【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3 作:タラバ554
ざっと考えただけで流石に止めました
救助作戦決行の日、用意した装備をそれぞれが身に着け街へと出る。おじさんも今日の日の為に用意した薬でイシュタルちゃんに眠って貰ってからヘスティアちゃんに精霊ちゃんとイシュタルちゃんを預ける。
「それじゃあヘスティアちゃん、二人の事宜しくね」
「ああ、任された」
「んじゃ、行ってきます」
やる事は非常にシンプル。ゼノスに合流して【テレポーテーション】で18階層へ送る。これだけ。
ただ全員が集まっている訳じゃないので数回に分けて使う必要があるのと、今現在ヘスティアファミリア自体が警戒されている。
フェルズの用意してくれた魔道具で地下に潜ってしまえば動きやすくはあるが、この魔道具って使用者の魔力使うからおじさん結構キツイ。
ヘスティアちゃんに誘導して貰いながら地下水路を進み、ゼノスと合流した端から【テレポーテーション】を使っていく。
既に4度、しかも一度に送る数が数でマインドダウンが近い。
「魔力は高い方なんだけど……やっぱおじさんの魔法は燃費悪すぎ……」
一人で愚痴ってたらオーブからヘスティアちゃんの声が響いてきた。
『おじさん、聞こえてるかい?』
「あい……次は?」
『ソコから北へ向かってくれ。次の子達を送ったらやっと半分だ』
「まっじかぁ。もうちょい鍛えとくべきだったか」
『いけそうかい?』
「ベル君に大見え切った手前頑張らないと駄目っしょ。おじさん、子供との約束は守りたい派なのよ」
重くなる瞼を必死に開けながら支持された方角へ走る。マナポーションを合間合間に飲んでもまったく回復が追い付かないぞ畜生め。
◆◆◆◆◆
ゼノスの半分を送った所でおじさんのマインドが一度底をついた。マインドゼロ直前だそうだ。
これ以上は無理という事でせめてヴェルフ君、命ちゃんに合流してゼノスの護衛にあたる。ああ、頭が重い。
フラフラした頭で二人に付いて歩き回っていると頭上から襲撃された。
ロキファミリアの古参、ガレス。ついでに言えばおじさんから酒を毎週買っていく超絶のんべぇ。
こりゃ魔剣ありでも二人は厳しいか。おじさんが不可視のマントを取って姿を現す。
「よっ、ガレス」
「……まさかお主とはな、この騒ぎの元凶はお主……ではないな。誰が首謀者じゃ?」
「ソレをおじさんが言うと思う?」
「それもそうじゃ……なっ!」
言い終わると同時に斧での強撃。ソレを丸盾で防ぐ。
うっごごごご、足元が石畳にめり込むとかリアル漫画的表現!
「お主自身もそうじゃが……その盾、ワシの一撃防ぎきるとかどういう性能しとるんじゃ」
「特別製だからね!」
そう言ってからタックルでガレスを掴み周囲の家をなぎ倒しながら突っ込む。追撃のミニストライクを顔面に入れる前に逆にアッパーを食らった。
目の奥に火花が飛び散るなんて表現があるが、そんなものじゃない。おじさん宙を舞ってるぜ……どんな馬鹿力だよ。
空中で体勢を整えて落下の勢い込みでガレスを殴る。盾で斧を受け、時に弾きながら拳を振るう。
時間は僅かながら稼いだ。後は一人で凍ってろ! ヘルメスの顔を思い浮かべて右手に集まれおじさんの怒り!
「おじさん今必殺の、パイルバンカー!」
「ぬぅ!」
きっちり防がれたし右手が痛いけど! 勢いは殺しきれないから流石に距離が出来るよなぁ!
「やれ!」
「氷燕!」「風武!」
流石にカチコチやろ! とか思ってました。氷割って余裕で出てくるんじゃねぇ!
ストライク(脚)で反動付けてからの、メテオストライク!
盾と斧がぶつかり金属音が鳴り響く。うっそだろ、おじさんの全体重乗っけてるのに受け止めきれるんかい!
「おじ殿! どけ!」
その声に弾かれガレスから離れると先ほどの魔剣よりも強い冷気がガレスを襲う。
発生源は椿ちゃん、ヘファイストスさんからの増援らしい。椿ちゃんに発破かけられたヴェルフ君は負けじととっておきの魔剣を取り出し振るう。
そして出来上がったガレスの氷漬け。でも眼だけは動いてるしこっちを視認してる……。lv6ってやっぱ化け物かもしんない。
久々に動いたおじさん、能力不足を感じる
次回、おじさんとゼノス2