【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3   作:タラバ554

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色々と考えたけどこのネタにしとく。まだ過激じゃない……はず。


78 おじさんと旅行8

オラリオではまず体験できない事をしよう! という思惑の元、やって来ましたスキー場。

 

「ちゅー訳で、此処で2泊3日で遊び倒すのが今回の旅行の最終地点です!」

「「「「イエーーーー!」」」」

 

地元民とかも少し居るけど大半がオラリオ一行になったスキー場。おじさんはスノボ、イシュタルちゃんはスキー、アイシャちゃんはスノボ。他の皆も各々思ったモノを付けて続々とコースへ繰り出してる。

最初は初心者コースでゆるーっと滑ってから慣れた頃に中級コース。半日も滑ってれば汗ばむが自分の体で普通ではありえない速度が出せるのが神としては楽しい様で運動苦手そうなヘスティアちゃんもガンガン滑ってる……ソリでだが。

 

「ヘスティアの奴……スキーにすればいいのに」

「まあ好きに滑ったらいいよ。無理にやるべきもんじゃないし」

「そういえばアイシャは?」

「あー、さっき我慢できずに上級コースに行くって……あぁ、ホラ。今滑ってきてる」

 

そう言って指をさす方向には上級コースを結構な速度で滑るアイシャちゃん。しれっとスノボトリックのオーリー決めてる辺り冒険者だわ……アレ絶対感覚だけでやってるでしょ。

あっ、イシュタルちゃんがキラキラした目してる。この子って意外とスポーツ好きだから見たら……。

 

「よし! おじ! 今からスノボに変えて私もアレやるぞ!」

「(ですよねー)」

 

ってな訳でスキーからスノボに変えて初心者コースをちょっと滑る。スキーで滑ってた感覚がある分上達が早い。

でもまぁだからと言って冒険者と同じ動きは無理な訳で……てっとり早くサポートする事にした。

中級コースで並走を練習しーの、上級コースで一気に加速。イシュタルちゃんには兎に角加速するようにさせて要所要所でおじさんがイシュタルちゃんのボードを外から操作する。

少しの段差に先回りしてイシュタルちゃんが浮いた所をゴライアスモードの手で下から押し上げて縦一回転、広い下りでは並走スラロームしながら手を握ってちょいちょい一緒に跳ねる。

イシュタルちゃんとスノボしながらダンスの要領で踊って最後まで滑り切ったら思いのほか周りのギャラリーにウケた。結果、冒険者組は滑りながら踊るという訳分からん事に。

余りにも皆楽しそうなので録画してSNSにUPしとく。通知はOFFにしといて……。

 

「めっちゃ滑ったなー」

「体一つであんなに速度出るの面白いな!」

「youtubeでスノボ動画とか見る? 気に入ったトリックあったら明日ソレやろう」

「いいぞ! おじも何か気に入ったのあったら一緒にやるぞ!」

「はいはい」

 

予想以上にはしゃぐイシュタルちゃんにほっこりしながら初日は終了。二日目はアラハビカ一行全体的によりアクティブになりあっちこっちでスノボの大会か? みたいに騒ぎまくる。

昼飯時に一応一般客も少なからずいるからと釘をさしたが……どこまで皆聞いてくれたのやら。

そんな風に二日目を楽しみ夕方に差し掛かった頃、警備主任から携帯に電話が入った。

 

「もしもし?」

「すいません、大至急此方へもどってこれますか?!」

「……すぐ行きます」

 

準備期間も合わせてそれなりの付き合いがあるが電話口とはいえ此処まで焦った声色を聞いたことが無かった。何かがあったなと携帯を切ってからイシュタルちゃんをアイシャちゃんに任せて全力でコースを下る。

途中ちょっと渋滞気味の箇所もあったがショートカットとして木の上を滑ったり、壁を滑るなどして回避。電話から15分程でロッジに着いて警備主任に声かけたら顔が真っ青だ。

何事か確認したらポーション又はポーション以上の何かを持ってないかの確認された。

 

「えっと、何でそんなのが必要なの?」

「先日お会いした陛下夫妻が……」

 

小さく息を潜めて、だが必死の形相で伝えられた言葉を理解するのに時間が掛かった。

 

「えっ……いやいや、まさか。それは流石に」

「……」

「冗談では……ないんだ」

 

真剣な顔で頷かれ【トラベラー】のリストをチェック。ポーション、エリクサー共にある。

用意された車に飛び乗り直ぐに近くのヘリが着陸できる場所からヘリに乗り換え、良く分からん場所で指示されるままにヘルメットをかぶって戦闘機に乗せられて一気に東京へ。

東京で戦闘機からまたヘリに乗り換えて到着したのは病院。促されるままに進んだ先には呼吸器に繋がれ並んでベットに横たわったお二人の姿があった。

全身の火傷に四肢の欠損。後で聞いたらテロの標的にあったらしい。

直ぐにエリクサーを取り出し二人にかける。皮膚は直ぐに再生、だが意識は戻らず。

医者が直ぐに来て確認し、かなり持ち直している事を確認した。

 

その日は用意してもらった病院近くのホテルに泊まり、色々事情を聴いた。

何でも移動中の車に別の車が突っ込んできて爆破、炎上。報道規制が敷かれて国内でこの事件は報道されていないがとある国では今回の件が既に流れており諸外国から問い合わせが来ている状態。

完全にその国が黒だろと言いたいが色んな事が絡んでいて直ぐに言い返せない状態にあるらしい。

 

「頭の痛い話ですが紐付きや外交での失敗で強く出れない状態なんです。林さんがうまい事対応している最中なのでまずはご夫妻の回復に注力してください」




まさかの事態に戸惑うおじさん

旅行はどうなってしまうのか

次回、おじさんと旅行9
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