労して鈍感なあの人とのデートチャンスを作れたのに…………」

 

「あら………デート中に呼んでしまったのね。

でも悪いとは思うのだけれど私の研究をちょっと手伝って貰いたいのだけど良いかしら?」

 

「早く戻してください!」

「残念ながらここを出るなら私が許可するか私を倒すしかないわよ。」

 

すると少女の様子が少し凄みのある笑顔へと変わる。

 

「そうですか…………なら………力ずくで戻して貰います。」

「そんなにデートとやらが楽しみにしていたのね………」

「ええ………人の恋路を邪魔する悪い人はゾンビにやられて反省してください!!

バラモス!バラモスゾンビ!!」

 

一体はネックレスとマントのついた豪壮な衣装をまとった大トカゲのような獣人のような姿で、角ともトサカともつかない一本角と牙がない口はシワの寄ったプテラノドンのようにも見える。

指は3本しかなく、見ようによってはカバに見えなくともない。

 

二体目は、一体目の魔物をそのままエグドラシルと同じ大きさにまで成長させ、肉体の一部が朽ち果ててゾンビとなった姿の魔物だった。

 

更に朽ち果てた体の中からはドロリとした液体が漏れており、紅く光る瞳と周囲を包む強大な死の気配と合わさり、見た物へと恐怖を刻み込む。

 

「『そなたのはらわたを喰らい尽くしてくれるわぁ!!!』」

 

小さい方のバラモス、でかくて腐っている方のバラモスゾンビは主の願いを叶えるために魔王としての力を、それが死してゾンビとなっても、衰えぬその力をパチュリーへと向ける。

 

「ゾンビって事は光とか炎に弱い。

つまりは太陽とかにも弱いってことでしょう!

日符『ロイヤルフレア』!!!」

 

前回の戦いで様子を見ようとしたらあっさりとズタボロにされてしまっているのでパチュリーに"油断"はない。

 

だが相手の実力ばかりはべつなのである。

 

「バラモスゾンビ!耐えてなさい!

バラモス!『マダンテ!』」

 

バラモスは己の魔力を根こそぎ全て解放する。

地面が周囲の物を引き寄せてまたもや空間を揺らす一撃が引き起こる。

 

「またなんて威力してるのよ!?

それにあの巨大なゾンビ………耐久力がとてつもない………?

いえ…………周囲を取り巻くこの悪霊みたいなやつ………まさか『亡者の執念』!?」

 

「バラモスゾンビ!リザオラル!」

 

少女の指示によってバラモスゾンビは己に自己復活呪文を付与して同時に凄まじい速度でその巨大な爪を振り下ろして飛んでいるパチュリーを叩き落とす。

 

「ガハッ!?か、体が………」

 

パチュリーは地面に叩きつけられると同時に体が麻痺して動けなくなってしまう。

 

さらにバラモスゾンビは『いきなりバイキルト』の特性を持っていたのもあり、一撃で満身創痍処か粉砕骨折をさせりていた。

 

そしてバラモスゾンビは力尽きて消滅しようとしていたが事前に付与していた自己復活呪文が発動してすぐに行動出来るほどに回復していた。

 

「い………いやぁぁぁぁぁぁああああああ!?!?」

 

哀れ、パチュリーは一度殺されて蘇生されたのだった。

 

 

 

 

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