【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3 作:タラバ554
娼館での騒動からそれなりに経った。そしたら何かオラリオが軍隊に包囲されている。
聞けばどっかの国と定期的に戦争を行ってるとヘスティアちゃんが教えてくれた。
「なるほど? それで今ロキファミリアはオラリオの外で戦争してるんだ?」
「まぁそうなんだけど……おじさん、何時までそうしてるの?」
「いや……おじさんが悪いか? コレ」
あの後イシュタルちゃんが離れてくれません。首にしがみ付かれるか、かなり昔に流行ったダッコちゃん人形みたいになっとる。
というか幼児退行っぽい、おじさんなのに大きな子供抱えるとかプライベートですらそんなプレイしたことねぇぞ。
かと言って無理やり引きはがすと泣くし。おかげでおじさん基本外を歩けねぇ。
椅子に座ってると、こんなん完全にヤってる様にしか見えないし。
あっ、コラ! 微妙に動くな。コイツ分かってやってるんじゃないよな?
「は~~~~っ、ベル君の情操教育に悪いんだけどな」
「そうです! ベル様に悪影響が出ます! おじさんどうにかして下さい!」
えぇ……何でおじさんに非難が集中するかな。
「しかし何にせよこのままと言うのもマズイのでは? イシュタル様が居られるのでファミリア自体は有りますがこの様子ではまとめる人が居ませんし」
「あぁ、ソレなら平気だよ命ちゃん。一応手は打っといたよ」
◆◆◆◆◆
「は~っ、今回は本当に助かった……」
「ヘルメス様、こちらの書類をお願いします」
「あぁ、ありがと。アスフィ」
そう言って受け取った書類を見てサインを描くヘルメス。
今ヘルメスが居るのはイシュタルファミリアのホーム、ソコで書類仕事をしている。
彼らがこんな事をしているのはおじさんからイシュタルファミリアの運営を行うよう厳命されたから。
『イシュタルちゃんが元に戻るまでイシュタルファミリアの面倒みてろ』
これがおじさんから出されたオーダー。
「しかし、今回は穏便な命令で助かった。前金として俺の髪の毛も戻してもらえたし」
「はー、ヘルメス様は良いかもしれませんがファミリアとしては大問題です。この様な大規模組織の運用など経験が足らなさ過ぎる」
「だけど渡りに船だったろう? イシュタルファミリアの内情を調べるには」
「それはそうですが」
「おじさんから言われたのは『ファミリアの面倒をみろ』だ。細かな指定もされてない」
「はぁ、しっぺ返しが来ても私は庇いませんからね」
「おいおい、そんな事言わないでくれよアスフィ~」
◆◆◆◆◆
「ってな訳でヘルメスファミリアの大半使って対応しとる」
「相変わらず君はヘルメスを酷使してるね」
「そりゃ道具は使わんと」
「神相手を道具と言い切るかい、おじさんは」
あきれ顔のヘスティアちゃんが肩を上げてると、春姫ちゃんとベル君、ヴェルフ君が朝食を持ってきてくれた。
「まっ、イシュタルファミリアは事実上は解散する事になるだろうけど……歓楽街自体は継続させないと色々マズイっしょ。野郎冒険者の発散の場がなくなると不味いし」
「まぁソレ位は処女神のボクでも分かる」
「ははは……」
気まずそうにするベル君だがちと意識に問題があるか?
「ベル君は何でソコまで恥ずかしがるかね」
「それはそのぅ……」
「いや、真面目な話だけど、娼婦って最古の職業だぞ?」
「へっ? そうなんですか?」
「こっちの世界じゃ知らんがおじさんの居た所だと通貨制度が出来た遥か昔からあったのが公式文書で見つかってるし。それにさっきも言ったけど男性冒険者の発散の場でもある。性犯罪者が出るよりよっぽど良いと思わん?」
「それは……そうですね」
「と言う訳で、過度に娼婦に対して気後れしないように。美人を見て見惚れるのは分かるけど」
「ちょぉ! 結局ソレに繋げるの止めてくださいよ!」
全員がベル君の赤面症気味なのを知ってるので笑いが出る。
つつがなく朝食も大分進みほぼ食べ終わった頃。
「それで。今日は皆何するの?」
おじさんがこんな状態なので朝のラジオ体操は中止しており、行動確認が朝食時に行われるようになった。
そして確認作業の第一声は基本団長のベル君が行っている。
「ボクはバイト。じゃが丸君のおばちゃんから手伝ってほしいって言われてね」
「おじさんは精霊ちゃんとイシュタルちゃんの治療かな」
「リリは遠征の準備です」
「俺は武器と防具の作成」
「私もリリ殿と一緒に準備を」
「わたくしは家事を」
「僕は少しギルドによって中層の情報を仕入れてきます」
◆◆◆◆◆
その日の夜、ガネーシャファミリアからヘスティアちゃんが攫われた事が告げられた。そして救出に向かったベル君と共に戻ってこなかった。
形式上存続する事となったイシュタルファミリア。
犠牲もあったが希望する者は引き続きファミリアに残り娼婦を続ける事に。
次回、おじさんと興行2
おじさん羞恥プレイに泣く