【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3 作:タラバ554
「えーっと、配信始まった? うぃ、皆さんこんにちはー。おじさんでーす」
今日はアラハビカからの生配信、前回の配信が非常に盛況かつ色々質問が来まくったので数日おきに配信して情報を小出しにしている。
因みに日本語以外の書き込みに関しては全部スルーしてる。おじさんが読みたくないのでね!
序に政府とのやり取りも基本この配信でやってたりする。面倒な事は一切せずにフルオープンです。
「ちゅーわけで、この間日本政府を名乗るどっかの国の人が来たけど動画の通りにお帰り頂きました。その様子は後で動画上げるから気になる人は見といて。それとおじさんの家の周りにSP? が配置されるらしいので今後は近づくの難しいと思うよ。ご近所さんに迷惑かけるのがおじさんの目下の悩みやね」
『おっ、やっと警備配置されたのか』
『遅すぎでは?』
『拉致られて無いだけで誘拐未遂が起きてるからやっと、って感はあるな』
「それから日本政府からまーた支援がどうのこうのと有ったけどメリットが無いからごめんなさいしといた。何やろ、おじさんが日本でメリットと思う事って今の所無いんよね。別に生活するだけなら全部投げ出せば良いし……視聴者さんどう思う?」
『それ(だけ金を持ってたら)はそう』
『ぶっちゃけ嫁と爛れた生活送るだけで良いならコイツ働く必要無いからな』
『人生勝組ルートだけどそのルートが可笑しい定期』
『お前の人生チャート可笑しいよ』
「相変わらずコメントがひでぇ」
ゲラゲラと笑いながらコメントを拾っていく。
何となくで始めた配信も意外とというか色々と面倒なコメントに対して無視を決め込む気楽なもんだ。まぁどのコメントを拾う拾わないは社員が選定してたりするのでおじさんは気楽なもんだ。
「あー、因みに今回ゲスト居ます」
『嫁か』
『亜人』
『モンスターやろ』
「ちゅー訳で入ってきて~」
「おじさん、本当に良いのか?」
「良いから来なさいよ」
『キター!』
『トカゲ人間!』
『モンスターか人間か!?』
『トカゲなのに声出せるって発声器官どうなってんの?』
配信に入って来たのはリド。ゼノスのまとめ役してるのもあってアラハビカでも割と中心人物だったりする。
「一応モンスター枠のリド君です」
「どーも」
『アイエェ!? モンスター? モンスターナンデ!?』
『本だと敵として出てくるけど別枠?』
「詳しくは紹介しないけど、人に友好的なモンスターって感じ。その内ダンまちで書く予定」
「襲われない限りは襲わないな」
こんな感じでゼノスの情報を出してみたり、冒険者がステータスを授かる方法を配信して見せようとしたらイシュタルちゃんが悪乗りしたせいでアカBANくらいかけたり。
◆◆◆◆◆
ステータスの伸ばし方としてダンジョン内から放送してみたり。
「という訳で、ダンジョンの中で生成されるモンスターを殺す事で経験値を得ます。だから仮に日本で恩恵貰ってもステータス成長が出来ないから意味無いと思われる」
こんな感じでモンスターが居ないから地球側で恩恵貰っても意味が無いぞと発信してみたり。
「魔法があるからマジックアイテムもあったり……因みに回復魔法は結構レア魔法だけどあります、ゲームチックなアイテムボックスとか転移系なんかは知る限り(おじさん以外)無いかな。そもそも魔法の枠も3つしかない上に何が出るか完全ランダム&そもそも出現するかも分からんからそんな魔法はお目にかかる事はほぼ無いのが現状。大体は攻撃系の魔法になるのが一般的」
夢見がちな地球側に現実を伝えたり。
そんな感じで渡しても問題ない&ダンまちで公開予定の情報を配信でちまちま流してたら政府から呼びかけあった。
「何か呼び出し貰ったけど面倒なので今から繋ぐわ。ちょいと待って…………あー、聞こえてます?」
「はい、聞こえてますよ」
「では自己紹介して貰っても良いです?」
「はい。私外務大臣を務めている林です」
『ふぁーーーw』
『さらりと大物が登場してくる配信』
『youtubeの配信の歴史を塗り替える男』
『間違いなく歴史を塗り替えてる(異世界進出)』
