【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く3   作:タラバ554

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そろそろリアルお仕事再開予定
復帰出来ないと無職おじさんになってしまうので頑張ります


97 おじさんとヒッポロ系ニャポーン

リリちゃんの施術が2段階目に入り、下地が整いだした頃。ある神との面会を求められた。

 

「デメテル?」

「頼むよおじさん! この通り!」

 

ヘスティアちゃんに頼まれたが正直時間の余裕が無いんじゃが。おじさん他の業務もあるので。

 

「そこを何とか頼むよ~」

「えぇい、くっ付いてくるな! ソレはベル君にだけやりなさい!」

「イヤだ! 『うん』と言うまで止めないからな!」

 

この駄々っ子め。というか一旦離れて欲しい。頭に乗るな、乳が重い。首に負担が掛かる。

 

「必殺! 快楽アイアンクロー!」

「はあああああああ♡♡♡!!!」

 

必殺快楽〇〇シリーズとは、おじさんの施術に同意した者のみに行えるおじさんの非殺傷必殺技である。男性に使うととても悲惨な事になるぞ!

 

「ぐぅ♡……おじさん♡♡ ソレは反則♡♡」

「離れない君が悪いんでしょーが」

 

◆◆◆◆◆

 

アレを食らっても尚、交渉を諦めないヘスティアちゃんがゾンビの様に見えた。アヘって地面を這いずりながら匍匐前進してくるってちょっとしたホラーだよ。

 

「それで、デメテルさんだっけ? その人? 神? に会っておじさんは何したらいいのさ」

「会ってくれるのかい?!」

「だって諦めないでしょ」

「まあね」

「ま・あ・ね、じゃないんだが~」

「あだだだ、グリグリは止めて~~~」

 

閑話休題

 

「腰を……ってソレこそポーションで良いじゃん」

 

聞けばどうやらデメテル神とその眷属の数名が腰をやってしまったと。その解決方法としておじさんの施術が候補にあがったと……何故?

 

「ほら、君がアラハビカでやってるアレ、なんたら系……」

「ヒッポロ系ニャポーン」

「それ、おじさん向こうでデメテルの眷属の腰を治したでしょ」

「腰を? ……あ、外傷じゃないのに痛がってるって言われて治したなそういや」

「ソレだよ。その子がデメテルの所の眷属なんだけど病気で運ばれた子が戻ってきたら腰もすっかり治ってるもんだから慢性的に腰をやっちゃう子が治して欲しいってデメテルを通してボクの所に来るんだよ」

「むぅ……そういう訳か」

 

これは迂闊に治してしまったおじさんも悪いかもしれん……という事で出張版ヒッポロ系ニャポーンを……。

 

「開催しません!」

「何でーーー!?」

「一回やったらまたやれって言われるでしょうが。そんなに言うなら対価用意しろ」

 

ヘスティアちゃんが弱ってる人に対して何てことを請求してるんだ! と怒ってたが『じゃあ今までの施術分の対価をヘスティアちゃんが払うなら出張版を行っても良いよ?』と言えば黙った。

ベル君篭絡の為にちょいちょい施術してる君が言えるセリフではないと自覚したまえ。ついでに言えばロキちゃんにはキッチリ対価を要求してるんだから神で贔屓したら禍根が残るぞ。

 

「どうしてもって言うならせめてアラハビカに来る様に言ってよ。日程はどうにか調整してみるから」

「おっ、おじさ~ん」

 

あ~はいはい。そんな重たい胸を載せてくるな。そーいうのは嫁さんで十分なんだよ。

 

 

 

とか言ってた数日後、アラハビカで仕事してたらヘルメスが来た。

 

「これまた意外な客だな」

「やぁ、おじさん」

「それで? もしかしてナニを戻して欲しいって話?」

「それは切実にそうしたいんだけど、今回は別の話だよ」

「?」

「ヘスティアからデメテルの腰の件、聞いてるだろ?」

「まあね」

 

話を聞けばアラハビカに移動したくても腰が痛い、そこでヘルメスの持ってる宙に浮くアイテムを使ってデメテルさんご一考が来ていると……。

ある意味でケチ代表みたいなヘルメスが良く道具なんて貸したなと思ったが何か言い淀んでるから断れない理由があったんだろ。

 

「つまり痛みに耐えれないから早く診てくれと此処に来てる訳だな?」

「そういう事」

「でもさ、ポーションで治せるんじゃねーの? 少なくとも一時的になら」

「俺だってそう言ったんだけどね……『ポーションで誤魔化すのももう限界なの』って言われちゃって」

「……ヘルメスさ~、馬鹿?」

「いきなり馬鹿はひどくないか?」

「何で俺がスケジュール調整するって話をしてたと……いや、もう来てるんだったか。早く行かんと」

 

治療室へ行ってみれば思った通り、デメテルさんが思いっきり全身の検査受けてる最中だった。

医療班を取り合えずゲンコツで気絶さる。

 

「すんません、ウチの医療馬鹿共が……」

「いえ、良いの。コレで腰が治るなら」

 

冷や汗をかきながらやつれた顔でそう言われてしまったので早速治療する事に。

 

 

 

直ぐに腰の治療を済ませてから一旦休んでもらう事に。医療班の奴らやっぱ血液採取してた。

血液と採取に使われた注射器を全部回収。データも全部回収してから他を消去。

電子カルテ、物理的なカルテも全部だ。

そして正気に戻った医療班にお説教。

 

「前にも言ったけど神に関しては診断NG、施術もNG! 下手に色々やってしまうとあんた等全員地球に戻せなくなるって言ったの忘れたか?」

 

