兄が妹にガチ恋してると勘違いされた件   作:(兄

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一章のラストのお話。

結末を知って楽しみたい方はこの話から、過程や展開を楽しみたい方は次の話から読むのがオススメ。個人的には次の話から読むのがオススメ。(なぜこれを1話にした)

妹視点……?ないない。あったとしても読まなくていいよ。







あたまからっぽにしてどーぞ


一章 プロローグ
B0.兄が妹にガチ恋してると勘違いされた件


「……ちゃん、………て………きて」

「んー……」

 

 

身体が揺さぶれる振動と窓から差し込む朝日、なぜかやけに幼い母親の声を触媒に、俺は自分の意識が緩やかに浮上するのを感じた。ていうか本当に母親か?いやこの部屋に入ってくる女声という時点で母親以外は有り得ない。あの女郎ノックも無しに入ってきやがるんだ。成人男子の事情を考えろっつの。『スるなら鍵掛ければいいじゃない』鍵かかってたらシてるってバレるじゃねーか。

 

 

「おきて……おきてよ」

「はあい……起きてますぅ……zzz」

 

 

いつもと違う母親の声は気になるが、それより俺は惰眠を貪りたい。

それに……たしか今日は日曜日。なら昼過ぎまで寝ても誰も文句言わないはず……。

 

「朝ごはん作ったんだから!おーきーてーたーべーてー」

 

幼い母親の声が脳内に響く。これがロリ声ってやつか?それに朝ごはんは食べたい。昨日の夜はヌいたしお腹へってんだ……。しかし俺はその誘惑を鋼の意志を持って打ち消し、安らかな惰眠へとまた意識を沈ませていく……

 

「……ちゃんの好きなホットケーキだよ。ホイップ付き!」

 

……でもやっぱり、せっかくご飯作ってくれたなら食べたい気持ちもあるな。うん。てか普通に失礼では?いや失礼だな。そうだけど眠い…………(眠気と食気を天秤にかけ中)…………んじゃ、あと10分待って。そしたら起きて食べるから……

 

 

「ほんとっ!それなら、また10分後に起こすね!」

 

 

勝ったな、がはは、布団潜ってくる……

 

どうせ起きるならば最後のひとときを楽しもうと、少し捲れていた毛布を肩まで上げる。あー……幸せ。

 

そういえば、朝だからなんだか肌寒いな。朝とはいえ春なのに冬に逆戻りしたみたいだ。通りでベッドから出たくない訳だよ(年中行事)

 

 

 

 

「じゃ、じゃあさ、私が温めてあげるね。お兄ちゃん」

 

 

 

おう、頼んだ妹よ……………………うん?いもうと???

 

 

デデン

問1、いまの状況を答えよ。

 

 

混乱した頭に布擦れ音が耳から伝わりさらに困惑するも、寝惚けた頭ではいくら考えても答えが出ない。

 

億劫に思いながらも重い瞼を開くと、そこには……

 

 

「……は?」

「あ……えへへ。おはよう。お兄ちゃん」

 

 

 

ピンポン

……なぜか下着姿で顔を赤らめ、俺の布団に入り込もうとしてくる妹の姿があった。(解答)

 

 

 

「おま何してんの」

「あ、その……ご、ごめんね。裸はさすがに恥ずかしくて……」

「いやそれ逆ぅ……(焦)」

 

 

それだと俺、妹に脱ぐように強要してる鬼畜兄みたいになるよ??そんな事実ないし、ベッドに入って来いなんて頼んだこともないよね。……ないよね????

 

 

下着妹の奥に、綺麗に畳まれたエプロンとスカートとシャツを見つけた。視線を戻すと、再び妹と目が合う。あ、顔赤くなった……あれ?そういやなんで妹は下着姿になってるんだ?(当然の疑問)

 

 

「ず、ずっと見られると……は、恥ずかしい……よ……」

「あ、ごめん」

 

 

俺は、努めて平坦な声で謝罪し、くるりと寝返りを打った。いまさら寝ようにもすでに眠気なんか一瞬で吹き飛んでしまった。夢ならばどれほど良かったでしょう。

 

とにかく頼むからさっさと服着てくれ。そう願っていると……

 

「い、行くよ……えい」

「……」

 

むぎゅ

 

 

むぎゅ????

 

 

 

「せ、狭いね。し、失礼します」

 

 

ギュッ

 

 

下を向くと、綺麗な女性の白い腕が俺の腹に巻き付いていた。

 

 

 

「…………ほぁ」

 

平常心、平常心!平常心んんんん!!!!

 

 

相手は妹!背中に感じるあったかいのは妹!やけにサラサラしてる髪の毛も妹!いい匂いするけど妹!柔らかい感触も妹!!なんか布越しに微かな膨らみもある気がするけどこれは妹おォォォ!!!!

 

 

ヤバい、心臓の鼓動が早まっとる。焦りすぎだ俺!落ち着け。

 

 

そ、そうだ、母親の顔……じゃなくて父親の顔を思い出して…………なんか無性に殴りたくなって来た。これでよs

 

 

「お兄ちゃんの(心臓の音)おっきい…………えへへ、私もドキドキしてるよ。お兄ちゃん……」

「…………コフッ(吐血音)」

 

 

意識させんのやめてぇぇぇぇ!!むりやり感じさせられちゃうぅぅぅ!!(妹の鼓動を)

 

 

 

こ、このままでは妹と同衾した変態野郎になってしまう(手遅れ)。嫌だ、まだ死にたくない(社会的に)

 

 

 

せ、せめて兄らしく威厳を…………そうだ、妹にこんな行為止めるよう正面からキッパリと断ってしまおう(理想)

 

小さいベッドから妹を落とさないように再び寝返りを打つ。そして下着姿の妹と向き合い、俺は毅然とした口調と態度で言った。

 

「か、風邪ひくから服着ろ……服着て……ください(現実)」

「あ、うん。分かった。……やっぱり優しいね、お兄ちゃんは」

 

 

……たぶん優しい兄は妹との同衾なんて未然に防ぐと思うよ(正論)

 

 

素直にベッドから降りる妹、それを無心で見続ける俺。

 

 

「お、お兄ちゃん……じっと見つめられると……恥ずかしい……」

 

 

 

 

ダメです。今度こそ服着るまで目を離さないゾ。

 

 

 

 

「えっ……あ、でも……お兄ちゃんが見たいなら、見てもいい……よ?」

「……っ!?」

 

 

この時の俺の寝返りは音速を超え、光速に達していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが、俺と妹の、どこか歪な日常。

 

…………ほんと、どうしてこうなった。

 

 

妹とは数日前までは一言も会話しないような、ちょー険悪な関係だった……はず。それが数日前のとある出来事から妹がおかしくなった。

 

俺の出来の悪い頭で記憶を探り、当時のやりとりを何度も振り返るが、妹がこうなってしまった原因は全く分からん。

 

 

 

 

……ちょっとだれか、妹の心情が分かるやついたら教えてくれ。ここ数日の出来事は洗いざらい話すからよ……

 

 

 

 

 

『兄が妹にガチ恋していると勘違いされた件』

 

 

 

 

 

 

 

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