【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3   作:タラバ554

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46 おじさんと会社

「おいっす、叔父さんお久しぶりっす」

「おじさんっつーかもう爺さんだけどな」

「それはまぁ確かに」

「オメーもすっかり老けたなぁ、腹どうなってんだソレ。何人入ってんだよ」

「いや、入ってないない。まだ嫁さんと籍入れてねぇし」

「何? お前嫁さん貰ったの?」

「その内籍は入れるかもしれない人は出来たよ」

「まじか! こりゃ今日は酒飲まないとな。泊まっていくか?」

「1泊位なら」

 

おじさんは日本の東京……おじさんの叔父で会計士をやってる叔父さんを訪ねて来ていた。

世間話から始まり家族の近況やら最近のおじさんの活動。そして遂に今日叔父さんを訪ねた本題が始まる。

 

「そんでお前、会社作りたいんだって? 義姉さんから聞いてるよ」

「あ、母さんから聞いてるんだ」

「でも嫁さんの話とか全然してなかったぞ?」

「あー、まだ話してない」

「マジか、お前もいい歳なんだから話とけよ。何時おっ死ぬか分からんぞ」

 

苦笑しながらも話を元筋に戻す。

 

「んで? 何する会社なんだ?」

「うーん、ざっくりいうと派遣業になる……気がするけど中身は書類仕事。ぶっちゃけると今ある組織がクソ過ぎるから上をある程度切り捨てて中身を作り替える感じ。

 ソコの一番上とは話が付いてるから今は社員の住む所とかを手配中かな」

「ふーん、ちゃんと儲け出るのか?」

「うーん……ぶっちゃけボランティアの側面が強い。会社再生……みたいな」

「お前さぁ、前から思ってたけどやっぱ頭の螺子外れてるよな」

「今更でしょ」

「そりゃそーだろ、兄貴なんて『息子が帰って来る度に大金置いて行って怖い』とか俺に愚痴るんだぞ?」

「え……親父そんな事言ってたの?」

「態々渡米して宝くじ買ってそれが史上最高金額当選って狙ってるとしか思えんだろ……お前の通帳またヤバイ事になってるだろ」

「まぁ日本の国家予算数年分位?」

「景気が良い話なのか、頭が痛い話なのか……」

 

そんな感じで色々な話をしながら会社設立の準備を手伝って貰う事に。最速でも2週間はかかるのでその間の精霊ちゃんの面倒はイシュタルちゃんとヘスティアちゃんにお願いしてきた。当然というか、こちらの世界で。

で、派遣会社を興すにはそれ用の資格が必要な訳で……おじさん久々に勉強しました。で、この時思った。

恩恵貰ってから勉強すると何かすげー頭に入る。実は知力補正もステータスに乗らないだけであったりするのか?

お陰で少ない時間で全ての内容を把握してからは試験日を待って受けるだけ。幸い直近だと3か月後に受けれるタイミングがあり、今ならギリギリ申し込みが間に合うので直ぐ様受験申込を済ませた。

 

結果、当然の様に合格。若い頃に恩恵貰えば神童ムーヴ出来たかも。

こうなってくると冒険者ってちゃんと勉強する場を設けたら頭良くなるんじゃね? あんな世界観だから勉強しないんだろうけど、スペック的には頭良くなる可能性は高いな。

 

◇◇◇◇◇

 

場面は変わっておじさんの家、色々と提出する書類が出来上がってないのでオラリオよりも雑音が少ない日本で作業をしている。と言っても最近こちらにはヘスティアちゃんの他にも来る神が増えた。

 

「イシュタルちゃん、ヘファイストスさんは相変わらず?」

「ん、youtube。鍛冶動画」

 

ヘスティアちゃんが酒で酔ってヘファイストスさんに自慢したのが始まり。youtubeで素人鍛冶動画とか日本刀作成動画なんかを見ていたヘスティアちゃんが酒の席でヘファイストスさんの知らない知識を喋ったのが運の尽き。

オラリオには無い手法で作る鍛冶に俄然興味が湧いた彼女はおじさんに依頼してきたという訳だ。

彼女にはおじさんも盾の件で世話になっているのもあるのでまあ良いかと了承。

そして機械に強くなったイシュタルちゃんに教えてもらいながらyoutubeで包丁やナイフを作る動画から始まり、錆落とし動画や色んな素材を使った刃物を作るイロモノ動画まで見ている始末。

一応薬品とかの取り寄せは今の所してないけど……オラリオに戻った時に変なモノを作らないか……そこが心配だ。

 

「おじ、会社、出来る?」

「んー、このままいけば登録は出来そう。後は屋号を決めてしまえば良いかな?」

「屋号?」

「会社名だね」

「屋号、私の名前、使っていい」

 

ふむ……イシュタルの名前。

 

「株式会社イシュタル、有限会社イシュタル、……うーんおしゃれだけどおじさんの会社には合わなさそうだ」

「なら、屋号、何?」

「うっ、それは決まってないけど……」

 

こーいうのは捻っても出ない時は出ないのでソファーに移ってだらけよう。当然おじさんが移動するとイシュタルちゃんも移動してくっ付いてくる。

感覚的には大型犬に懐かれてる感覚だが喋るようになってちょいちょい言葉攻めしてくるの止めて、それは良い声の君がするととても効く。

自分に言い聞かせてどうにかなってるが、そろそろ理性が負けそうなおじさんです。だって柔らかいし良い匂いするし暖かい上に好意を寄せてくる、限界が近づいてるのを理解しつつも今日を頑張ってるおじさんです。

 

「それはそうと、精霊ちゃんは今日、目を覚ました?」

「まだ」

「そっか」

 

精霊ちゃんはこっちの世界に居ると1日に少しの間だけ目を覚ます。

話したい事が色々あるんだけどな。




ちゃくちゃくと進むおじさんの計画

同時に進むイシュタルのおじさん籠絡計画

おじさんの計画が先か、イシュタルの計画が先か

次回、おじさんと参加者

VR計画始動
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