【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3 作:タラバ554
やばいやばいやばい! ストライク(脚)でフリュネを吹き飛ばした跡を追う。
イシュタルファミリアのホームに辿り着いたらフリュネは既に回収されているし、中から出てくるアマゾネスも少なめ……多分儀式が進んでる!
ふぁっく! こんな所は隅々まで来てないからテレポート出来ないんだよ畜生が!
おじさんストライク全開で跳ねまわる。儀式やってる場所が分からねぇ!!!
ムギー!
とか思って色んな部屋のドアを吹き飛ばしながら突っ込んでたら何かイシュタル居たわ。
「おっ、お前!」
「おん? イシュタルやんけ。やっほ」
「私のホームで散々暴れやがって……タンムズ!」
何か男が殴りかかって来たのでミニストライクでワンパンしておく。あっ、反射咆哮ミスって窓から落ちちゃった……まぁええやろ。
「そんな……タンムズはlv4なのに。えぇい! なら私の目を見ろ!」
「??? え? 見たら何かあんの?」
二人の間に妙な間が出来る。
「そんな! お前、何で魅了が効かない!」
「何でって……おじさん嫁さん居るし」
「はぁ!? 嫁が居るからと女神の魅了が効かない道理にはならんだろうが!」
「いや、知らんがな。というか相手なら後でしてやるから春姫ちゃんが先だわ。後でその病気もどうにかしてやっから、じゃあな」
そう言って再度ストライクで跳ねまわり出ていく。
「病気……病気だと? 私を馬鹿にしやがって!」
◆◆◆◆◆
おじさんが儀式の現場を見つけて全力で向かった時、丁度春姫ちゃんが刺されそうな場面だった。
そしてそこに颯爽と登場するベル君、見事に殺生石付きの剣を石ごと叩き割った。
「ベル君な~いす!」
「おじさん!」
春姫ちゃんが繋がれてる場所へ跳ねて到着!
「このガキが」
「おぉっと、美人ちゃんはおじさんの相手してもらおうか?」
「ああん?! ふざけるんじゃないよ! 大事な儀式をめちゃくちゃにしやがって! 儀式は再度やり直しだ! このクソどもが! なぶり殺しにしてやるよ!」
おー、怒り心頭ですな。んじゃまぁ、殴り合いますか!
◆◆◆◆◆
「よっ、ほっ、ほい、ほい」
おじさんの掛け声がかかる度にフリュネの体におじさんの手足が突き刺さる。
さっき戦闘した時とは速度も重さも段違いに鋭く。フリュネは防戦一方。
「ぐっっっ、クソが! さっきは手加減してたってのかい?! アタイに対して! ふざけんな! ふざけんな! ふざけんな! 春姫! 詠唱しな! お前の力をアタイに寄越せえぇぇ!!!!」
一方おじさんはちょっと美味く行き過ぎてるのに調子が狂う。
アビリティの【対人】と【狩人】が仕事をしているのだろうか?
加減してたけど話す余裕が大分あるみたいなので顔を中心に殴る。最悪後で治してやる事も視野に入れておこう。
フリュネの顔をボコボコにしてる間に春姫ちゃんが詠唱終わって光の渦が集まる。それを見たフリュネが口を開いて高々に宣言してきた。
「これで終わりだよ! さあ! アタイに寄越せ! この男をぐちゃぐちゃにしないと気が済まないよ!」
だが光はフリュネではなくベル君へ。
「もう嫌……誰も傷つけたくない、体を売りたくない……、どうか……助けて」
「はいよ~」
両手に力を込めて足の反射を細かく繰り返し、蓄積した力を足から腰、腰から胴、胴から腕へと伝えていく。溜まった力を連続でフリュネに!
バレットストライク!!!!
「ぎっ! ぶぷっ! ぺっ! あぎゃ!」
全力で殴り切ったら足場崩れて落ちて行った。
◆◆◆◆◆
フリュネを倒して春姫ちゃんの鎖を壊してたらお客さんが来た。
「ベル君、お客さん来てるからベル君対応してね」
「えっ……アイシャさん」
「んじゃ、ファミリアとしての総意は団長が伝えるって事で」
「あんたが切っ掛けだろう? けじめは取らないのかい?」
「取るさ、おじさんは大人だから約束は守るのよ。特に女との約束はね。という訳でベル君後宜しく」
「おじさん!?」
そう言ってからおじさんは何時もの移動方で姿を消してしまった。
「ふーん、それで? あんたが意思表明してくれるのかい? リトルルーキー」
◆◆◆◆◆
場所は変わり歓楽街の外れにて
「あぁ、胸が痛む。ベル君の存在をイシュタルに知らせてしまったのは俺だ! ソレがこんな事になってしまうだなんて!」
そう言いながら歓喜の表情で燃える街並みを見下ろすヘルメスと主神を見て溜息を吐くアスフィ。
問答を行いヘルメスがその答えを口にする。
「俺たちが彼を!最後の英雄へと押し上げて見せる!」
「なるほど?」
「へぇ?」
「ヒッ!」
ヘルメス達が居る屋上のほんの少しばかり横、ヘルメス達を見下ろす位置におじさんが居る。
「つまり今回の元凶もある意味お前なんだ……」
「アッ、イヤ。ソノ」
「事が終わったら話に行くから、ちゃんと 待 っ て ろ よ ?」
そう言ってから【テレポート】でイシュタルファミリアへ再度飛ぶ。
「あすふぃ」
「何ですか?」
「逃げれないかな?」
「無理です」
◆◆◆◆◆
「私とお前! 何が違うってんだ!」
「品性、それ以外ありえないでしょ?」
女の修羅場を影で見ているおじさんです。イシュタルとフレイヤ、女の戦い。水を差すのは取り合えず止めときましょう。
逆上したイシュタルがフレイヤに襲い掛かったが、避けられビンタを食らった。
あっ、落ちる。
流石にアカンのでインターセプトー! おじさんストライク脚部限定!
「ああぁあああーーー!」
「ほいキャッチ」
「あら」
空中を蹴って元の場所にイシュタルちゃん抱えたまま戻る。めっちゃ引っ付かれて……というか背中引っかかれるくらいに引っ付かれてる。
流石に落下死直前だったからある意味当然か。
「フレイヤちゃんお久」
イシュタルちゃん抱っこしたまま手を振る。
「お久しぶりね、おじさん。所で何故イシュタルを助けたの?」
「何でって……ちょっと前に病気治してやるって約束したし」
そう言ってイシュタルちゃんを見るが全く顔を上げない、青ざめて震えている。
「……そう、約束したの……なら仕方ないわね」
「悪いね、今度何かお願い聞くからさ」
「あら、本当? なら良いわ。イシュタルの事は貴方に預けてあげる」
近づいてくるフレイヤちゃん、イシュタルちゃんに顔を近づけると……
「でもね、イシュタル。今度イタズラしたら……今度こそ潰すわ。例え貴方が邪魔してもよ、おじさん」
「んー、美人と喧嘩する位ならおじさん逃げるかな~」
「ふぅ、相変わらずなのね。それじゃ、またね」
余裕の表情と態度で行っちゃった。
うーむ……取り合えず、離れてくれ無さそうだしこのまま帰るか!
美味しい所をベル君に持っていかれたおじさん。
所有物の気配を感じ取って跳んだおじさん。
まさかの娼婦(神)をお持ち帰りしたおじさん。
次回、おじさんと興行
おじさんの人生論は経験則。