【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3   作:タラバ554

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あの作品再開しねーかなーなんて思いながら書いた


91 おじさんと娯楽

バベルの前に何かが作られている。それを多くの冒険者達は何時もの日常(ダンジョンへ向かう)の最中見ていた。

何やら雛壇の様な作りのソレは日を追う毎に作りあがり、やがて大きな席が出来上がった。

 

『コレは何だろう?』

 

そんな思いから冒険者達が主神に聞いても主神すら分からない。

住人からもギルドへ問い合わせが行われたが『近い内に分かる』の一点張り。

分からないままでも日は流れる。

席の上にまた分からないものが出来上がる。分からないものが分からないまま日常の風景に溶け込み始めた頃、ソレは流れ始めた。

 

聞いたことの無いリズム、音色、言葉。

それが例の場所から聞こえてくる。

 

以降、定期的に聞こえる音楽。一般人でも分かるある種の未知にオラリオに静かに伝播していく。

何時もの様に流れる音楽をBGMにオラリオの住民が生活を勤しんでいると、急に爆発音が聞こえる。

何事かと周囲を見回すも煙は上がっていない。そして爆発音の正体は直ぐに知れ渡った。

 

『ナハハハ! 皆邪魔すんで~!』

 

神ロキが言うにはオラリオの各所に『神の鏡もどき』を設置するらしい。ソコにアラハビカから持ってきた何かを流すらしい。

その為の宣伝として喋っていると。そして先行配信として今日の夕方からバベル前で上映するらしい。

裕福な者、暇を持て余しているもの、娯楽に飢えている者。それらは本人も気付かない内に心が躍っていた。

冒険者ではない自分が触れられる未知。年を重ねた者も年と関係なくワクワクしている。

 

バベル前に人が集まり、作られた椅子が全て埋まり、尚も増える人達。

そうしている内にバベルから何かが降りてくる。デカイ……白い布?

ざわめきが目立つ場に神ロキの声が響く。

 

『始まるで~』

 

その一言から始まったモノはオラリオの歴史を一つ変えた。

 

◆◆◆◆◆

 

聞こえてくる音楽、暗闇に浮かび上がる小さな火花、ぶつかり合う人物。

ソレが過ぎると新たな人物が、新たな戦場が、入れ代わり立ち代わり過ぎ去る戦場と人々。

争う相手が変わり戦い続ける人物、縦横無尽に駆ける人々は音楽が終わる頃に傷付き人としての終わりを見せてくる。

 

やがて音の消失と共に映像は終わり暫くの静寂の後に人々の口からは称賛の声が上がる。

 

熱気が収まらないままに更なる爆弾が落とされる。

 

『それじゃ、さっきの奴の本編……始まるで』

 

その一言で一気に静寂が戻り視線はバベルへと釘付けとなる。暗闇に浮かぶのは『Fate/stay night』

長いオラリオで初めて人々に見られることになったアニメだ。

 

◆◆◆◆◆

 

オラリオで初めてのアニメが上映されている頃……おじさんはロキファミリアの眷属と共に仮設スタジオに居た。

やってる事はアフレコである。

流石に音声はこっちのに編集し直す必要がある為、その為にロキファミリアの面々を使わせてもらってる。前から思ってたけどこいつら声が良いんだよねぇ。

 

因みに音響監督にはベル君がついてる。この作品に入れ込んでる&日本語もばっちり理解出来る彼が台本起こしから音の監修までしてくれてる。

音響機材に関してはヘスティアちゃんがやってる。こっちはベル君の多大なる作品愛というか熱量で押し切られてやってる。

アシスタントはヴェルフ君。彼はどちらかといえば書籍派の様で続きが無いか聞かれたので那須きのこ作品全般を送ってやった。

作品量の多さに嬉しくも困った顔してたので次何か聞かれたら虚淵玄作品をぶち込むとしよう。

 

さて、オラリオでアニメの初視聴は大成功と言って良い位に盛況でこれなら街頭TVを置いても問題はそこまで無さそう。

ついでに街頭アンケート取ったりこの間顔合わせした時に知り合った神に意見聞きに行ったら意外と特撮に興味あったり。逆にドラマ系は軒並み興味が薄い。

まー、恋愛とかはまだ分かるみたいだけど世界観が違い過ぎるからな。

イシュタルちゃんが軽く検閲したけど感想が

 

