元神王連メンバー「A」李堂 〜Anotherstory〜 作:ただの青い山羊
追記、一部書き換えました
李「…………なぁ」
道影「なんだよ?」
李「俺、いや、俺たちが出会った場所がこんな世界じゃなければ、ふざけて、皆んなで笑って生きていけたのか?」
道影「分からねぇよ、そんな考えを持つのはやめておけ、情が移っちまうかもしれないからな」
李「あぁ、そうしておく、始めよう」
道影「あぁ、そうだな」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
六冥王選挙の会場であった天冥聖杯の丘が鎮まりかえった、毒蟲、神王連、推薦者、様々な罪や決意を持った人が倒れた場所、その場に立つ2人の人間。
強者と弱者の戦いが今、始まろうとしていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
先に動いたのは道影だった
道影「巨大化せよ」
道影は剣の片方を上に投げ、もう片方の剣で薙ぎ払って来た。
李(よし、これくらいなら避けられるな、いや! 上に投げたのが本命か!)
李は素早く情報を手に入れ、危なげなく躱す。
李が薙ぎ払いを避けたその時、上に投げた剣が落ちてくる。
李「新世界計画の時みたいに行くと思うなよ!」
李は横に跳び躱すが、掠ってしまう
道影「ああ、お前はあの戦いの頃よりも精神的にも、能力的にも強くなっている、だが俺にはまだ届かない、次はどうするんだ? 「帰還せよ」」
道影は剣に指示を出し剣を回収する。
李(次……か……次の戦略が見えない……でも……泥臭くても、いいんだ……もう……プライドなんか! クソくらえだ!)
李の左目が緑色に光った様な気がした
道影「どうやら、まだやれる様だな?」
剣技
『無差別龍一閃』
道影「行くぞ!」
李(来た!)
李は、最初のスペルを避け、追撃を右へ左へと、情報を集めて避けるが、道影の本気を出した振りは、先程とは桁違いだった。
李に剣が当たってしまい、壁まで吹っ飛ばされてしまう。
李「がはっ!」
李(くそっ、一発貰っちまった! 剣の能力のせいで一撃が重すぎる!)
道影「どうした! もう終わりか!」
李「まだだ!」
剣技
『ハンドレット』
李はスペルカードを繰り出すが、
キィン! キィン! キィン!
剣によって防がれてしまう。
道影「こんな小手先の技術が通用すると思うな!!」
『収縮せよ』
道影は、剣を小型化させ、斬りかかる。
李「ッ! (まずい! 殺られる!)」
李はナイフを構え、防御しようとするが。
道影「巨大化せよ!」
巨大化した剣が李のナイフに当たり弾かれる。
李「ナイフが! (クソッ! マジで強い! 豪鬼達と違って、技術に差があり過ぎる! 何か無いか? 何か何か何か何か……何か……何も……)無い……」
目が……光を失いかける……。
道影「……終わりか……随分と呆気なく終わったな……「収縮せよ」……じゃあな……」
剣が振り下ろされる。
李(ごめん……豪鬼……雅……もう……俺は……疲れたよ)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
李「……? ここは……何処だ……俺は死んだのか……」
? 「んなわけねぇだろ」
李「み、雅? なんで……お前は……俺が殺した筈……」
雅「知らねぇよ、お前が辛気臭い顔してたから生き返らせてくれたんじゃねぇか?」
李「雅……俺はもう疲れたんだ……いい加減休ませてくれよ……」
李「お前の元に逝かせてくれよ……」
雅「……ダメだ」
李「なんで……」
雅「お前は俺や豪鬼を犠牲にしてここに居るんだ、こんな人生を変えるチャンスは二度と無い! それを無駄にするんじゃねぇよ、力が通用しないからなんだ? そこから更に策を考えるのがお前だろ? 勝手に無能に成り下がるなよ」
李「雅……俺は……」
雅「お前は生きるチャンスを貰ったんだ、それをどう使うかは、お前次第だぞ」
その時、雅の体が砂のようにサラサラと消えて行く
李「雅!? お前、体が!」
雅「まぁそりゃそうだろ、俺はもう二度死んだんだ、それなのに、勝手に人の前に出てしまっている、まぁ多分、存在が消えるんだろう……」
雅の足が無くなり、胴体も消え始める
雅「お前に俺の力を貸してやるよ」
そう言うと、雅は緑色のエネルギーのようなものを身体から取り出し、李の身体に移す
李「これは……?」
雅「俺の、『方向感覚を鈍らせる程度の能力』をお前に託したんだ、まぁどういう原理かは俺にもわからないけどな……」
遂に胴体が消え、頭も消え始める
雅「……もう時間かよ……」
李「俺は生きるよ、お前の為に、罪を償う為にな」
雅「そうかぁ……なら、俺はあっちで待ってるよ……兄貴……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
目に光が戻り、気がつくと、目の前に道影の剣が振り下ろされていた。
しかし、彼の眼には、何もかもが見えていた、どの角度、どのスピード、どの威力の攻撃が来るか、どうすれば回避できるか、手に取るように分かっていた、そして……
スカッ
道影「……は? 今のを外す筈が……」
道影(いや……一人いた……止まっている状態でも攻撃が当たらない様な奴が……)
李「勝ってやる……」
左目が緑色に光り
李「俺は……生きる……!」
右目が青色に光り輝いていた。
李「勝つ……力を俺にくれた雅の為に」
次回、決着