早速ですけどキャラ崩壊が酷いです。何だこのバカな小説は…。
閑話休題。
早速評価や感想ありがとうございます!ルーキー日間ランキングも5位でした!感謝!!
烏丸京介・京佳という双子はボーダー内でも有名であり、人気がある隊員だ。
人気の理由は色々あるが、第1はやはり圧倒的なルックスだろう。
そのルックスの良さはボーダー内どころか三門市内、いや全国的に見てもトップクラスであり、俳優やアイドルと並んでも何ら違和感ないだろう。その顔の良さは、男であろうとも目で追ってしまう程だと言われている。
そして次に、性格の良さ。兄である京介はクールながらも世話焼きの一面を持っており、困っていることは手伝ってくれるし親身になって相談に乗ってくれる。15歳とは思えないほどの冷静さと優しさに心を射抜かれた女子は数知れず。
弟である京佳はノリが良く、クールな京介と比べると話しやすい。大家族の長男としての性なのか、兄と同じく世話焼きで、特に年下に対してはとてつもない可愛がり方を見せる。普段は大人っぽい印象だが、時折見せる子供のような無邪気さとのギャップに心を射抜かれた女性は数知れず。
そして2人ともA級隊員であり、戦闘力に関しても言う事はない。
強いて上げる欠点といえば家が貧乏であることだ。そして弟妹も多いため、2人とも家族のためにボーダーと新聞配達のバイトを掛け持ちし必死に働いている。稼ぎの多くを実家に入れているため私物はあまり持っておらず、私服も先輩隊員のおさがりが多い。オシャレにこだわるような姿勢は見えない――というより弟妹を第一に考えているため自分のことには無頓着というべきだろうか。
一見マイナスポイントに見えるが、この2人にかかれば「家族思いで素敵…」「弟妹のために身を削ってるなんて素敵…」という美談になってしまうし、おさがりの古着を着ても完璧に着こなしてしまうため欠点になっていないのである。
というかそもそも、この2人の前では欠点も苦手なこともただのチャームポイントになってしまうのだ。
こんなに完璧なら何か1つくらい悪い所を見つけたい…!そう思って近づく男子もいたが、2人にほだされて結局ファンの1人に成り下がってしまっていた。男女問わず堕とす、魔性の兄弟である。
しかし、2人の欠点を探すことを諦めていない男が1人いた。
その名は、生駒達人。漢の中の漢である。
ここで勘違いしないでほしいのは、生駒は決して2人を嫌っているわけではないという事だ。
人当たりもよく人懐っこい2人のことはむしろ好きであり、可愛い後輩として時々ご飯を奢ったりもしている。
ではなぜこんなことをしているのか。それは、生駒の中に燃ゆる漢としてのプライド故だった。
生駒は基本的に、モテたいと思っている。そんな中でボーダーのほぼ全ての女子の心を奪っていった烏丸兄弟の存在は、生駒にとって(相手がどう思っているかは兎も角)ライバルといっていいものだった。
このままじゃ…ボーダーの全女子どころか三門市民全員が烏丸兄弟に惚れるのも時間の問題やないか…!と危機感を覚えた生駒は、2人の牙城を切り崩す武器として欠点を探しているのである。
そんな隊長の様子を見た生駒隊の面々は一様にこう思った。「自分を高めるんじゃなくて相手を落とそうとしてるからモテないんじゃないの?」…と。
それは生駒にとってぐうの音も出ないほどの正論であった。
そもそも、本来の生駒はこんなにコソコソとした人間ではない。普段の彼であれば自己研鑽をし、全うにモテようと努力しているだろう。
しかし、今の彼の精神状態は普通ではなく、極めて不安定な状態にあった。モテまくる烏丸兄弟への嫉妬心、自分がモテないことによる悲しみ、来月に迫るバレンタインデーへの焦り、寝る前の自分の鼻息のうるささ…etcetc…と、様々な要因が嚙み合った結果このような愚行に走っているのである。
生駒隊のメンバーが生駒にそれを告げればすぐにでも正気に戻るだろうが、そうはしない。なぜなら-----面白いから。
今日も生駒達人は、烏丸兄弟の欠点を探して歩く。
彼が自分の愚かさに気づくのは、1週間後のことであった。
「ん?太刀川さんと…京佳やんけ。何話してるんやろ」
生駒がラウンジを歩いていると、京佳と太刀川が何やら話しているところを目撃する。
そこまで珍しい絡みというわけでもないが、目当ての獲物の内の1人である京佳を見つけられたのは運がいい。京佳たちが話す近くにある自販機の陰に隠れ、2人の会話に聞き耳を立てる。
自販機の陰に隠れている生駒の姿は、完全に不審者と言って差し支えないものだった。
「じゃあ早速、入隊祝いのランク戦するか!」
(ん?…今なんて言うた?)