「えーっと先ずは初めまして林さん。それで今回は何用でしょうか?」
「繰り返しになる部分もありますが改めて事実確認とお願いをしたいのですが……」
「時間は良いんですが……諸外国の紐付き政治家って排除出来ました? 手を貸すのはソコが最低限ですしソコが担保出来ない場合は絶対やりませんよ? ぶっちゃけやる必要ってほぼ無いんで」
「確実とは言いませんが、関わる人員は厳選な審査を行っております」
「……じゃあその人員リスト送って貰えます? 必要に応じて今この場で公開しますけど」
直ぐに送られてきたデータに目を通しながら書類を印刷してもらう。うーん、今一わからん! こういうのを看破出来る能力が欲しくなっちゃう……。
「まぁ正直リスト見ても解りませんが……書類上は変な……あれ?」
何か普段テレビを見ないおじさんでも見た事ある名前が居るんだけど……しかも良くない意味で見たことある奴。それに社員からstopのサイン。何事か確認したら……活動内容が怪しい人が結構混じってるとの事……おいぃ。
「えーっと……林さん、このK.Sさん……最近叩かれてますよね? この人もこの件に首突っ込んでくるの? 例のエコ作戦大ゴケしたのに謝罪無しだけど」
「現段階ではリストに入ってますね……」
「じゃあコッチのS.Rさんは? この人国籍やらトンデモ発現で色んな所で総スカンくらってますよね?」
「それは……」
「こっちの……」
ってな感じでリストのヤバイ奴を配信でつらつらと上げていくとコメントが段々とお通夜ムードになっていく。素人でも分かるヤベー奴を何で入れるんだと。
はい、もう面倒なんでリスト全部公開しまーす。コメントで色々教えてくれ。
はっちゃけてリスト公開したらコメントが来るわ来るわ。その中から比較的マトモそうな人を厳選して面談、そこから談話する人をこちらが選択するって事で向こうには納得してもらった。
最初ゴネてたけど、ソレが嫌なら二度と交渉しないの一言で決まりました。何度も言うけどこっちが交渉する事自体譲歩してると分かってくれ。
◆◆◆◆◆
そうやってマトモそうな人を厳選した上で政府が何をしたいのか、その見返りが何かってのを話し合った。
まぁ今ではほぼやる気が無いけど地球側にマジックアイテム持っていくとか、地球で恩恵が授けられるかとか……最初の頃はそーいう実験もありかと思ったけど混乱を考えると利益も何もあったもんじゃないし、責任とか問われると面倒だからやらないという結論が出てる。
地球を捨てるって言うなら考えなくも無いけど……普通に生活するだけなら絶対地球の方が良いので推奨はしない。何せ神のお墨付きだしな、地球。
で、結局政府側が欲しがったのはポーション。取りあえず比較的安価なポーションの成分分析と地球側で生成が可能かを検討することに。それと生産するにしても決定権はおじさんが握る事になった。
じゃあ誰が成分分析をやるのかって話だが、ソコは人材をおじさんの会社で受け入れてアラハビカに来てもらう事に。で、解析を行う人間。研究所はネットワークから隔離。データの持ち出しも厳禁。給料は出すけど最低限だし最悪地球には戻れません。
それでも良いと言うならって事で条件で医者/研究者等の募集を出したが来るわ来るわ。まあメインの研究者は政府側からキチンとした人が紹介されてる、おじさんの方でも選考した上でその人達も審査をする訳で……当然変なのは除外、その上で良さげな人をチョイス。
結果としてかなりの上澄みが選択された、中には世界的に著名な人も居たけど日本人以外は流石にお断りさせてもらった。ある意味紛争地帯並の治安だしさ。
◆◆◆◆◆
そうやって一応政府とのやりとりしつつ解析・医療チームがアラハビカに駐留する事に。そのせいでディアンケヒト・ファミリアが五月蠅い事。
まあアラハビカに色々とマズイ冒険者が運び込まれては五体満足になって帰ってくればそうなる。
例えば四肢が千切れた者、命が尽きそうな者、オラリオでは治療不可能な者。特に病気に関してはやっぱ地球の医療の方が進んでるし、外傷でも大けがでハイポーションやエリクサー程は費用が掛からないから中規模のファミリアは割と顧客が居る。
