【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3   作:タラバ554

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32 おじさんと建築

ゼノスの一件が無事(?)終了し、ヘルメスへのおしおきが片付いた後。改めてウラノスに呼び出されて前回話し合った計画を本格的に進める事になった。

 

「実際にコレを推し進めるのは良いけど、まずは場所の選定からになるぞ」

「フム……最低でも水場……出来れば山岳地帯に近しい場所が理想か……。フェルズ、何か心当たりは無いか?」

『いや、私もそれなりに生きているが地理にはそこまで詳しい訳ではないのでな、流石に分からない』

「地図は? おじさんのイメージだとまず地図を見るもんなんだけど……」

『オラリオ周辺の地理ならある程度正確だが……他は町がどの方角にある等の情報以外は大雑把だ。例の場所の選定を行うには情報が荒すぎる』

 

見せてもらった地図は大体何処に何がある、位なら分かるが縮尺等は適当で今回の計画に使うには正直使えない。

仕方がないのでその辺も含めておじさんの仕事としてギルドからのミッションとして扱ってもらう事をウラノスと契約。それに伴ってファミリアのギルドへの納金も大幅減額。

書類上もおじさんはオラリオから自由に外出可能という状態にしてもらう。正直コレはやぶり放題なんだが……気にしてはいけない。書類上も大丈夫というのは何かあった時に便利なのだ。

勿論ちゃんと契約書を書いておじさんが書類の原本、ギルドが写しを持つ事に。

 

「そういや前言ってたイシュタルちゃん用の薬って用意してくれたの?」

「ああ、フェルズ」

『コレだ』

 

そうやって渡されたのは……水薬、薄い緑色。親指程の大きさのガラス瓶に収められている。

 

『精神を安定させる為の薬だ。理性を取り戻す作用がある』

「それ大丈夫なの? 調子悪いのを何か無理やり戻す様に聞こえるんだけど」

『同時に体調も万全になる様に調整してある。大丈夫なはずだ』

 

すっげぇ不安があるなオイ。こりゃおじさんなりのやり方の方が良いかも。

 

◆◆◆◆◆

 

ウラノス達と話し合った日の夜……つーか話し込んでたら既に深夜、改めてヘスティアちゃんと事の詳細を話し合った。

 

「という訳で、例の奴を作る事にはなったけど。『何処に作るか』から調べる事になったんだけど……」

「その辺の情報集めからおじさんの仕事になったと」

「そういう事」

 

そう言いつつ深夜のカップ麺を啜る。何せさっき帰って来たばかりで晩飯は既に片付けられてた。

温め直すのも面倒なのでカップヌードルで済ませる。おじさんの好きなシーフード味。

 

「おじさんの事だ、どうせソレだけじゃないんだろう?」

「コレ」

 

そう言ってからフェルズに渡された水薬を見せる。ヘスティアちゃんがお茶を飲みながらソレをまじまじと見る。

 

「イシュタルちゃん用に貰った薬。何か効果はありそうだけど色々と怖いからおじさんなりの方法を取ろうかなって」

「それで?」

「うん、おじさん所の医者に見せようかなって」

「ふーん……ん? おじさんの所の?」

「精神科医に」

「つまり?」

「イシュタルちゃんと精霊ちゃんをおじさんの世界に連れて行こうと思って」

「はあぁぁ!?」

 

椅子から立ち上がり此方へ詰め寄ってくるヘスティアちゃん。近い近い。後ツインテールを揺らすな。

 

「待ってくれ! おじさんの派生魔法【ワールドテレポート】っておじさん専用じゃないのかい!? 以前そう言ってただろ!?!?」

「??? おじさん専用だけど?」

「????? ……専用ってもしかして『おじさんだけが唱えられる』って意味で言ってる?」

「前に『おじさん位しか使えないだろうね』って言ったじゃん」

「てっきりボクは【テレポート】と同じでおじさん1人用のモノとばかり思ってたよ」

「ん~、多分初めはそうだったと思うけど……何回も引き継いでる中で変化したと思う」

「【引継ぎ】スキルの影響って奴かい?」

 

そう、おじさんって人生何回目か忘れたけどアホみたいに人生やり直し中なのでスキルの応用幅が段々と広がってるのよね。リスタートも最初の頃はコッチの世界に来た時点だったのが段々と来る前になって、今じゃ10歳位からリスタートしてるし。

 

「そんな感じだね。だからあの二人を連れて一回向こうに戻ろうかなって」

「そっか、でもおじさんの世界か……聞いたこと無かったけどどんな所何だい? 人しか居ないって言ってたけど」

「言った通りだけど? 人以外は神もモンスターも居ないし、何ならおじさんの国じゃ武器持つの何て国から許可を貰った特定の職業だけ。基本的な争いは特に無い。あるのは基本……仕事と娯楽?」

「……なんだそれ?! おじさんの世界って天国みたいな所じゃないか!!」

「んーー、資本主義だから基本お金が無いと何も出来んぞ?」

「うっ、そっちでもそう言った所は変わらないのか。でもそれなら二人を連れて行ったらおじさんの負担になるんじゃないのかい?」

「いや? アビリティのお陰か宝くじ買うと大体当たるから海外と日本で買って当てれば活動資金はソレで手に入るし。値上がりする業界の株を広く買ってれば大体損しないから特には問題ない」

「つまりおじさんって向こうではお金持ち?」

「まあ、国家予算位には預金あるし……後は雪だるま式だから」

「おじさん!」

 

ヘスティアちゃんが抱き着いてくる。

 

「ボクも連れてけ」

「……良いけど精霊ちゃんとイシュタルちゃんの面倒見るの手伝ってくれる?」

「OK! 因みにボクが付いて行かなかった場合はどうするつもりだったんだい?」

「ん? 姉妹にでも頼もうかなって。妹は専業主婦だから金出せば面倒みてくれるだろうし」

 

◆◆◆◆◆

 

という訳でやってきました日本! 九州!

そしておじさんの自宅!

因みにファミリアの皆には数日で戻ると言ってある。

 

「はー……なんていうか……ボク達の元ホームを大きくした感じだね」

「ああ、あれは此処をスケールダウンさせたイメージで建てて貰ったからね」

「へぇ」

「取り合えず上がりなよ」

 

ハウスキーパー雇って定期的に掃除して貰ってるからホコリまみれにはなってない。リビングのソファーに精霊ちゃんとイシュタルちゃんを座らせる。

 

「ふーん、何かボク達の生活とそこまで変わらない感じだね」

「そう?」

「かなり明かるいけどランプは向こうにもあるし、でも靴を脱いで家を歩くってのはボク好きだぜ」

「取り合えずおじさんは病院に連絡して予約取るけど……晩飯は……面倒だし出前でピザにでもするか」

「あっ、おじさんが教えてくれた『てれび』があるじゃないか」

「ソレには字幕出ないけど……見るなら好きに見ていいよ」

「お、アニメが一杯ある! ボクアニメ好きなんだよね~」

 

そう言ってからおじさんは医者の予約を取りに少し席を外した。精神科と失語症専門の所を予約してからリビングに戻ったら……ヘスティアがメイドインアビスを見ていた。

数あるアニメからソレを引くのかよ……まぁ見た目というかサムネは子供向けだからね……仕方ないね。

 

その日おじさんはピザ食って風呂入ってさっさと寝た。ヘスティアちゃんは最後までメイドインアビスの1期を見て発狂してた。




おじさんの穴あき計画が今動き出す

穴を埋めるのは圧倒的! 金!

そして連れ出す神と精霊

次回、おじさんと建築2

イシュタルちゃんの治療は成功するのか?
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