どうやら既に会話は終盤だったようで、生駒が聞き耳を立て始めたタイミングで会話は終わり、2人はラウンジを去っていく。
生駒は2人が去っていくのに目もくれず、先ほど太刀川が発した言葉の意味を吟味していた。
(入隊祝いってなんや?京佳がボーダー入ったんは俺よりも前やし…)
自販機の陰で考え続ける生駒。相変わらず不審者である。
そのあまりの不審者っぷりに、誰もその自販機に飲み物を買いに来ない。
(…そういや、京介は玉狛に移籍するっちゅう話やったな…。入隊祝い…ってまさか今の会話…京佳が代わりに太刀川隊に入るっちゅう話か!?あかん…もしそうだとしたら大ニュースや…!)
考えがまとまり、一つの結論に辿り着いた生駒。自分の推理に確信を持った生駒は、心の中で自画自賛する。
(あかん…これ俺、名探偵の資質あるんちゃう?関西の服部平次って呼ばれてまうかもしれん…!)
関西の服部平次は既にいる。
(いや、ちゃうな…。現世に蘇った江戸川乱歩って呼ばれてまうな、これは)
江戸川乱歩は探偵ではなく推理小説家である。
(こうしちゃおれん!江戸川乱歩として、この推理を誰かに聞かせなあかん!)
江戸川乱歩なら小説を書いてほしい。
「あの…生駒先輩?」
脳内でもいつものような天然マイペースっぷりを披露する生駒に声を掛ける人間がいた。
「三上ちゃんやん。おつかれさん」
完全に不審者であった生駒に声を掛けるという肝っ玉の持ち主は、A級3位風間隊のオペレーター・三上歌歩。
さらさらの黒髪をボブに切りそろえており、童顔な顔だちをしている。しかし、見た目とは裏腹に圧倒的な包容力と母性を持ち合わせており、年上年下関係なく、女子は皆三上にメロメロである。
自販機の陰に佇む不審者と幼気な少女。第三者が見れば通報されてもおかしくないシチュエーションだが、幸い2人はボーダー内でも顔が広いため通報されることはなかった。
「そんなところで何してたんですか?」
質問と共に、三上の純粋な視線が生駒に突き刺さる。
(あかん…盗み聞きしてたなんて言うたら印象悪いよな…なんかいい感じの言い訳せな…)
「ち…ちょっと立ち眩みしてもうてな。寄りかかって休んでたんや」
苦しい言い訳だ。ラウンジなんだから座って休めばいいし、自販機の陰に隠れるように寄りかかる意味が分からない。
そして今の言い訳の致命的な欠陥に生駒は気付く。ーーー俺、今トリオン体やんけ…と。
トリオン体は基本的に立ち眩みなどにはならない、というのは周知の事実だ。そのため生駒の言い訳はすぐにバレてしまうだろう。
...しかし、そうはならなかった。
「え!?大丈夫ですか!?あ、だからトリオン体になってたんですね…」
三上は本気で心配した表情で声を上げる。どうやら、立ち眩み→トリオン体になって取り敢えず応急処置、という風に解釈してくれたようだ。
まさか信じてもらえるとは思っていなかった生駒は自分の言い訳がバレなかったことに安堵するも、こんなにも純粋で優しい子を自分のくだらない言い訳で騙してしまったという罪悪感に苛まれてしまい、胸がずきずきと痛む。
「んぐう…」
「え?大丈夫ですか!?」
あまりにも胸が痛んでしまい、思わず声を上げてしまう。そして、再び三上に心配をかけてしまったことに胸を痛め、変な声が出そうになる。
さながら某レクイエムのような無限ループに陥ってしまっていた。
このままではダメだと、生駒は呻き声をグッとこらえて気合を入れ直した。
「もう大丈夫やから心配せんでええよ」
「そうですか…無理はしないでくださいね…!」
「もちろんや」
その笑顔のあまりの眩しさに思わずたじろぐ。なんやこの子…ええコすぎるやろ…!と心の中で叫びつつ、三上との会話を続けていく。
「ほんで三上ちゃんは?何してたん?」
「今から女子会なんですよ〜」
「お、ええな〜。楽しそうやん」
生駒は三上と雑談を続けながら、迷う。
さっきの話めちゃくちゃ言いたい、と。
しかし、生駒も一応常識のある人間である。確定していない情報、自分が推理した情報を勝手に人に言いふらしていいものかと葛藤する。
これがもし、自分の隊の人間に言うのであれば「へ〜そうなんすね。イコさん名探偵やないですか」「絶対嘘やろ」みたいな軽い感じで終わるから良いのだが、三上に言うとなると話は別だ。
(あかん、めっちゃ言いたい。イコさんの名推理を披露したい…!)