「くっそつまらん。恋愛の動機もこっちじゃうけない」

 

だったからお察しだ。

アニメや特撮は理由付けとかがスッキリしてるの多いから分かりやすいみたい。

それに戦闘がメインだし、戦う姿が格好良ければ連動してキャラクターに興味も湧くでしょ。

 

◆◆◆◆◆

 

「……そんな風に思ってたんだけどなぁ」

「私だってこんな風になるとは思って無かったわ」

「良くも悪くも成功したって事じゃろ……ワシ(ゴブニュ)とヘファイストスには頭の痛い話じゃがな」

 

集まったのは二大鍛冶ファミリア。ヘファイストスさんとゴブニュさん。

最近冒険者からの注文が入る際にやたらとアニメに登場した武器や鎧の外観を指定されるのでせめて資料を寄越せとの事。

一応放送前に原作のアニメやその資料も一通り揃えてるから設定資料集を渡す。今は1冊しかないので後日追加発注して二人に届ける事を約束した。

 

 

 

「という様な事が発生してるので……オラリオに流すアニメでロボットは止めておこうかな」

 

『ほんまもんの冒険者がコスプレwww』

『命が最優先じゃないのか』

『ロボもののコスプレになると……全身鎧?』

『うーん、オラリオでロボ流した時の反応見たかった』

 

実は例のバベル前視聴席の様子をライブ配信して日本の視聴者と見てたりする。何に興奮し、共感するのかと。そして次に何を流すべきかを相談したり。

 

「あ、でもMADで意識を掴むって案は良かったよ。やっぱ掴みって大事だわ」

 

『MADの存在しらん奴にアレは効いただろうな』

『内容知ってても良いMADは見ちゃうからなー』

 

「本当はエヴァンゲリオとか流したいけど……ありゃ設定が難しすぎるしね」

 

『オラリオでアレは無理だろ』

『これ以上呪いをばら撒くんじゃねえ』

『原作完結までの虚無と監督の描いた映画完結からの虚無感よ』

『面白いは面白いんだけどな……』

『アレを流す位ならエルフェンリート長そうぜ』

『いやいや、まどかマギカを』

『ひぐらしのなく頃に』

『地獄少女』

『Devilman Crybaby』

『メイドインアビス』

『がっこうぐらし!』

『なぜこの流れでSchool Daysが出ない?』

 

「しれっと鬱アニメを上げるのやめーや、それと誠は死ね。氏ねじゃなくて死ね」

 

『死んでるんだよなあw』

『おじさんシレっと視聴済みか』

『誠の家系図見た事ある? すげーぞ』

『オラリオに「中に誰も居ませんよ」を流したい』

 

「そういやダンまちの同人誌作って良いですかって問い合わせがウチに来るけどさ……商業じゃなけりゃ良いよ? 後なんか逸脱し過ぎなければ」

 

『まじか』

『コレは正式回答?』

『描いて良いんですね!?』

『おじさんはダンまちに出ないの?』

『ある意味一番謎のおじさん』

 

「おじさんが出る訳ないやん。こんなおっさんがあのイケメンイケボ集団に混じっても映えねーよ」

 

『自虐ww』

『こいつ痩せるとマシなのに何で太るかな』

『太ろう配信は狂気』

『ライブで飯100キロ完食は引く』

『しかも白米が100キロでおかずは別って言うね』

 

「うっせー、取り合えず次の配信決まったらSNSで告知すっから何か適当に案考えといて」

 

『おk』

『まかせろ』

『りょ』

 

配信で馬鹿話をするのはやはり楽しい。でもコレで色んな計画が進んでるとは誰も思わんよな。




MADを流し、その後に本編を流したおじさん

おじさんなりの集合知(ネット)を使う

次回、おじさんと特訓



※作中で流した想定のものはこちらのタイトルでyoutubeにあります
[MAD] Fate/Series [ONE OK ROCK - The Beginning] [Against The Current Cover]
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