【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3   作:タラバ554

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5 おじさんとダンジョン

ダンジョンに着いて暫く歩くと魔石が放置されたまま奥へ続いているのを見つけたので拾いながら進む。

魔石拾いながらとはいえモンスターと殆ど会わなかったのにベル君に追いつけずに既に7階層、脚早くね?

追いついた時にはウォーシャドウに囲まれてた。援護が必要かなーなんて思ったが見事自力で返り討ちにしてしまった。思わず拍手。

 

「お、おじさん」

「今のを凌ぐなんてやるぅ、でも戦闘スタイル的に防具くらいは付けた方がいいかもね」

「それだけですか?」

「ほかに何が?」

 

何か懺悔タイム始まってもーた、いやおじさんに懺悔されても困る。つまり覚悟決めたって話でしょ? そんな冒険者やってれば普通の事なので……ああ、ベル君冒険者なって2週間も経ってないからしゃーないのか。

 

さて……なんかいい感じの事言わなきゃいけない雰囲気だけどどうしよう。

 

あっ、ベル君何か期待した目で見てるやん。ええー困った。

 

「今のベル君の覚悟というか……まあ、冒険者なら大体の人が通る道だね。それで死んで無いから上等だ。普通なら死んでるよ?」

「そう……ですね」

「よし、一回ギリギリまでやってみる?」

「え?」

「死なない範囲ギリギリで援護してあげるから行ける所まで行ってみよう。ソレで見える景色もあらぁな」

「はい! お願いします!!」

 

◆◆◆◆◆

 

結局あの後10階層まで潜った。いくら周りのを処理してるとはいえベル君スペック高すぎじゃない?

ベル・クラネルじゃなくてバグ・クラネルって落ちは無いよな?

敵倒して流れるように気絶したベル君を抱えてテレポーテーションでホームに戻るとヘスティアちゃんが待ってた。

 

「おじさん、それにベル君! 随分遅かったじゃないかもうじき夜明けだぜ? 何があったんだい?」

「今日っつーか昨日か、昨日のお昼ごろの話なんだけど……」

 

ヘスティアちゃんにベル君がミノタウロスに襲われた事、ソコをロキファミリアのアイズちゃんに救われた事、酒場で揶揄されてダンジョンへ行った事、ロキファミリアは今の所この件をギルドに報告していない事を共有した。

 

「うーん……つまりベル君は強くなる覚悟を決めてダンジョンに潜った、そしておじさんはソレに付き合ったと」

「端的に言えば」

「なるほどね。それにしてもロキの奴、ボクの可愛いベル君に何てことをしてくれたんだ!」

 

それなんだよな。一応明日の昼にでもギルドで確認するつもりだけど……ロキファミリアが報告してなかったらどうする?

 

「ロキへの()()を執行するまでさ!」

「えっ、マジでやんの? アレ」

「当たり前だ! ベル君に怖い思いをさせたのだって許せないのにソレを報告すらしてないなんて絶対駄目だ!」

「まぁ、やるかどうかはヘスティアちゃんに任せるって言ったのもおじさんだから良いけど……とりあえずベル君は明日一日休ませて、おじさんはいつも通り午前中は潜って昼に戻るから、午後にロキファミリアに行こうか」

「ふふふ、ロキの奴もついに年貢の納め時だ!」

 

◆◆◆◆◆

 

クエストの報告をした際にロキファミリアの件をエイナちゃんに確認したがやはり何も報告は上がってないらしい。

仕方がないのでヘスティアちゃんと共にロキファミリアのホームへと向かう。

門番に要件を伝えて待つ事暫し、門の端に隠れながら此方を伺うロキが現れた。

 

「おい、ドチビ! きょ、今日は何の用や!」

「何の用だ? そんなもの『()()()()』を執行しに来たに決まってるじゃないか」

「はん! ()()はお前ん所のファミリアにちょっかい出さん限り無効や! もうおじさんには手を出さん事を徹底しとる以上約束は無効やで!」

 

そんなロキちゃんに悲報です。

 

「あー、ロキちゃん。昨日酒場でミノタウロスの話してたの覚えてる?」

「あ? 覚えてるで、それがどないしたん?