しかし、生駒は自分の欲望に抗えない。
三上なら口止めしておけば無闇矢鱈に言いふらすことはないだろう、と自分に言い訳した。
「あんな、三上ちゃん。聞いて欲しいことがあんねん」
「?なんですか?」
唐突な話題転換に三上が首を傾げる。生駒は慎重に言葉を紡いだ。
「これはただの憶測なんやけど、京佳が太刀川隊に入るかもしれん」
「え!?京佳って…か、烏丸くん!?」
予想より三上の反応が大きいことに生駒は驚く。しかし、京佳が部隊に入るのは実に3〜4ヶ月ぶりのことだ。今まで全ての誘いを断っていたことを考えるとこの反応も当然だろうと納得し、ただの推測であることを念押しすることにする。
「せやせや。多分、京介の代わりで入るんちゃうかな。まだ確定ではないけどな」
「そ、そうなんですね…」
「てか、三上ちゃん。時間大丈夫かいな。これから女子会なんやろ?」
「え、あ、そうでした!すみません!失礼します!」
女子会があることを思い出したのか、三上は生駒に礼をし、パタパタと走り去っていく。その様子を見届けた生駒は、ソロランク戦をするためにその場を後にした。
そして、歩きながら思い出す。
(口止めすんの忘れとった…。…ま、ええか)
ーーー
「歌歩ちゃん、いらっしゃい」
「お邪魔します!」
三上が訪れたのは加古隊の作戦室。三上を出迎えたのは金髪ロングのセレブ感満載の美女。加古隊の隊長である加古望である。三上はぺこりと会釈をし、隊室の中へ足を踏み入れた。
「ごめんなさい、遅くなりました」
「あら、いいのよ別に。気にしないで」
2人は作戦室の奥へと進んで行く。奥の部屋はまるでリビングのようになっており、ソファに座ったりコタツに入ったりして談笑している女子達の姿が見えた。
「みなさん、こんにちは!」
「こんにちは、三上先輩」
初めに挨拶したのは、量の多い髪をサイドテールに纏めた小柄な少女。加古隊攻撃手の黒江双葉である。約4か月前に入隊したにも関わらず、圧倒的な戦闘センスを見込まれて加古隊にスカウトされた。天才の名に恥じない戦闘力を持つ、立派な加古隊の隊員だ。
そんな天才少女は、今では普通の小柄の少女に見える。ちょこんとソファに座る姿は何とも可愛らしい。
「ささ、歌歩ちゃんも早く座って!」
「うん」
同じくソファに腰掛けていたセミロングの美女、嵐山隊オペレーターの綾辻遥が三上にソファに座るように促し、三上は大人しくそれに従い、綾辻の隣に座った。
「歌歩ちゃん、何食べる?色々あるよ」
コタツの上に並べられた多種多様なお菓子を見せながら三上に話しかけたのは、綺麗な金髪をボブにカットした女子。二宮隊オペレーターの氷見亜季だ。三上はピンク色の可愛らしいマカロンを手に取り、小さく口を開けて頬張った。
「ん、これすごく美味しい!」
「そうでしょう?私のお気に入りなのよ」
加古が紅茶を淹れたティーカップを卓上に置き、ゆったりとした動作でコタツに入る。明らかにセレブ感あふれる加古が普通にコタツに入る光景はミスマッチに思えるかもしれないが、加古は一般家庭で生まれて普通に育った普通の女性である。何もおかしいところはない。加古のセレブオーラはどこから来たものなのか、それは謎に包まれている。
「さて、揃ったわね。女子会始めましょうか」
本日のメンバーが全員揃い、加古が女子会の開始を宣言する。綾辻、三上、黒江、氷見、加古ら5人は楽しそうに談笑しながら甘いお菓子と共に紅茶を嗜む。
女子会開催からしばらく経過した時、三上がおもむろに口を開いた。
「そういえば、さっき生駒さんから聞いた話があるんですよ」
「ん?なになに?気になるかも」
「生駒くんの話ねぇ。面白そうだけど…多分下らない話よね」
真っ先に反応したのは氷見だ。興味津々な目で三上を見る。加古は頬に手を置き、半ば諦めたようにため息をついた。
