ハイスクール D-ECO   作:豚派

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台風がどうのこうので明日の朝一で休出の可能性があるというのに一体何を。
最近間隔が開き気味なので何とかしたいと思う心情の発露なので仕方ないのです。

まあキャラの衣服をどうしようかと着せ替えエミュをもにょもにょ弄ってたせいでもありますが。


娘、通学します!

 予想外にも、朝食はすこぶる和やかに進みました。

 

 完全に目覚めて着替えも済ませた二人も含めたサクラ、ヒマワリ、キキョウを連れ立って食卓へと赴けば、そこには普段の朝食よりも圧倒的に豪勢なことになっていました。

 

 お母さんが私の部屋に来てからほんの十分程度しか経っていないのに、明らかに皿の数が増えています。よく見ればちょっと高い缶詰の中身とかを出してそれっぽく盛り付けてあったり、すぐできる冷凍食品を山盛りにしてあったりと時間的に十分可能な範囲のものばかりですが、それにしてもおっとり目なお母さん一人では無理だと思えました。というわけでお父さんを見てみれば――普段どおり落ち着いた様子で新聞手にしていても、額の汗と少し上がっている息では一目瞭然なのでした。なるほど急なお客さんの対応という名目で朝っぱらから夫婦仲良くはしゃいで料理してたんですか。食べる前からご馳走様って感じです。

 

 そんな風に捉えて微妙な顔になっていた私を尻目に、お母さんが三人を席に案内します。普段三人で使っているために非常に卓が狭くなっていましたが、何とか押し込めた、という感じです。その割には真ん中に細い花瓶があったりして妙な意気込みが感じられましたが。

 

 さてそんな中から食べ始めてみれば、三人はそれぞれの言葉で料理をおいしいと素直な感想をいい、それに気をよくしたお母さんが甲斐甲斐しく世話を焼き、それをお父さんが普段以上の笑顔で見守るという光景が長々と繰り広げられました。ちょっと異空間入ってますが、私としてはいつ詳しい素性を聞かれるか冷や冷やしたものです。結果的に全く聞かれずに部屋に戻れたのですが。

 

 ほっとしたものの妙に気になって後でそれとなく聞いてみれば、自ら話してくれるまで特に聞くつもりは無いとのこと。目立たないとはいえ翼だの尻尾だの付いていたり変な光が周りを漂ってたりするのにそれでいいのかと逆に不安になります。そもそも朝のベッドの上の光景とか気にならないのかと思っていれば、さらに有難い言葉が。

 

「依子が心配するほど私たちは狭量じゃないもの。それに私たちにも昔は色々あったのよ?……ね、お父さん」

「うむ、そうだなお母さん」

 

 またぞろイチャイチャし始めましたよこの夫婦。桃色空気にあ、はい、そうですか、としか言えずに引っ込んだ私は悪くないと思います。

 

 といった具合で全く気にしないどころかいつでもおいでとかそんな言葉と共に、私を含めた四人は少し早い時間に送り出されたのでした。

 

「マスターのご両親は、いい人たちですね」

「料理もおいしかったし、優しかったね!」

「暖かくて……なんだか、ほっとしました」

 

 サクラたちも両親のことを気に入ったみたいで大変によかったのですが、逆に今まで隠そうと頑張っていた私の無駄骨を思えばため息の一回くらい罰は当たらないと思います。

 

 はぁ……。

 

 

 

 さて、いつもであればそのまま憑依してもらって通学――ということになるのですが、今日は両親に皆そろって送り出された形になるので憑依してもらうことが出来ませんでした。

 

 憑依してもらうにも、どこに人目があるかもわからないのでうかつなことは出来ません。かといって人目につかない場所に……なんてことも、何もかも事案扱いで垂れ込まれかねない昨今です。少女誘拐と間違われる可能性が無いとも限りませんので、このまま学校へ連れて行くしかないと、私は覚悟を決めたのでした。周りの人も小さめに隠している羽だの尻尾だの光だのは逆に堂々としていれば何かしらのファッションとして流してくれるかもしれませんし。

 

 まあ、案が無いわけではありません。昨日リアス先輩から持ちかけられたオカルト研究部と手を組む事を受ける代わりに、この三人を学校に居る間部室に置かせて貰おうと思っています。そもそもが私のことを話すのであれば、皆のことを話さないわけにはいかないので丁度いいでしょう。

 

 というわけで、まずは学校についたら同じ学年の木場くんにでも話を持っていくつもりです。余り気は進みませんが……この子達を学校内でまで連れまわすよりはましだと思います。

 

 なんて事を考えながらあっちこっち興味津々な三人組にあれこれ教えたり構ってやったりしながら通学路を行けば、私の思惑賀完全は解される出来事に遭遇することになりました。

 

「よお鷺沼!今日はいい朝だな!!」

「おはよう鷺沼さん」

「……オハヨウゴザイマス」

 

 鼻の下伸ばしながら得意げな兵藤くんと、それを従えるようにしながらもお淑やかな雰囲気は崩さず微笑むリアス先輩。予想外の出会いに思わず片言になってしまった私をいったい誰が責められるでしょうか。

 

「おはようございます」

「おはよー!」

「ええと、おはようございます?」

 

 うんうん、三人ともきちんと挨拶ができて私はとても誇らしいですよ。でもリアス先輩がめっちゃこっち見てくるので何とかしてもらいたいところですが。まあ、目立たないようにファッションっぽく仕上げてるとはいえ翼付き二人うち尻尾付き一人、オーブっぽい光付きが一人ですからね。昨日あれだけ知らないとか言っといて今更この子たち連れてたら何言われるかわかったものじゃありませんとも。なのでさっさと用件だけ伝えてしまいます。

 

「リアス先輩、昨日の話なんですがお受けすることにします」

「あらそう?ありが――」

「なのでこの子達をこれから学校終わるまで部室の方に置かせてもらいますねこの子達も関係者なので」

「え?ちょ、ちょっと待って――」

「詳しいことは後で全て話しますので。今は人目もありますし」

「――そうね、わかったわ」

 

 とりあえず勢いで全部流させます。わかったと言わせたでひとまずは追及をかわせますが、目つきが妙に鋭くなってこっちを睨むのでめっちゃ怖いです。それでも三人を人目気にすることなく置いておける場所ができたのは有難いことです。

 

 というわけで、兵藤くんとはこのまま学校に行くことになりました。いわゆるハーレムという奴です。周囲からお姉さまが穢れる!とか変態共を成敗するから止めるな!とか色々聞こえてきましたが聞こえません。はあ……うちの子達は超可愛くて癒されます……。

 

 ちなみに兵藤くんはリアス先輩はもとよりうちの子達の中で一番のものを持っているキキョウをじろじろと眺めて悦に浸っていました。まさか長袖のパーカーとボトムパンツで少年っぽくしているのに察知されるとは予想外です。その指が一本でも触れるのであれば兵藤くんに放課後は来なかったのですが、それを感づかれたらしくギリギリ許可範囲内の視姦に留めていました。

 

 キキョウも怯えていたので、後で何らかの制裁はやっておこうと思いつつ、うちの子達の可愛らしい姿に目を細める通学と相成ったのでした。

 

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