【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3   作:タラバ554

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40 おじさんと疾風2

色々と準備したおじさんだったが途中から面倒になってしまい、最終的にだるま状態の冒険者全員に瑕を付ける事でタイムリミットを早める事にした。

結果、情報は集まったがリヴィラの町には本気でヤベー奴である事、そして既に一度コイツに対してやらかして居る事が周知された。

 

そんな事は兎も角、疾風ことリュー・リオンをハメようとしたのは事実らしい。

んで計画を立てた奴が生贄としてリヴィラの町の冒険者を利用しようとした。

ついでに計画の実行場所は27階層でリヴィラの住人を使って疾風を追い込む予定だったと……。

 

穴だらけ過ぎんかその計画。

いや、ソレに乗っかろうとしてたからボールスも大概だよな……頭悪いおじさんですら分かるのに。

 

計画の主犯はジュラ・ハルマー。ルドラ・ファミリアの元団員で調教師の猫人男性。

人工迷宮クノッソスで長年隠れてたけどソコに疾風が現れたから今回の計画を実行?

情報が出れば出る程、この計画の成功率が低くて頭痛くなってくる。これベル君にどうやって報告しようかな……いっそ報告せずに帰るのもありなんじゃ……。

一応裏取りしとくか。

 

◆◆◆◆◆

 

ベル君に報告したら『リューさんに会いに行こう』という事に。実際に彼女がグレート・フォール近辺に居るのはヘルメスファミリアからの情報で確定してるから良いとして……問題はジュラ・ハルマーの目的。

掴んでる情報だと大量の火薬みてーなもんでダンジョンを爆破するってのがあったけど……それでダンジョンが崩落する訳でもないし。

結局謎は謎のままだがベル君が止まりそうも無いのでおじさんもついて行く事になった。

 

そしたら出発直前に

 

「あの、行くの止めませんか?」

 

カサンドラちゃんが急に止めはじめた。どした?

 

「あんた、また予知夢が~とか言うんじゃないでしょうね」

「予知夢?」

「この子時々そういう事言うのよ」

 

デジャビュみたいなもんか? そーいうのならおじさんも偶にあるしな。

 

「いえ、違うんです! 私のはそういうんじゃなくて……」

 

何かもっと具体的なものっぽい。じゃあカサンドラちゃん、道中おじさんと話してみるか?

 

◆◆◆◆◆

 

話を聞けばどうやら行った先で全員が血濡れで地に伏せて死ぬ予知夢。で、ベル君は生き残ると……。

そりゃそんなもの見たら行きたくなくなるわ。

 

「はい……ただ1つだけ分からない事が」

「分からない?」

「その、おじさんの事だけは見えないんです」

「どゆこと?」

「今までこんな事は無かったんですけど……おじさんだけは予知夢に全く出てこなくて」

 

おじさんが異世界人なの関係してるんじゃろか? 首を傾げながらカサンドラちゃんと話していると彼女は予知夢に登場しないおじさん=予知夢を覆す為の鍵になると見ているらしい。

そりゃぁ……おじさんって多分異物だから……とは言わん。

兎に角彼女から予知夢の詳細を聞いて纏めてみるとやっぱり27階層に行く事がキモらしい。後、殺される原因が『厄災』って抽象的なワードなのは何だ?

道中色々と話し合ってみたがどうにも結びつく情報が無い。そしてグレート・フォールの入口に到着したがカサンドラちゃんの予知夢を信じれば全員で行くとベル君以外が死亡確定。

身内のダフネちゃんは否定してるけど彼女の過去に見た予知夢とその後起きた事を比較したら的中率は非常に高い。無視を決め込むには的中率が高すぎる。

 

「という訳で、おじさんとしては此処でPTを分ける事を提案」

「分ける……ですか?」

 

ベル君が怪訝な顔してるけど周囲の情報にもっと耳を傾ける事に慣れろよ。リーダーやるなら必要なスキルだったりするぞ。

 

「27階層へのアタックはベル君、おじさん、アイシャ。それ以外はここで待機」

「内訳の理由は?」

「単純にlv4でこの階層で逸れても生き延びられる。後はおじさんの都合」

「アンタの?」

「まー、その辺りは後で分かるとして……ベル君としてはどうなの?」

 

暫く考えた後に賛成してくれた。

 

◆◆◆◆◆

 

ある程度皆と離れた所でアイシャに対して話し始める。

 

「さて、アイシャ。さっき話したおじさんの都合ってのをさっさと話しとく」

「おや、早速かい?」

「まあそんなに難しい話じゃないし」

「へぇ、それで?」

「おじさんにも春姫ちゃんとは別方向でヤバイ魔法があるってだけ」

 

その一言で足を止めるアイシャ。

 

「……それをアタシに話す理由は?」

「イシュタルちゃんは知ってるし、イシュタルちゃんが寄越したアイシャなら別に良いかなって」

「おじさん、それをアイシャさんに話すって事は」

「うん、使ってさっさとリューちゃんの所に行こう。幸いおじさんも彼女とは酒場で会ってるし、ベル君は一刻も早く確かめたいんでしょ?」

「ありがとうございます!」

「ちょっと待ちな。何でそのヤバイ魔法の話と疾風の話が繋がるんだい?」

 

論より証拠。

 

「対象:リュー・リオン【テレポーテーション】」

「それじゃ、お先です」

「ほれ、アイシャも入れ」

「こりゃ何だい」

「転移魔法」

「はぁ?」




色々と面倒になってきたおじさん

かこつけて賢いムーブをしているが内情はただ面倒くさいという最低の理由

次回、おじさんと疾風3

厄災がおじさんたちを襲う!……のか?
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