どんな雰囲気で書いてくかこの話で感じてもらえると助かります。
「遅くなりました~…あれ?千束と新入りちゃんは?」
時刻は昼前、まだお客がいないのは珍しくないが、いやそれはそれで悲しいんだけれども。
「千束と外の仕事に行ったよ。」
「ありゃー、仕事前に会いたかったなぁ。
千束の仕事初めて見るならDAの子は驚くでしょうね」
「だろうな。今日は依頼が多そうだったから帰ってくるのは夕方以降じゃないか?
それよりも...」
そう切り出して話し始めたのは新入りが来るきっかけになった銃取引について。
「1000丁の銃が見つからなかった??」
「楠が言うにはな。」
「商人に尋問しても吐かなかったんですかね?」
「その商人を機銃掃射で皆殺しにしたのが新入りのたきなだそうだ。」
「それは、、、また、、、なかなかにクレイジーな、、、」
さすがに苦笑いしてしまう。
ある意味まだ見ぬ新入りに俄然興味がわく。
「まあとりあえず2人が帰ってくるまでのんびり待ちますかぁ」
多少はお客さんがやってくる午後に向けて和服に着替えるべく、更衣室へ向かった。
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カランコロン
「お、千束おかえり~...あれ、1人?」
何やら慌ただしく帰ってきた千束に声をかけると、
「そうなの~、警察署で阿部さんに頼まれたストーカー被害の女性がこの前の銃取引事件の犯人たちに狙われているっぽくてさ~...」
と言いながら奥の和室に入っていく。
・・・え?どういうこと??
聞きたい事は山ほどあるが当の千束は
「先生お泊りセットは~?」
などと言いながらせかせか準備をしてるようなのでまた後でにしてやるとしよう。
「気をつけろよ~」
そう言う頃には店を飛び出していった。
「...ミズキ、片付けと掃除は俺が残るからとりあえず閉店時間まで頼む。
「はぁ、わかったわよ」
大きなため息とげんなりした表情と共に了承を得る。
大人組の残業が決まった瞬間だった。
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カランコロン
「おはようございまーす」
「い、いらっしゃいませ!」
見慣れない顔、慣れない挨拶が俺に向けられる。
この子が...
「あ、大河!おはよ~!
ほら、たきな!この人昨日言った...
「ここのオーナーの早川大河です、よろしくね。」
そう言って手を差し伸べる。
「千束さんからお話は伺っています。こちらこそよろしくお願いします。」
...驚いた、こんなにも礼儀正しい子だと誰が予想できただろうか。
先の機銃掃射に追加して昨日千束に書かせた報告書に記載されいる
『護衛対象を囮に──』の文字。
もっと自己中心的な奴かと思っていた。
やはり人となりってのは実際に会ってわかるものだな、
と勝手なイメージを持っていたことに心の中で謝罪する。
とはいえ...
「千束、たきな、ちょっと奥の和室へ来い。」
「「え?」」
「事情聴取だ。」
薄く笑みを浮かべながらそう伝えると、意表をつかれたように背筋を伸ばす二人の姿があった。
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「ねぇ、私の伝え方が悪かっただけだからさ、たきなのことはあんま怒らないであげて?」
座って最初に切り出したのは千束の方からだった。
別に説教するとは言ってないんだけどね?
「いやまぁ千束に言いたかったのはぶっちゃけそこだな、
DAからきた人間がうちのやり方簡単に理解できるわけないんだから。
ちゃんと説明しとけよ~?」
「いやぁ~、一応『命大事に』とは伝えたんだけどね?」
千束はそう言いながらふいっとたきなのほうに目を逸らす。
たきなの方はというと、何を言われるのかとこっちをまじまじと見つめてくる。
...いや、やりづらいな!
なんせこんな真面目でしっかりしてそうなタイプだとは思わなかった分、調子が狂う。
「とりあえず、お前は言葉足らずになるときがあるから、仕事の報連相くらいしっかり説明しろよー?」
はーい、と千束は納得したように返事をした。
さて、
「じゃあ千束は仕事戻っていいぞー」
と伝えてたきなの方を向く。
千束が心配そうにチラチラ見ながら部屋を出ていくの確認して話始める。
「DAと違いすぎて驚いたか?」
「...ええ、まぁ。」
「どうして沙保里さんを囮にしたんだ?」
「敵の目的はスマホのデータなので沙保里さんを殺す意図はないと思いました。なので犯人グループを制圧するにはこれが一番合理的だと───
「そこだよ。」
「え...?」
「あっちにいる時は犯人の制圧だったり抹殺するのが主だっただろうけど、ここはDAとは違う。
今回の任務は『沙保里さんの“護衛”』だ。
沙保里さんを危険な目に遭わせた時点で任務失敗だよ。」
ぐっと唇をかんで押し黙るたきな
「...まぁ今回は一回目だし、お咎めは無しだ。さっきも言ったようにうちはDAとは違いすぎるからな、ちょっとずつ覚えていってくれ。」
「…わかりました、ありがとうございます。」
納得はしきれないような、それでもしっかり頭を下げて感謝を伝えてくる。
まだ時間はかかるかもしれないけど、ここのやり方を少しずつでも理解してくれた嬉しい。
ひそかな願望を胸に俺は部屋をあとにした。
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