【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3   作:タラバ554

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燃え尽きたおじさんの後日談


フィジカルお化けおじさん、異世界へ・・・え?パラレル?

精霊ちゃんに命を渡した後、おじさんの記憶と経験は次のおじさんに引き継がれた。

か、正直燃え尽きた。

 

ぼーっとしてる子供だった。

 

親父には活を入れてやると小学生低学年で柔道場へと放り込まれたが、冒険者としてのステイタスは勿論、引き継ぐ前の経験として柔道有段者の経験もある為に同年代の子と比べるとどうしても勝ってしまう。

無気力の癖に仕合をしたら常に勝つ。

そんな奴は当然ながら疎まれ、かと言って実力は高いので敬遠されてしまう。

 

燃え尽き症候群になる前なら割と周囲に合わせて色々やってたから息苦しさは無かったけど……今回は結構キツイ。

 

なので目線を海外へ向けた。

TVで流れる海外の映像を元にテレポート出来る先を増やし、転移先の海外で適当にブラついてから自宅へと帰る。

 

おじさんの10代だとネットが未発達な時代なので割と適当に動いても証拠は残らない。その為、色々と気にせず動けて楽だ。

後10年も経てば電子機器の発達がめまぐるしいからテレポートする場所は考えなきゃいけなくなる。

まぁ正直どうでもいいか。きっと七不思議とかそんな感じになるやろ。(※なりません)

 

とりあえず犯罪何かは行わず金のかからん旅行もどきで楽しんでる。

道で会った人とあいさつしたり、微妙に困り事があったら手助けする位。(※意外と噂になってる)

そんな感じでその土地毎に綺麗な石拾ったり花を摘んだり。手助けした人に貰った郷土品をコレクションしてみたり。

 

そんな風に過ごした10代前半も終わりが近づき中学から高校へと進学する時期が近付いてきた。

相変わらず活動気力は今一沸かないけど……親父にネット関連の株は買い漁る様に言い含めてる。

稼業の手伝いで得たお金はソッチに全部回して貰ってる。

金はあって困るモノじゃないからね。

 

しかし……自分を自覚してから10年以上か。

いい歳の大人ならニートとしてダメ人間認定されてただろうが幸い子供な為、モラトリアムが許されている。

親には今一シャッキリしない子供として心配を掛けて申し訳ないが……正直直前の俺が精霊に対して『何週してでも!』という覚悟の元にやりきったのだ。

その反動が今……頑張り過ぎて燃え尽き症候群として俺を襲ってる。

 

中学の卒業式終了後、家で横になっていた。

一応親の勧めで高校には受かったがどうしたもんか。

ぼけーっとしていたらいつの間にか寝ていた。

ぼーっとした頭で何とは無しにヘスティアちゃんに会いたいなと思ってしまう。

 

「えーっと、対象:ヘスティアちゃん……【ワールドテレポート】」

 

何時もの穴に足を踏み入れて辿り着いた先はヘスティアファミリアのホーム。

だが……あれ? 廃教会に人の気配が無い?

試しにテレポートでアラハビカの有った場所に跳ぶ。

こちらは街の痕跡すらない。まぁ当然か。

 

改めてオラリオに移動してぷらぷらと歩き回る。

ある意味相変わらずだ。バベルもギルドもある。冒険者も沢山いる。

しかし自分を知る人は居なさそう。

 

ワールドテレポートのリキャストもあるし今日は野宿かなーと適当に歩き回る。

 

 

 

一方その頃……。

 

「おじさん?」

「神様?」

「ベ、ベル君! おじさんだ! おじさんの反応がオラリオにある!」

「へ? ……本当ですか?!」

「あぁ! この感じ……大まかにしか分からないけど、きっとオラリオに居るよ! 探しに行こう!」

「はい!」

 

 

 

適当に歩いて時間を潰したがヘスティアちゃんは見つからなかった。

もしかして時間軸違う?

この位の時なら天界からオラリオに降りて来てると思ったが……違ったかぁ。

大分日も暮れて来たから適当な場所で野宿すっかぁ。

それにしても……何かさっきから色んな冒険者が街中を走り回ってるな。

何かあったのか?

まぁいいや、んーーー、むかーーしに買ったキャンピングカーで寝ようっと。

 

 

 

「神様、他のファミリアにも依頼を出して探して貰ってますけど……まだ見つかったっていう報告は来てないみたいです」

「むむむ……居るのは間違いないんだけど……何で会いに来ないんだろう?」

「……もしかして動けないでいるとか」

「おじさんが? うーん、Lv2とはいえ成り立てだったからね……そういう事があるかもしれない」

「ヘスティア様ー! 戻りました!」

「ヴェルフ君! それにリリ君!」

「二人共、どうだった?」

「駄目です、やはりおじ様の様な方を見かけた人は居ません。そもそも極東風の恰幅の良い人であれば見かければ誰かしらが覚えてるはずですし」(※おじさんは現在若く、細い)

「うーん、やっぱりベル君が言った様にどこかで動けないで居るのかな?」

「どういう事だ?」

「じゃないとおじさんが僕達に会いに来ない理由が分からなくて」

「なるほどな……」(※おじさんは時間軸が違うと思い込んでいます)

「では猶更探さなくては! リリはもう一度ダイダロス通りを探してきます!」

「おっし、じゃあ俺も大通りからぐるっと回って来るわ」

「リリ……ヴェルフ……、神様! 僕もおじさんを探してきます!」

「うん、皆頼んだぜ!」

 

 

 

おじさんキャンピングカーで爆睡中。

 

 

 

「はー、良く寝た」

 

車から出てオラリオの朝日を浴びる。

何かちょっとだけ調子が良いかも。

しかし知りあいがだーれも居ないかぁ。(※居ます)

やっぱ別の世界線なんだろうなぁ。(※同一世界線です)

 

「好きに生きるかぁ」

 

この日、おじさんは決定的な勘違いをしたまま。決意をする。




続くか続かないかは……おじさんにもわからん
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