とてつもなくロクでなしなトレーナーから離れられないトウカイテイオー 作:はすき
「――なんかさ、また物増えてない? まあ綺麗だから問題ないけどさ」
ある日のこと、いつものようにトレーナー室で過ごすボク。一応広い部屋ではあるからか、定期的に色々なものが増えたり減ったりしている。何かサボテンがいたりすることもあった気がする。何か部屋に置くインテリアのサブスクみたいなものをやっているのかと思いたくなるくらいだ。
今日目についたのは……花だ。小さなプランターに入っている赤い花。花の名前などは詳しくないが、綺麗な色をして咲いている。
「ああ……たまにはさ、自然の物も部屋に合った方が良いかなって思って。ゼラニウムって花なんだ。本当はもう少し大きな場所でもやりたいんだけどなあ」
「へえ……ゼラニウムって言うんだ、知らなかったよ。でも、お花って綺麗だよね。まあ、ちょっとした花が部屋にあると華やかになるのはボクも気持ち的に分かるけど。」
トレーナーから花の名前を聞いて、色々と気持ちは分かる。少しの自然物を入れると、アクセントになる。それに日々の成長などで変化が楽しめるからアリなのだと思う。育てるのは個人的には面倒だけれども。
「――じゃあさ、トレーナーも花壇とかでお花育てればいいじゃん。エアグルーヴが管理してるけど、話すれば分かってくれそうじゃない?」
提案したのは、トレセン学園内にある花壇で育てることだ。学園内の敷地であるし、その花壇は生徒会に所属をしているエアグルーヴが主に管理をしている。そこを一部借りてみれば問題ないのでは、という内容だ。エアグルーヴは花を育てるのが好きだし、本来の目的でちゃんと管理をすれば貸してくれそうな気がする。
「エアグルーヴか、確かにな。エアグルーヴは趣味も良いし、凄い立派なおっぱいとケツもある理想のウマ娘像にも近いな……」
――凄く悩んでいる雰囲気から、大きく方向転換したような気がする。
「なんて言うかさ……ティアラ路線を勝っているウマ娘って、みんな『ママ』って呼びたくなるじゃん」
「――多分トレーナーみたいな変態じゃなきゃ、理解されないと思うけど」
――ティアラ路線を勝っているウマ娘がママという説。多分……いや、ほとんど無い説だろう。じゃあクラシック路線を勝っているウマ娘はパパになるのか。そんなことはないだろう。多分ティアラ路線とかの文字だけのイメージの雰囲気で語っているに違いない。
「それにエアグルーヴの身体は良いぞ……レースを走るのも良いし、ママみのあるデカいおっぱいとケツ。母性のトリプルティアラなんだって」
「多分そんな理由でトリプルティアラなんて取れないし、そのトリプルティアラはみんな目指してないから。トレーナーが目指すのは警察署だってば」
どれもこれも、トレーナーの趣味であるってのは、十分に分かっている。多分ビタミン、ミネラル、食物繊維のノリで決めていそうだ。ボクのトレーナー三大必須要素が母性、でっかいおっぱい、でっかいケツとか。それは多分トレセン学園でウマ娘の指導しているトレーナーがウマ娘に求めて良い要素ではないに決まっている。
「でもテイオーだって、無敗の三冠ウマ娘目指すんだろ? じゃあ自分の中で他の人に負けない要素、三つ作らないとな」
「そんなのもうあるじゃん、ボクにしかできないステップ、ウイニングライブの歌、誰よりも凄いダンス。ちゃんと三つあるよ?」
トレーナーからの質問に対して、既に要素なんて備えていると答える。誰にも真似出来ないテイオーステップ、圧倒的な歌唱力、ウイニングライブ中でも目立つダンス。これがあれば3つの要素なんて揃っているじゃないか。
「――レースのこと以外でも、自分の内部だけの能力じゃなくて、知識や印象作りも大事ってことだよ。それで、ハイこれ今日の練習メニュー」
「――なにこれ、英語のテキスト?」
トレーナーから渡されたのは英語で書かれた本である。多分ウマ娘の動作に関する研究書とかなのだろう。一応文章は読めなくもなさそうだ。時々知らない言葉が出てきているけど。
「そう、今テイオーに渡したのが海外のウマ娘たちのレースとか走法に関する専門書だな。テイオーでも読めるくらいな、たった100ページ程度の入門用だから。このテキストちゃんと読んでおいておけよ。今週末この専門書に関連したテストに合格しないと、『来週のレースに出さない』から」
「えっ……聞いてないんだけど。 ――ってか、今週末なんてすぐ来ちゃうじゃん。これ結構量があるから読むのですら大変なんだけど……」
――レースに出れないのはマズイ。でも英語の専門書を読み切って理解するにも時間がかかる。100ページだって読むのに何日かかるのか。来週末のレースに備えたいが、そもそも出られなくなるのは本末転倒だ。だからこの課題をこなすしかないのである。
「一応辞書とかでも出なさそうな単語とかは、こっちで意味をまとめたメモもあるから参考程度にな。あとは……これが本に挟んでおく栞で、こっちが休憩時に飲めるハーブティーとお茶菓子。程よく集中しながら効率よく覚えていけよ」
――そうしてトレーナーから渡されたのは、一本のひまわりが描かれている栞と、休憩用のハーブティーとお茶菓子だ。恐らく、「頑張れよ」とでもトレーナーは言いたいのだろう。こういう下準備とか、サポートの準備態勢が出来ているあたり、用意周到だなとは思う。
「ありがと……トレーナー。じゃあ、ボク、頑張って読んでくるから。テスト楽しみにしててよね」
ボクはトレーナーから本や栞の一式を受け取ると、辞書とにらめっこしながら読み込んでいく。 時折難解な単語とか出てきて悩ましいが、トレーナーのメモを片手に何とか読み進める。多分入門用って言ってるけど、向こうの海外基準での英語での走法や技法の専門書の入門編みたいな気がする。だから、普通に読み進めるだけでも難しい。
何とか授業の合間や、就寝時間前の自由時間を有効に使ってギリギリ間に合った。 ――その結果、週末に行ったテストでも問題なく満点がとれ、レースへの出走許可が出た。その後のレースについては、もう見事に快勝したのであった。ちょうど、トレーナーから渡された専門書にも似通ったシチュエーションが出たのが役立ったのだった。
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