【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3 作:タラバ554
腕はちょっと良くなってきたのでもうちょっとしたらペース上げれるかも?
頑張りますー。
ロキちゃんと酒場で別れておじさんの足はダンジョンへ向いていた。おじさんが引き継いだ記憶にあの精霊とロキファミリアがぶつかるのが今回の遠征であると告げていたから。
最低限の準備だけは日頃からしていたので直ぐ様テレポートでおじさんが潜った最下層の32階層まで跳ぶ。そこからは只管ダッシュ。
lv4のステイタスに物を言わせて爆走……と出来たら良かったが、ソコはおじさん、酒を飲んでたのもあって若干の千鳥足になりながらちょいちょいよろける。いや、よろけるどころか誤っておじさんストライクまで出てしまう。
何度か誤ストライクをかました挙句、最終的にストライクで移動を始める始末。
飲んだ後の急な運動で完全に酔いが廻り足取りが全くおぼつかない。というか終電を逃してベンチで寝る勢いでのストラク祭り。態勢もあったもんじゃない。
そんな状態でのストライク(誤)なので当然モンスターに当たりまくる。まぁ、威力だけはアホみたいにあるので当たった端からはじけ飛ぶ哀れなモンスター。
そんな状態で奇跡的に降りてこれた37階層。さすがに視界が揺れて気分が悪くなったので手っ取り早く休憩を取る事に。
そう、おじさん必殺の【ワールドテレポート】
この男、酒が回ったので温泉スパへテレポートして休んだのである。
料金を払い、仮眠、起床して温泉、軽食とがっつり12時間の休憩を取ってチェックアウト。そしてそのまま再度【ワールドテレポート】で37階層へ跳ぶ。
以降コレの繰り返しである。おじさんにのみ許された、冒険なめてますと言っても過言ではないこの戦法はあまりに実用的であるため普段おじさんも封印していたが、さすがに緊急事態なので今回は封印を解いたのである。
(因みにこの方法で一度32階層まで進んでいる)
◆◆◆◆◆
一度酔いから覚めたおじさんはしっかりした足取りでおじさんストライク脚部限定を使い階層を踏破していく。
40階層を超える頃から正直逃げの一手になる、というのもおじさんlv4になってからダンジョンにろくに潜って無かった為ステイタスに振り回されている。正直逃げるだけで手一杯なのだ。
「だから見逃してくれませんかねぇ!!!?」
現在44階層、火山地帯を飛び跳ね逃げ回るおじさんを追いかけるのは燃える大蛇。名前は知らん。興味が無い。
飛び掛かってくる大蛇の牙を
「今必殺の……おじさんバレットストライク!」
バレットストライク等と言いながらその実ミニストライクの乱打なのだが……意外と大蛇には効いたらしい。地面に釘付けにして倒せた。
「おぉ……ゼェハァ、意外といける?」
等と思ったのが悪かったのか、周囲から地球で聞いたことのあるヘビの威嚇音。嫌な予感を拭えずに辺りを見回すと大蛇と同じかそれ以上の個体の大蛇たち。
「あっは~~~……えっと、ご兄弟か何か?」
一斉に飛び掛かってくる大蛇の間をおじさんストライク脚部限定で駆け抜ける。
「ひえ~~~~!!!!」
そこそこ走ったが大蛇は諦めが悪く階層を跨いでもついてくる。というか他のモンスターまでついてくる始末。
いい加減疲れたおじさんは遂に今までの自重を本当の意味で辞めた。
おじさんが【トラベラー】で取り出したのはスタングレネード。どこぞの軍からの横流し品をちゃっかり仕入れているこのおじさん、安全ピンを抜きモンスターの群れへと放り込む。それも1つ2つではなくダース単位で。
響く轟音と眩い閃光。
ちゃっかり取り出した遮音ヘッドホンとグラサンで無事なおじさんが背後を確認すると死屍累々といった様子のモンスターの山。気絶させただけでは気が済まないおじさんは【トラベラー】から追加の装備を出す。
取り出すのはミニガン。このおじさん本気でダンジョンに喧嘩を売っている。
◆◆◆◆◆
あの後ミニガン以外にも各種重火器のテストを行い下層のモンスターに現代兵器がちゃんと通用するのを確認して階層を進める。
と言っても基本が逃げ戦法でステイタスに振り回されている状態なのは変わらない。途中でちょいちょいモンスターにゲンコツかまして逃げるというのを繰り返し少しだけステイタスを慣らしているが本格戦闘をちょっとやらないと駄目そう。
残りはぶっつけ本番でと割り切り50階層まで兎に角急ぐ。
◆◆◆◆◆
「おいすー!」
ボロボロになりながら到着した50階層。出迎えるのはロキファミリア。
ソロのおじさんに驚きながら此方へ近寄って来たのはフィン。どうやらまだ最下層に向けて出発はしてなかったらしい。ギリギリ間に合った。
「おじさん、何でこんな所に居るんだい?」
「いやー、ロキちゃんと酒場で一杯やったら59階層に行ってるって言うから……来ちゃった♪」
「いや、『来ちゃった』じゃなくて……」
困惑するフィンを適当に相手しながらキャンプ地を覗くと下は3から上は6まで、うーん凄い。やっぱ最大派閥、層が厚い。
感心しながらフィンの言葉に相槌してると椿が来た。
「おじさんではないか、何で此処に居るのだ?」
「いや~、美人の椿ちゃんに会いに来たのさ!」
「ははは、おじさんは何時も笑いを取るのが旨い。煽ててもダンジョンでは何も出せんぞ」
「がははは、まぁ本当の本当は此処から下に用があってね」
「51階層か?」
「いんや、もちっと下。ちょっと待ち合わせしてんのよ」
「こんな深層にかい?」
「フィーン、美人との会話に横入りは止めてくれよ」
「さすがに最深部へのアタック前だからね。気にもするさ」
「っま、そうね。おじさん部外者だし? 気にするわな」
そう言いながら【トラベラー】でキャンプ用品を取り出す。
「別に遠征の邪魔はしないよ。ちょっと用事を済ませたら引き上げる、っちゅー訳で明日に備えておじさんは休むんで。お邪魔~♪」
◆◆◆◆◆
テントを張って寛ぐ。地球製品で金に糸目を付けずに買い込んだ各種キャンプ道具。
【トラベラー】があるので大きさ度外視で利便性だけで選んだ品々。
ぶっちゃけロキファミリアの連中にめっちゃ睨まれてる。まぁそりゃそうだ。目の前で神戸和牛でのBBQなんてされりゃおじさんならキレる。
ご飯炊いて野菜にキノコも焼いてタレでごはんと一緒にもしゃり。たまりません。
めっちゃよだれ垂れそうな他所のファミリアを見ながらビールを煽る。おっ、ガレス。お久。
あん? ビールだよ、別に良いじゃん、おじさんが持ち込んだんだし。
やる訳ないだろ、自分で持ってこいや!
飯テロでロキファミリアを煽りまくって、さっさと就寝する。明日はフィン達が出発する前に59階層まで走り抜けんと……待ってろよ、精霊ちゃん。
50階層まで駆け抜けたおじさんの飯テロがロキファミリアを襲う!
おじさんはロキファミリアを出し抜いて59階層に辿り着けるのか?
次回、おじさんと精霊2
障害は乗り越えるものだが避けるのも間違いでは無い。