【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3 作:タラバ554
トルネードを唱えたけど、やっぱりこの魔法威力がおかしい。
詠唱文控えめなのに精霊ちゃんのモンスター下半身と上半身が泣き別れしてる。
地形も芋虫も、ついでにロキファミリアもぼこぼこやな! ……後で謝っとこう。
けどモンスターの大部分が離れた今やることは一つ!
ダッシュして接触……できねぇ! まーだ抵抗するんかい!
「このっ、おじさんストライク」
反射で多方面から攻め
「からの~空中反転、メテオストライク!」
頭にゲンコツ入れてやったぜ!
そんでもってスキル発動!
おじさんのスキルの抜け穴。同意の他にも所有している者にはスキルが有効!
故に! 全力で思い込む!!!!
「精霊ちゃんは俺の嫁!!!!」
◆◆◆◆◆
もうまじむり
はらへった
◆◆◆◆◆
ロキファミリアは困惑していた。
50階層のセーフポイントに急に表れた知った顔が59階層へ赴くと言う。ぶっちゃけただの自殺だ。
理由を付けて止めようとしたが決意は固いようなのでせめて自分たちと一緒に行くよう画策した。結果として同行させる事に成功したが59階層に来て暴走した。
ソロで敵ボスに対しての特攻。静止の声は届かず敵の眼前へと向かった彼を誰もが死んだと直感した。
だがそこから有り得ない光景が広がり始める。
彼が特殊なスキルを所持しているのは有名だ。冒険者処か一般人にすら知れ渡っているスキル。
女性は特に、時に男性ですらその恩恵にあやかろうという者も居る。
だが今の彼は魔法を使っている。
複数の、3つ以上の魔法。敵が、精霊が使っている魔法と同等の魔法。
信じがたいものを目の当たりにしながらもロキファミリアは周囲に広がる芋虫達を討伐する。
彼がアレに敗れた時を考え動く。
勝機はやがて訪れた。
彼が火の魔法で魔法を相殺しその隙を突いてリヴェリアとレフィーヤの二人で行った魔法でチャンスを作りだし、それを逃すこと無い様にメンバーで突撃を仕掛けた。
だがまさかの戦っている彼から攻撃を受けるという予想外で足止めを食らう。自身で決着をつけるという意思の表れなのかその後直ぐに彼から放たれた風魔法は今まで使っていたモノと威力が違っていた。
敵の上半身が千切れ跳び彼は上半身に追撃をかけている。ならば我々のやる事は下半身への追撃。
「全員、あのモンスターの下半身に対して再度突撃を仕掛ける! 彼に対して色々言いたい事もあるだろうが全ては生き残ってからだ! 全員僕に続け!」
そこからは泥沼の戦い、芋虫の溶解液が飛び散る中全員が武器を振るい、魔法を紡ぐ。
どれ程の時間が経過したのか分からないが最後に立っていたのはロキファミリアの団員だけだった。
◆◆◆◆◆
ヘスティアファミリアホームで山の様な料理を並べ平らげていくおじさんが居た。
「で?」
「ふぁに?(何?)」
「君が連れてきたその子は誰なんだい」
ロキの体形を戻してくると言って出て行ったおじさんが数日外泊して戻って来たかと思えば、黒髪の女性を背負って帰って来たのでヘスティアとしては問い詰めざるを得なかった。物凄く嫌な予感を感じながら。
「……嫁さん」
「そう、嫁ね……そんな妄想は良いから誰か答えておくれ」
「うぉおい! さらりと妄想扱い!?」
「有り得ないだろ、君に妻が居たなら直ぐに紹介しただろうし」
「いや、だから紹介してるじゃん。今」
「……おじさん、君とその子が出会ったの何時?」
「? 今日だけど?」
「今日!?」
あ、ヘスティアちゃんすげぇ面白い顔してら。神ってギャグ世界線の顔って出来るのね。
「待て待て! 一体何処で出会ったんだ!」
「ダンジョン」
「ダンジョン!?」
「59階層」
「59!?!?」
「因みに精霊」
「精霊?!?!?!?!」
あっ、ショートした。写真をパシャリ。
SNSに投稿。『女神ショートなう』
むちゃくちゃやり始めたおじさん
色々と自重を止めたおじさん
次回、おじさんと戦争
精霊は空を見るのか