加古の言葉はあながち間違っておらず、生駒は面白いが下らない話ばかりするというのは事実だ。
この前、加古が生駒と会話した際も下らない話を聞かされたばかりだった。「加古さん、俺の好きな丼って何か知ってます?」と思わせぶりな質問をした挙句、その答えは「カツ丼」という何の捻りもクソもない答えだったため、加古は溜息を禁じ得なかった。
ちなみに、この話は面白くない上に下らない。
「いや、下らない話じゃないんですよ。むしろ…結構重要な話というか…」
しかし、三上は加古の言葉を否定する。生駒が重要な話なんかするのか?という疑問に三上以外の4人は軽く首を傾げる。数秒の沈黙の後、三上の口から言葉が発せられた。
「生駒さん曰く、烏丸くんが太刀川隊に入るらしいです」
その発言に、再び4人は首を傾げる。烏丸はつい先日太刀川隊を脱退して玉狛支部に移籍したはず…という疑問が4人の頭を駆け巡った。
その疑問を最初に口に出したのは、黒江だった。
「烏丸先輩は今はもう玉狛所属じゃないんですか?まさか戻ってきたとか?」
その言葉に、三上以外の女子は頷く。烏丸が玉狛支部に移籍するという話はボーダー本部では有名な話であり、最近のトピックスでもあった。
重度の烏丸ファンガール-対面すれば緊張でまともに喋れない程-である氷見は、その事実にかなりショックを受けていた。そもそも、今回の女子会が開かれた理由が正に烏丸のニュースにある。
氷見は本部から烏丸がいなくなることを嘆きに嘆き、半泣きで打ちひしがれていたところを加古が目撃した。あまりの落ち込みようの氷見を見た加古は、気分転換のために今回の女子会を開いたのだ。
氷見は少しずつ元気を取り戻し、今では現実と向き合いつつあるが、未だにショックは大きいだろう。
加古としても、氷見の気持ちは少し分かる。想い人の顔を見る機会が減るというのが、年頃の乙女にとってどれほど辛いものなのかを想像するのは難しくない。
少し分かるとは言ったものの、むしろ加古にとっては共感できる内容だ。約1月前、お気に入りの男子をチームに誘って断られた時の寂しさを思うと、氷見の気持ちも十分に理解できる。
烏丸が移籍するという事実は、ファンガール達にとってそれほど衝撃的なものだったのだ。
「嘘!?烏丸くん戻ってくるの!?」
三上の発言を聞いた氷見は歓喜の表情を浮かべる。とても嬉しそうな氷見の様子を見た三上は、とても…それはもうとても言いづらそうにしながら次の言葉を紡いだ。
「あ…その………そうじゃないの。私が言ってるのは…もう1人の烏丸くんの話」
「もう1人……って、まさか…!」
三上の言葉に真っ先に反応したのは綾辻だ。淡麗な顔を驚きに染めている。綾辻の言葉を引き継ぐように、加古が静かに声を発した。
「京佳くんのことね…?」
「はい、そうです。本当かは定かじゃないですけど、太刀川隊に入るらしいんですよ…」
この場にいる全員が、驚きで表情を固める。
それもそのはず。何を隠そう、ここにいる3人――氷見と黒江を除く――は全員もれなく京佳のファンガールなのだ。
ファンガールたちが言葉を失う中、氷見が冷静に言い、黒江と三上が答える。
「じゃあ、烏丸くんの代わりに入隊するってことなのかな」
「多分、そうだと思います。けど、今まで全部断わっていたのにどうして急に…?」
「私の勧誘も断られたのに……」
そう、ファンガールたちが驚いている理由はそこだ。既に5人部隊に所属している綾辻以外の2人は、京佳を自分の部隊に誘っているのだ。しかし、どちらも呆気なく断られてしまっている。その後も京佳を勧誘する部隊は後を絶たなかったが、全て無惨に散っているのを知っていた。
もう二度と部隊に入らないのではないか、と噂されていた京佳が太刀川隊に入る。それはファンガール達-特に誘いを断られた加古と三上-にとってはあまりにも衝撃的な事実だった。