「んで獣人の子が言ってた()()()()()、あれ、実はうちの新団長」

「は?」

「うちの新人で、新しい団長なの。ついでに言えばあの時酒場出て行った子が本人」

「は~~~~~?!?!??」

 

そう、以前の()()()()で行った約束はヘスティアファミリアへの手出しをしないという内容なのでモロにアウト。

 

「つまりだ……ロキ。

 君はウチの団員に、しかも団長に手を出した! よって約束を今、ここで執行する!」

「ちょっ、ちょいまち! そんな事知らん! ドチビん所に新人が入ったなんて情報、しかも新団長やと!? ちゃんと()()で調べてたはずやのに……」

「君が何を言おうとうちのベル君が君の所の子供たちのせいでミノタウロスに襲われたのは事実。さあ、おじさん! やってしまえ!」

「という訳で、ロキちゃん以前の『()()』通りにやらせてもらうね? ロキちゃんも同意してた約束だからね……何、そのうちヘスティアちゃんも腹の虫が収まるさ」

「いや、いやや! そんな!」

「平気平気、痛くないから」

「いやあああああーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

◆◆◆◆◆

 

「うぅっ、そんな、ウチの……ウチの胸が……」

 

約束を執行されたロキは胸の脂肪を減らされあばらが浮き出るようになってしまった。完全に無いのである。

 

「んで、ヘスティアちゃん。これの期限は?」

「そうだね……よし、ベル君のレベルアップまでとしよう」

「ちょぉ待て! そんなん下手したら何年も……いやレベルアップしない場合もあるやんか!」

「その時は諦めて一生無乳として過ごすんだね!」

「あー、ロキちゃん。その内ベル君はレベル上がるから……って聞こえてないわコレ」

「あはは……終わった。ウチ残り一生無乳……」

 

打ちひしがれるロキはロキファミリアに任そう。

 

◆◆◆◆◆

 

「それで?」

「? 何だい?」

「いや……ヘスティアちゃんがあんな無茶な期限は付けないよなーと思って」

「うっ……君は何でそういうところが鋭いかな」

 

その話はホームでと言われて大人しくホームへ戻る。すると居間でベル君が算数ドリルやってた。

元農夫のベル君にはちと難しい様でめっちゃドリルとにらみ合ってる。後で甘いもんでも差し入れするか……。

んでやってきたヘスティアちゃんの寝室。

 

「これがさっきの発言の理由さ」

 

そうやって渡されたのは……ベル君のステイタス? スキルがあるじゃん。

 

【憧憬一途】

・早熟する。

・懸想が続く限り効果持続。

・懸想の丈により効果向上。

 

「成長促進スキル?」

「そう、おじさんのスキルと同等、もしくはそれ以上のレアスキル。想いが続く限りベル君は誰よりも早く強くなっていく」

「こりゃおじさんのよりレアでしょ。だっておじさんのは精々ステイタスの上昇、こっちは何ぼでも上がるんでしょ?」

「……そう思うよねぇ」

 

そう言いながら机へへたり込むヘスティアちゃん。どうもスキル効果に頭を悩ませてたらしい。

 

「どうしようコレ」

「本人には言わないのが無難じゃない?」

「やっぱり?」

「団長の自覚が出来てからで良いでしょ。おじさんのスキル詳細だって教えてないんだし」

「だよねぇ」

 

結局スキルに関してはベル君には黙って、少しおじさんと一緒に潜る事に。逃げ足位は鍛え上げるとしましょう。




ロキの薄かった胸が文字道理絶壁になっちゃった!? ロキの胸は戻るの? それとも?!

次回、おじさんと特訓

ロキの胸の運命はベル君が握る
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