スライム狂による幻想王国建国記   作:クロマ・グロ

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スライム族の女神  その2

 

 

~スラバッカ王国~『近海』

 

 

「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ…………」

 

チルノはメタルゴッデスの放つメラガイアーを必死に耐えていた。

 

本来の氷の妖精としてのチルノであれば炎というのは存在その物が最大の弱点となり得る致命的なものであり、温度次第では一撃で消滅する危険もあるのだが、リバイアさまと配合されたことによりリバイアさま側の耐性がいくつか優先されてチルノの最大の弱点とも言えた火炎属性は耐性無し程度まで上がっていたのだ。

とはいえ弱点ではギリギリ無くなった程度でしかなく、呪文の威力に関わる『かしこさ』も異常な高さを持つ『メタルゴッデス』相手では焼け石に水と言えるだろう。

 

だがチルノには他の妖精や妖怪、人間や魔物よりもとある点でだけは圧倒的なまでに優れている点があった。

それは…………

 

 

「アタイは……………アタイはサイキョーだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!!!!!!!」

 

自分は最強だと思い込む事による自己暗示、最強はこんなものではやられない、どんな困難があろうとも立ち向かう度胸と根性。

 

チルノはメンタル面だけで言えばそこらの大妖怪よりも上と言えたのだ。

更にチルノはどんなにやられようとも存在を消滅させられて復活しようとも決して諦めない。

 

自分が最強であると盲目的に信じ、そして諦めたら自分が弱い事を認める事になるとわかっているからだ。

 

チルノは心の奥底では自分がどれだけ弱いのかを理解していた。

だからこそ自分は最強だと思い込む事で、決して諦めない事で自分に自信を持ち続けて妖精を引っ張れる存在になろうとしていたのだ。

いつしかその自己暗示が自分の性格となり、アホが加速していったのだがチルノは諦めようとしなかった。

 

 

「っ!」

 

メタルゴッデスはその閉じていた目を見開く。

己が相対している者の覚悟がどれ程の物かを悟ったのだ。

 

スィラと、スィラに従うスライム達はある一部において共通する好みがある。

 

一つは正々堂々。

もう一つは仲間。

 

そして最後の一つは…………

 

「ルカのバカめ、今回ばかりはルカをしばき倒してやろうと思っていたが気が変わった。

良い覚悟だ!良い闘争心だ!

私が仲間と戦うのにこれ以上無いくらい燃える相手じゃないか!!」

 

覚悟

 

 

スィラとスライム達は何よりも覚悟を決めた相手との戦いを一番好んでいた。

死んでも蘇生されるという環境はどうしても戦いにおいて気の緩みを産み出してしまう。

負けても仕方ない、まだ次がある。

そういう精神的余裕があるからこそどうしても詰めが甘くなる。

 

だが覚悟を決めた魔物やマスターは決して違う。

どのような絶望的な状況でもそれを覆すだけの力を手に入れる。

どれだけ追い詰められても決して諦めず一矢報いてくる。

少しでも隙を見せればそれを的確に突いてくる。

そんなギリギリの戦い。

 

だがスィラ達はそのギリギリが、相手の必死さが、その緊張感を最も好むのだ。

 

「メタルゴッデス!!!全力で耐えろよ!!詠唱開始!」

 

「ッ!!!!」

 

メタルゴッデスは空高く舞い上がりいくつもの文字列によって構成される呪文の輪を何重にも重ねて自信が持つ膨大すぎる魔力の全てを集中し始める。

 

「やらせるかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

チルノも飛行してメタルゴッデスのいる高度へとたどり着き、その拳や盾、剣、蹴りを全力で叩き込む。

 

メタル系は純粋な物理攻撃を無効にすることは不可能だ。

故に殴打やただ斬りつけるだけといった攻撃はいくらメタルゴッデスとはいえどダメージを受けてしまう。

 

だが………

 

「マ!」

 

詠唱は一段階進み、その膨大過ぎる魔力が目視で見れる程に集中し始める。

 

メタルゴッデスは軽く表情を歪ませており、決定打とは言えないながらもチルノの攻撃は有効打を与えていた。

 

「そりゃぁぁぁあああああ!!!」

 

「ッ!?!?ダ!」

 

チルノの腰の入ったせいけんづきがメタルゴッデスに突き刺さる。

メタルゴッデスの装飾に軽く罅が入り、メタルゴッデスは大きく顔を歪ませる。

とはいえそんなダメージを受けても詠唱は止まらない、更に一段階進み、周囲の重力が歪み始める。

 

「うぉぉぉぉぉおおおりゃぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!!」

 

「ッ!!!!!ン!」

 

チルノの剣による全力のフルスイングが勢い良く突き刺さる。その強力な一撃はメタルゴッデスの横にある剣の翼に直撃してその翼の片方を切り離す。

 

メタルゴッデスはそのとてつもない痛みに耐えながらも詠唱を更に一段階進める。

 

魔力によってとある箇所にチルノは凄まじい吸引力で引き寄せられ、周囲の空間が完全に固定される。

 

「こなくそぉぉぉぉぉぉぉおおおおおお!!!」

 

チルノはその手に持ったリバイアさまの盾を海水によるジェット噴射で加速させながら投げつける。

噴射された海水はまるでリバイアさまの身体のごとき姿となり、メタルゴッデスの本体に突き刺さって噛みつく。

 

そして………………

 

「テ!!!!!」

 

全ての魔力がチルノの引き寄せられた地点へと一度に集まり、収束し、炸裂する。

 

 

 

魔王すらも消滅させる最強の一撃が発動されるのだった。

 

 

 




女神様「マダンテ!」
マグロ に 9999 の ダメージ!
「自動MP回復SP!」
女神様 の MP が 150 回復した!
女神様「呪いの鉄槌!」
マグロ に 9999 の ダメージ!
「自動MP回復SP!」
女神様 の MP が 150 回復した!
女神様 「呪いの鉄槌!」
~以下無限ループ~

このコンポを本当にやれてしまうからゴッデスは怖い………
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