色々な無茶振りとかなんとかありましたが元気に某所で某二次創作をゴリゴリ作っていました。
あえて禁を破りこの先の展開を少し考えていたところごちゃごちゃになったのでとりあえず明日の自分に無茶振り投げろ、という心情で再開したいと思います。
そんなわけでまずはオリ主のいないマスターシーンからです。
「思ったより、厄介なことになったわね……」
リアス・グレモリーは椅子に座りながらため息をついた。
聞きつけた朱乃が振り向くが、それに対しなんでもないと首を振り一言返す。
朱乃は少し考え、そしてそのまま椅子から離れていった。
リアスの頭に浮かぶのは、先ほど部員になった二人の男女のこと。
悪魔になって名実ともに身内となった元人間の兵藤一誠と、その友人であり神器持ちの人間である鷺沼依子。
イッセーのほうはこれから悪魔として下積みをさせ、それから徐々に育てていこうと思っている。だが問題は依子のほうだ。
神器持ちとはいえただの人間がリアスの身内となることに口を出す輩が出るかもしれないし、何より本人も余り悪魔と親交を深めたがっているようには見えなかった。ただの人間であるのだからその反応も仕方がないかもしれないが、こちらが受け入れた上でもその態度を崩さないのであれば獅子身中の虫ともなりかねない。
本人に悪気はなくとも、神器自体が問題となる可能性があるのだ。なにしろ彼女の神器は、
「――初回発現から禁手化済み、しかも亜種とはね」
まさか、とも思ったが現状出ている情報に該当する神器などどこにもなかった。
新種の神器という可能性もないわけではないが、そもそもマウス型なんて現代的な造詣を聖書の神が設定するはずもない。つまりは見た目も何らかの理由で依子に最適化されたということだ。
そんな現象が起こるのは禁手・亜種化のみ。しかも完全な性能はこちらはもとより本人すら把握し切れていないだろう。
再びのため息。特に近辺で堕天使が活発に活動している今、神器使いに目をつける彼らとの間で災厄の種ともなりかねない。
イッセーの龍の手――トゥワイス・クリティカルですら堕天使は動くのだ。禁手亜種の名称不明な神器相手なら小競り合いですまない可能性もある。
「……本当、厄介だわ」
リアスの三度目のため息は部室の闇に吸い込まれていった。
それはさておき、と意識を切り替える。
「朱乃、少しいいかしら?」
言えば、朱乃はすぐに現れる。何事かと問う朱乃に、少しためらいながらも、
「鷺沼依子――彼女の処遇をどうするかなのだけれど」
とたん、朱乃の顔にも困惑が浮かぶ。
「やっぱり……さすがの部長も持て余すのでは、とは思っていましたわ」
その物言いに苦笑する。長い付き合いである朱乃はこちらの力量をよくわかってくれる。
「本人にその気がなくて私の眷属の悪魔にならない以上、完全に身内として扱うことは出来ないわ。とはいえそのまま放っておけば堕天使はもとより天界にも目をつけられかねないし……何とかならないかしら」
顎に手を当てながら問えば、朱乃はそれならば、と笑いながら口を開く。
「刻印を配した、身分証にもなりうる物を渡してみてはどうでしょうか。常に身につけられるもので、何かあるときにすぐ駆けつけられるように位置や状態を知らせられるような細工をした上で渡せば、万が一というときにも対応できるかと」
「なるほど……それはいい案ね。では明日にでも彼女にデザインを聞いてみましょうか」
思ったより早く解決策が見つかり、リアスは胸をなでおろすことが出来た。
それを見た朱乃が含み笑いする。何か言いたいことでもあるのかと思えば、
「リアスったら、楽しそうなんですもの」
あえて名前で呼ぶ朱乃が言うことには、新しい仲間というよりは弟と妹が出来たみたいに浮ついているとのこと。
「……まあ、可愛い弟妹分というのは間違ってはないわね」
呟き、リアスは朱乃の淹れた紅茶を口に含んだ。
その夜、依子の住む鷺沼家がはぐれエクソシストによって襲撃を受けたという連絡が、使い魔から入るのだった。