【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3   作:タラバ554

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もう10月です!
今年の終わりが見え始め、この小説もそろそろ完結が見えてきたかも?
ジョジョのカーズが好きだったりします。


37 おじさんと下層3

「おじさんが突っ込む! 後ろから続け!」

 

そう言ってから地面の岩盤を踏み砕いて大きな一枚岩を取り出し、それを壁にしながら押し進む。

こちらに向かってくるモンスターを轢き殺し、推し進め大雑把にモンスターの群れを抜けて全員で走る。

 

「おじ様! 無茶苦茶過ぎます!」

「あの場で囲まれるよりマシでしょ!」

「ベルクラネルも大概だが、おじさん! アンタのステータスどうなってるんだい! 本当にアタイと同じlv4なのかい!?」

「そんなの後! 今は兎に角逃げろ!」

 

普段のおじさんならぶっちゃけ逃げずにひき逃げアタックかます所だが守るものあるとめっちゃ動きづらい! 何処まで守ればPTが生き延びられるか全然分からん! ソロでの弊害がめっちゃ響いてるぞ畜生!

 

◆◆◆◆◆

 

どうにか見通しの効く場所に辿り着き一度魔剣を使って敵の数を減らす事となったが、魔剣を使用した直後にモンスターパーティーが発生した。

魔物の大量発生……ソロのおじさんなら歓迎する所だが……。

 

「出現範囲が広すぎる! 逃げきれん!」

 

桜花君が現状を報告してくるが……やっぱ無理か。

 

「ここが使い時だろう」

「しかしアイシャ様、まだ強化種が」

「解っちゃいるがこのままじゃジリ貧だ。仕掛けるしか無いさ」

 

アイシャが救護者達に約束を取り付けてる間にリリちゃんから確認が来た。

 

「おじ様、春姫様のレベルブーストを受けた事は?」

「無い。と言うかおじさんは本来の動き方をすればここのモンスター相手なら特に問題は無いから対象から外してくれていい。その代わり」

「その代わり?」

「おじさん本来の動き方に変える。正直守らずの殲滅戦なら得意なんだ」

「解りました、それでは我々は救護者を中心に法円陣形。おじ様は単独での遊撃。この場を死守します!」

 

リリちゃんの宣言の後におじさん棒を腰へと終う。

両足を肩幅に開いて右半身を前に構える。

イメージするのは倒れない肉体、傷つかない身体。

際限なく回復して暴れ回る獣の如く!

 

「【庇護脂肪】体質変化:流動硬化(モード:ゴライアス)

 

 

 

瞬く間にアイツの皮膚は黒くなりふっくらしたシルエットが引き締まる。

前のめりに地面へ倒れこんだ様に見えた瞬間、アイツはその場から消えていた。響く何かがぶつかる音に消し炭になっていくモンスター。

全員それが見えていないがアイツが行っているという事だけは何となく理解出来た。

直ぐに春姫の詠唱が始まる。これなら詠唱は余裕で間に合う!

 

「これが……主神様が気に入ったおじさん……これがlv4? とんだレベル詐欺も良い所だよ」

 

迫るモンスターを切裂きながら春姫のレベルブーストを身に受ける。そうする事でやっとアイツが行ってる事が見えた。

洞窟内の壁、モンスター、時に空中を足場にしながらムチャクチャな方向転換と姿勢で繰り出す打撃。しかも何だいアレは、一瞬触れるだけでモンスターが粉微塵になっていく。

クソッ、こんな時だってのにアマゾネスって奴の本能は見境が無いね! 生きて帰ったら絶対相手して貰うよ!!!

 

 

 

視界が瞬間瞬間で切り替わる。見えた瞬間には敵に拳を叩き込んでいるこの感覚。これだ、これがおじさんのやり方。

 

「あはっ、あははははははは!!!!!」

 

やべっ、テンション上がって来た。コレやると何時もこうなるのが玉に瑕。

 

「これがおじ様のソロでの戦い方……」

「なるほどな、二つ名『超反射』ってのはコレが……」

「コレなら行けます! 押し返しますよ! アイシャ殿!」

「全員気合入れな! 超反射に続くよ!」

 

◆◆◆◆◆

 

目につくモノを片っ端から殴り、蹴り、潰して回っていたが視界の端に姿の変わった強化種が見えた。しかもソレがアイシャに向かって走ってる。

周りのモンスターを潰しながらアイシャを弾こうとしたが間に合わずにアイシャの肩にモンスターの牙が食らいつく。

 

「知り合いの娘に……何してくれとんじゃワレぇ!!!!!」

 

空中を更に蹴り加速、前転の要領で回転を加え伸びた口に踵落としを食らわせ剥ぎ取る、回転の勢いを殺さずに更なる空中蹴りから乱回転。今までの反射で貯めた衝撃を右腕から強化種のどてっぱらにぶち込む!

 

「グオオオオオオオオオオ!!!!」

 

強化種は吹き飛び壁に叩きこまれれめり込んだ所へヴェルフ君の魔剣で追い打ちをかける。

 

「アイシャ、立てるか?」

「おじさん……アンタそんなのが出来るなら最初からやりなよ」

「PT向きじゃないんだよコレ」

 

肩から蔦が伸び始めたアイシャに手を貸して立たせているとおじさんの耳にあの音が聞こえて来た。

と同時にしぶとく強化種が這いずり出てくる。傷を負ったアイシャを下がらせておじさんは強化種へと突っ込む。

やってきたベル君の右手から響く鐘の音に負けない様、大きな声で叫ぶ。

 

「おじさんごとヤれ!!!!!!」

 

次の瞬間、おじさんと強化種は炎と雷に包まれ衝撃を身に受ける。

敵の焦げる匂いを嗅ぎながら只管殴り続ける。もろくなった壁を突き抜けルームの床に強化種を投げ捨て叩き伏せる。

立ち上がる土埃と震える水面。そこへゆっくりと降りてくるベル君。

 

「おじさん、大丈夫なんですか」

「ちょっと強めの電気マッサージって感じ? 何はともあれまずはコレの片づけしてからだ」

「はい!」




おじさんの普段の狩り模様が判明

スーパーボールを体現するおじさん

次回、おじさんと下層4

おじさん更なる飛躍の時
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