「そう…太刀川くんの部隊に…」
衝撃で言葉を失っていた加古が小さく呟く。その声は少し震えていた。その震えは、悲しみを孕んだ震えではない。確かな怒りを感じさせるものだった。
「ちょっと…太刀川隊の作戦室に行ってくるわね」
表情こそ穏やかなものの、目は穏やかとはかけ離れている。冷たい瞳には、明らかに危険な雰囲気が漂っていた。――ヤバい、直感でそう察した黒江は、加古の腕にしがみついた。
「加古さん落ち着いてください!人を殺せる目してますよ!」
「止めないで双葉!太刀川くんと京佳くんに問い詰めないと気が済まないの!大丈夫よ、京佳くんは殺さないわ!」
「太刀川さんは!!?」
黒江は必死に加古を止めようとするも、元々の身長差や力の差もあってズルズルと引き摺られていく。
急いで立ち上がった氷見も黒江と同じように腕にしがみついたことで、何とか加古の進撃を食い止めることが出来た。
「加古さん、少し冷静になってください」
腕にしがみついたまま氷見が言うと、加古は数回深呼吸をして口を開く。
「ふー…………そうね…ごめんなさい。取り乱してしまったわ」
加古はゆっくりと全身から力を抜き、再びコタツへと体を滑り込ませる。何とか加古を食い止めることが出来た氷見と黒江は、同時に大きく溜息をついて定位置に戻った。
そんな加古の荒ぶり具合を見た綾辻も正気を取り戻しており、ようやく本題に入れそうだった。
「それにしても…なんで急に入ることにしたんですかね?烏丸……京介くんの推薦とか?」
「…確かに、その要因は少なからずあるでしょうね。けど、それだけじゃない気がするのよ…」
三上が言い、少し考えた後に加古が答える。
加古の言う通り、京介の推薦があったとしても、今まで頑なに部隊に入ることを拒んでいた京佳があっさりと入隊するのは少し違和感が残る。他になにか理由があるような気がしてならなかった。
しかし、その理由が分からない。そんな中、黒江が遠慮がちに口を開いた。
「あの…太刀川隊のオペって国近先輩でしたよね…?その…やっぱり男の人って…あの…胸が…その…」
黒江の言葉を聞いた瞬間、綾辻、三上、加古の3人は一気に表情を変える。そして、3人はほぼ同時に叫んだ。
「「「あーーーー!!!」」」
3人は叫びを上げながら、自分の胸部に両手を置く。しかし、胸を手を置いたところで現実は変わらない。3人の中の最高サイズはC。対して太刀川隊のオペレーターである国近が有する居城のサイズはEである。
3人はその変わりようのない事実を受け止めたものの、自らの敗北を受け入れることが出来なかった。
ただ、この世は無常。敗北を認めなかったとはいえ、絶対に敵わない差がそこにはあった。
「嘘よ!京佳くんがおっぱい星人なわけないわ!」
「そうですよ!京佳くんはそんな人じゃないです…!」
「でも…それ以外に理由が…」
3人は完全に混乱してしまっている。最もサイズが乏しい三上は悲しげな目で自分の胸を見つめてしまっていた。
自分の何気ない発言で場が混沌に包まれてしまったことで、黒江もあわあわとパニックを起こし、氷見も「まさか…烏丸くんもおっぱい星人…!?」などと訳の分からないことを口に出し、自らの胸に両手を添えている。
しばらくその状態が続いた後、京佳ファンガール衆が一斉に立ち上がった。
「2人とも、行くわよ!」
「「はい!」」
加古、三上、綾辻は作戦室を飛び出して行く。あまりのスピードに黒江は止める間もなかった。
一方、氷見は未だに自分の胸に手を添えていた。
作者は以前半年ほど関西に住んでいたのでフィーリングで関西弁を書いてますが、関西在住の方にとっては違和感が大きいかも知れません。優しい目で見守っていただけると幸いです。
書いて欲しいキャラ募集
-
橘高羽矢
-
藤丸のの
-
帯島ユカリ
-
仁礼光
-
月見蓮
-
結束夏凛
-
草壁早紀
-
その他