【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3   作:タラバ554

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31 おじさんとゼノス2

ガレスをどうにか撃退してゼノスを西の扉へ送った。ガレスとやりあってからはおじさんは完全にガス欠状態。ヴェルフ君におぶって貰っての移動。

ぐったりしながら流れる街並みを見ていたら街に響く咆哮。空を見上げれば……逃げたはずのゼノス?

 

「ヴェルフ君、バベルへ向かってくれ……」

「ああ、了解だ」

 

何故迷宮に逃げ込んだはずのゼノスが飛んでいるのか、どうにも嫌な感じが拭えない。

 

◆◆◆◆◆

 

ヘルメスはバベル前の広場を見渡せる塔の屋上に立っていた。

普段以上にその頭を働かせながら民衆とゼノス、そしてベル・クラネルの事を見据えて。

 

「広場は劇場、住民は観衆。怪物と冒険者、一番の懸念材料は魔力切れで動けず、他の細工も流々。さぁベル君。舞台は待ってる、他の冒険者では歯が立たない中、怪物を倒せる英雄を!」

 

もしこの時のヘルメスをおじさんが見ていたら、こう言ったはずだ。

 

『ドラッグキメてる奴の顔じゃん』

 

◆◆◆◆◆

 

 

背負われたままバベル方面へ向かっている道中でヘスティアちゃん達に合流した。情報共有したら新事実。

ゼノスはバベル前広場で暴れてる。作戦の根底部分にあった手記には手を加えられている。それに手を加えたのはヘルメス。

回らない頭に怠い体。意識をどうにか繋ぎながら到着したバベル前広場ではゼノス達が絶賛暴れ中。

ベル君はエイナちゃん庇ってガーゴイルの攻撃を止めてるし……ああ、頭が回らん。

 

「ヴェルフ君、タイミングが来たらおじさんが魔法使うから誘導と、後処理宜しく」

「了解だ、安心して気絶してくれ」

「リリちゃん、場面を読んで魔法使うタイミングを指示して、もう考えるの辛い」

「解りました。見ておきます」

「誰か、予備のマナポーション余ってる? ダメ押しで飲んどきたい」

「春姫殿」

「おじさま、こちらを……」

 

本日何本目かのマナポーションを飲ませてもらう。壁に寄りかかりながらその時を待っていると大きな咆哮が聞こえて来て、広場から衝撃が伝わってくる。

強烈な破壊音と咆哮。聞けばベル君が黒いミノタウロスと戦っているらしい。

どさくさに紛れてリリちゃん達が広場で暴れていたゼノス達を確保。軽く話を聞けばどうやら暴れたのはヘルメスの指示らしい。

ベル君の名誉回復を図ってらしい。考える余力が無いので魔法に集中する。

そしておじさんは18階層へのテレポーテーションを使ってゼノスが全員穴へ消えた所で意識を手放した。

 

◆◆◆◆◆

 

後から聞いた話では地上に現れたゼノス達はロキファミリアに全滅させられたという筋書きらしい。どういう裏取引があったのかは知らんがよくロキちゃんに条件を飲ませたものだ。

またどこぞの情報媒体にベル君と黒いミノタウロスの戦いを称賛する記事が書かれ、ある程度のヘスティアファミリアへの風当たりも緩和、自体の規模に対してはある程度丸く収まったと思う。

 

事後の情報共有で話を聞いていたらヘルメスがアスフィと共に訪ねて来た。

怒り心頭のヘスティアちゃんから蹴りを食らって階段から転げ落ちたヘルメスにおじさんはサイコロを2個投げ渡す。

 

「10面ダイス? コレは何だい、おじさん」

「ヘルメス、アスフィの力のステータスの『下二桁』は何だ?」

「猛烈に嫌な予感がするが……アスフィ」

「21です」

「んじゃ、アスフィちゃんはコレね」

「6面ダイス……」

「アスフィちゃんのダイスで部位を、ヘルメスのダイスでロストor減少を決定。21が基準値、OK?」

 

おじさんの声にヘルメスが脂汗をだらだらと流し始める。

 

「そっ、その部位って因みに……」

「今回はウチのファミリアで話し合ってメニューを決めたよ。コレがそのリストね」

 

1、心臓

2、両手

3、両足

4、頭

5、毛

6、股間

 

リストを見たヘルメスはどんどん顔を青くしていく。

 

「どれもダメだが! ふ、二つ程オカシイ選択肢が無いかな!?」

「ロストじゃなけりゃ助かるよ。それともアポロンと同じにする? ああ、因みに今回のお仕置きはおじさん主体じゃないから」

「えっ……」

「おじさん自身はゼノスと交流が(ウィーネちゃん以外)殆ど無いから思う所が少ないけど、他のメンバーは違うからさ」

「つまりコレはヘスティアファミリアメンバーから出されたリストという事でしょうか?」

「アスフィちゃん正解」

「コレやらない場合は最悪天界への送還にすっけど?」

「……やります」

 

◆◆◆◆◆

 

結局ヘルメスは1発目で毛のロストを出して泣きの1回を土下座で申し込んできたので2度目を振らせたら、2度目は股間の減少。

ある意味究極の選択を迫ったら後者をヘルメスは選んだ。

なので施術の際に毛もついでに減少させといた。あいつ基本帽子取らないからホームに帰って脱いだら気づくだろう。

綺麗なカッパヘアーになっている事を。

 

 

 

こうやって今回の騒動は一連の幕を閉じた。

1か月にも満たない時間で目まぐるしく変わった情勢に溜息を吐きながらもおじさんは再度ウラノスの所へ向かう。おじさんのゼノス支援は始まったばかりだ。




マインドダウンおじさんは結局活躍らしい活躍も無く退場

後日事の顛末を聞き、ヘルメスへのおしおきをファミリアに任せると結構えげつない事に

次回、おじさんと建築

おじさん別の意味で本気だす



※ヘルメスの股間は4センチになりました。(リアルダイス)
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