【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3   作:タラバ554

102 / 119
102 おじさんと調査2

オッタル君と深層で訓練しながらリリちゃんの肉体と装備作り、闇派閥との繋がりに関する探り、アラハビカの運営等。やる事が山積みながらある種充実している日々を過ごす事半年。

どうにか深層でも一人で立ち回りが可能な位になってきた。そんな頃にリリちゃん装備開発の二人から連絡が入った。

 

渡されたのはベルトとサーベル。リリちゃん用の為に小ぶりながらも確かな存在感を放つ二つに男心を擽られるのはやはり世代なのか。

 

「んじゃベルトから説明お願いして良い?」

「ええ、以前試作として作り上げたモノに改良を重ねて仕上げたエネルギー変換型ベルト。中にキングストーン……と行きたい所ですが流石にあんな物は無いので変わりに魔石を入れてます」

「魔石?」

「えぇ、それも特殊加工を施した深層のモンスターの魔石です」

 

そう言ってからベルトのバックル部分を操作して開け、中に収められた直径1cm程の小さなプレート状の魔石を取り出す。

 

「コレを作るにあたり着目したのはモンスターの強化種への変異方法です」

「魔石を食べて強くなるって奴?」

「はい、サンプルは幸い此処(アラハビカ)にいくらでもあったので観察して方法を突き止めました」

 

そう言ってから取り出したプレート状の魔石を再度ベルトに収め直し、バックルの上に別の魔石を置くと魔石がサラサラと砂状になり崩れ落ちた。

驚くおじさんとヴェルフ君。その反応に気分を良くしたのか上機嫌で説明するアスフィちゃん。

 

「簡単に言えばこのベルトはモンスターと同じ様になるベルトです。他の魔石からエネルギーを吸い上げ、自身(装備者)へエネルギーを回すベルト。勿論エネルギーを回す対象は注文通り変更可能です」

 

注文通りの性能に思わず拍手のおじさんとヴェルフ君。

 

「難点はあくまでも『魔石から』エネルギーを抽出するのであって、おじさんが希望していた装備者から補填するといった様な機能は付けられませんでした」

「いやいや、凄いって。ここまで作れたら十分よ」

「私としてはもう少しエネルギー効率を上げる事も出来ると思うんですが……如何せん時間が掛かります」

 

話を聞けばどうやら深層の魔石を使って大き目の魔法1回分のエネルギーらしい。その事にアスフィちゃんは嘆いているが正直今の段階では十分だ。

 

「じゃあ次は俺だな」

 

そう言ってヴェルフ君が手に取ったサーベル。刀身は深紅にアームガードはツルリとシンプルだがこのシルエットは間違いなく……。

 

「シャドームーンが使ってたサタンサーベルを模して作った魔剣『魔月(まこう)』だ。効果はシンプル、魔力を受ける事で炎を生み、斬撃として飛ばす」

「おぉ……ヴェルフ君も出来たんだ」

「俺としちゃ、ある意味一人で達成したかったモンなんだが……でもお陰で俺の目標である壊れない魔剣への足掛かりになったぜ」

「って事は?」

「当然コイツは何度使おうが壊れない」

「おー!」

「待ってください、足掛かりになったということは……」

「ああ、壊れない魔剣を作る目途も立った」

「それが本当なら凄い事ですよ。今までの常識が覆る」

「と言ってもなぁ……俺が本当に目指したモノじゃなくなっちまったが」

「どういう事です?」

「まずは魔月のレシピを見てくれ」

 

そこに書いてあるのは魔石、モンスターのドロップアイテム、金属、そして……おじさんの血。

 

「この血の部分を使用者の血液にする事で魔剣と使用者の間に魔力を通す事が出来る事が分かった」

「……? それではこの剣はおじさんにしか使えないという事ですか?」

「いや……多分おじさんのスキルの影響だな。製作者の俺やおじさんのスキルを受けた椿は問題なく使えるが、スキルを受けて無い同僚はコイツ(魔月)を使えなかった」

「えっ、って事はこの剣って特殊武器(スペリオルズ)?」

「分類的にはそうなるな」

 

素材におじさんを使ったらおじさんと契約した人にしか使えない魔剣が出来たと……おじさんはキューベイだった?

リリちゃんにジュエルシードを植え付ける役目をおじさんが?

等とアホな事を考えている間に話は進む。

 

「それでおじさん、リリ助の方はどうなんだ?」

「ああ、そろそろ3段階目の肉体改造かなってラインに到達するね。Lv3の下位冒険者位の動きは出来ると思うよ」

「なるほど、つまりソレが出来たら」

「遂に作るんだな……俺達でリリ助の鎧を!」

「収納の方はどう?」

「一応私の方で簡易版の道具は作りました。腕輪状にして両手に付けて特定の所作で作動するように……魔力の供給もベルトから流れる様に出来てます」

「となると後はデザインと格納可能な重量との勝負だな」

「候補は?」

「俺としちゃやっぱBlackなんだが……」

「彼女は女性ですよ? 能力は兎も角、装い位は配慮した方が……」

「「「う~~ん」」」

 

こうして開発者達(馬鹿三人)の会議は続く。

 

◆◆◆◆◆

 

色々進めていたモノが形になり始め深層をオッタル君とのコンビで進む事も出来るようになった。

その間にフレイヤちゃんに性転換での女遊びを控えるように言ったら、生えたまま男遊びをする様になりオッタル君が更に頭を悩ませる様になったのは別の話。

そんな生活を送る事約1年。

おじさんのステータスがランクアップ可能な領域に入る頃、遂に目的を達成した。

 

「居た……」

「あれが?」

「ああ……おじさんが探してた精霊だ」




着々と進むリリちゃんの改造計画

そしておじさんのダンジョンに潜る目標を遂に発見する

次回、おじさんと調査3
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。