つーか本気の本気でマズイ時はおじさんが出て行ってる。まぁ医療は全部「ヒッポロ系ニャポーン」で統一してるからオラリオでもこの単語が流行り始めてる。
因みに医者と生物学と獣医なんかも居るがヒューマン以外が来ると大興奮。簡単なケガなのに全身検査しようとするからその度に注意するのがワンセット。
因みにおじさんが出る必要が数回あったが、その時に全員から詰め寄られた。そして全員にゲンコツで返事しといた。
最初の書類でおじさんの事に関しては詮索しないっつー約束事が書いてあったやろがい。
「ただいまー」
「おじ、遅かったな」
「おかえりおじさん」
「おじさん! おかえりなさい!」
時間が取れたので昼過ぎにヘスティアファミリアに久々に戻ったら先に向かっていたイシュタルちゃんとヘスティアちゃん、ベル君が迎えてくれた。
「あ~、ベル君lv5になったんだってね。おめでとう」
「ありがとうございます! っていうか大丈夫ですか? 目の下のクマ……濃いですけど」
「うーん、最近書類のまとめが多くて……」
「私も手伝ってるが最近の量は異常じゃないか?」
そう、イシュタルちゃんに手伝って貰ってはいるが、政府関係の書類が増えて手が足りんのだ。かと言って他に投げる訳にもいかんので結果としておじさんのタスクが増えダンジョンに潜れてない。
「おじさんも大変になったね」
「ヘスティアちゃんも一枚噛む? バイト代出すよ? じゃが丸君バイトの30倍位でどう?」
「30!? えぇ……魅力的だけど内容的にボクだと難しいんじゃ?」
「そこはイシュタルちゃんに聞きながらやって貰えれば」
「うーん、止めとく」
「そっかぁ」
返事を貰うと同時にソファーへとへたり込む。正直ちょっと寝たい。というか頭休めたい。
「おじ、体力的に余裕はあるのか?」
「へぇ? あー、2時間も寝たら持ち直す。時間的に夕食後位?」
「そうか、とりあえず一旦寝ろ。後につかえる」
「あいー、おやすみ」
そのままソファーに頭を置くと5分もしない内に夢の世界へ旅立った。
「zzz」
「おじさん大分疲弊してるね」
「下手にダンジョンに潜るより苦労してるだろうな」
「一体何の書類に手間取ってるんだい?」
「大半は医療系だな、それからアラハビカで働くあちら側の人間関連の書類。後は私達関連の書類だ」
「へ? ボク達?」
「あぁ、極一部の神を向こうの政府と面通しするらしいぞ? 当然私やお前が筆頭だな。後はタケミカヅチにヘファイストス、ミアハも一度は向こうへ行っているのだろう?」
「まぁその辺りはおじさんの家に遊びに行った面子だね……」
「彼らに対して正式におじから招待の依頼が出る、国賓としてな。そして招待に際して必要な書類が驚く程多くてな。私もびっくりした位だ、ギルドの提出する書類が子供のお遊びに見えるぞ?」
その言葉に顔を顰めるヘスティア。と同時に自分の眷属がそんな大変な事をしているのかと改めて「どうしてこうなった」と頭を悩ませる。
「それと、今後向こうに行く時は最低でも一人眷属を、最低lv2、出来るだけ高lvの眷属を護衛として連れて行くのが決定したから今の内に選んでおけよ」
「え? 前はボク達だけで行ったのに?」
「あの時と状況が違うんだ。ちなみにおじは対象外だからな。まぁ、お前の場合はベル・クラネルで良いだろう」
今後地球への招待される際のルールを話ながら夕方になり全員で夕食を食べてからはイシュタル、おじさんは連れ立って先のファミリアへと招待状を直接持って行く事となる。ついでに所用でロキファミリアに立ち寄ったり。
また、全ての招待状を渡した後にイシュタルファミリアのホームへ戻る事となりおじさんは何事かと思っていたが、アイシャとの約束実施が行われた。
当然というか一人の相手で終わる訳が無いのでおじさんは数日カンヅメする事に……。
因みに相手が変わる度に必ずイシュタルちゃんとの対戦が入り対戦回数は単純に2倍になった。
後日おじさんは『こんな事で狩人アビリティが伸びるとは思わなかった』と発言したとか。
政府と交渉を進めるおじさん
神の存在を認識させ会談の場を設け、正式に日本に連れて行く事になった
次回、おじさんと対談
おや? おじさんの様子が?