全員無言って事は多少なりとマズイとは思ってると信じたい。

 

「人を調べるのと薬関連を調べるのに留めろ。それ以上を俺が居ない所でやって知らない間に向こうに戻れなくなっても俺は責任取れないからな。

 ルールを守れ、ここでのルールはあんた等を守る為のルールだ。それが守れないなら帰れ」

 

◆◆◆◆◆

 

アラハビカに運ばれたデメテルファミリアの全員を治療した翌日。おじさんはデメテル達と共にオラリオへ来ていた。

 

「それじゃ、俺達はコレで」

「ありがとうね、おじさん、ヘルメス」

「あはは、俺は女性の味方だからね~」

 

そう言ってデメテル達をホームに送ってからロキファミリアへ行く。

 

「おじさん、何でロキの所へ? というか俺も行くのかい?」

「ついでだついで」

 

 

 

「おーっす、ロキちゃん」

「おじさんやん、それにヘルメスまで。どうしたん?」

「いや、経過を診に来た。それとついでにちょっとね」

「ほーん、んじゃウチの部屋で話か」

 

ロキの部屋へ通されたおじさんとヘルメス。相変わらず書類が机に積まれてる。

 

「今相当肩が凝ってるでしょ」

「お~、そうやねん。何か思ってた以上に肩に負担が掛かってな。めっちゃ腕が重いんよ」

 

そりゃサイズがサイズだもの。肩が凝るのも当然だ。書類仕事もあるだろうし。

 

「だからヘスティアちゃんと同じサイズは止めとけって言ったんだ。アレは長年あのサイズで生活してるから身体が適応してるんで、急に重たい物付ければ肩が凝るに決まってるじゃん」

「イヤ~、ホンマ。ちょっと舐めてたわ」

 

ヘスティアちゃんとの売り言葉に買い言葉じゃ仕方がないか。一応予防線として1か月過ぎた頃に診断しに来るって言っといて良かった。

 

「じゃあ最初に言ってた通り少しサイズ落とす?」

「あ~、せやな。流石に大きすぎるわ」

「あの~、それで俺は?」

「……ヘルメスもアレを戻してやるよ」

「え!? マジ!?」

 

思わぬタイミングでの申し入れだったからヘルメスがめっちゃ驚いてる。今までおじさんからこういう事言った事が殆ど無いからな。

 

「所謂前払いって奴だ」

「うわ~、何かまた無茶ぶりするのかい?」

「いや、無茶じゃないぞ。裏は大体抑えてるからソレの物的証拠を押さえる仕事をお願いしたい」

「?」

「でもってそのサポートにロキちゃん所の面子を借りたいんだけど」

「ええよ」

「サンキュー、何かあればフレイヤちゃん所のメンバーも動かしてもらうから」

「……何かおじさんってもうオラリオ乗っ取れるんじゃないの?」

「ホンマやな。ウチにフレイヤ、ヘルメスの所、身内にヘスティアとイシュタル。アッチ(アラハビカ)でやってる治療(ヒッポロ系ニャポーン)で色んな所に貸し作ってるやろ」

「いや、別に今更オラリオ乗っ取っても旨味ねーし。各ファミリアの冒険者のLvとか裏でやってる事。何ならオラリオの流通情報の大半は掌握してる上にギルドにも手を回せるから別に大々的にオラリオを統治しても苦労だけ増えるが?」

「「ちょっと待て」」

 

おう、二人ともマジトーン。

 

「えっ、おじさんそんな事(裏でやってる事)まで把握してるの?」

「勿論。ヘルメスの所がやってる事も大体書類に纏めてるぞ。何なら見せてやろうか?」

 

そう言ってヘルメスファミリアがやってる仕事の簡易ログを渡す。詳細な奴は嵩張るから印刷してない。

 

「流通情報の掌握って冗談やろ? 毎日どれだけの品が都市に出入りしてると思ってんねん」

「いや、ギルドに報告が上がって来るからついでに情報と映像を精査して申告と差異が無いかをチェックするついでに纏めれば手間じゃねーし」

 

『ほれ』と言いながらここ1か月の流入出の大まかな品名と量をリスト化した資料を渡す。ついでに相場価格も載せてたり。

 

「……おじさん、ホンマにオラリオを掌握出来るんちゃうか?」

「だからやらないって、ホラみてみ? ここの売買履歴」

 

そういって指を指すのは回復アイテムに関する履歴。

 

「別に変な所は無いやろ」

「と思うじゃん? コレ、先月と先々月のデータな」

 

魅せられた資料を比較するロキとヘルメス。

 

「売り上げが伸びてるみたいやな」

「いや待てロキ、材料の売買と売り上げを比較したら生産量が少なくないか?」

 

ヘルメスが素材の流通量に注目し頭の中で計算しだした。やっぱこの辺は優秀なんだよなぁヘルメスって。

 

「それこそ備蓄の分とかあるんちゃうか?」

「いや、医療系ファミリアはギルドとの契約で納品するだろ。ソレから計算してもこの量はちょっと変だ」

「流石に契約内容までは知らんけどこんなもんちゃうんか? 裏帳簿位あるやろ」

「でもこの量のズレはちょっと変だな。おじさんどうせ別の資料があるんだろ?」

 

言われて取り出したのは素材の取引先をまとめた資料。資料を眺めてヘルメスが気づく。

 

「これ……別の品目として売買されてるな」

「流石、流通に関しては鋭いな」

 

パラパラと資料が捲られ読み込んでいくヘルメス。そしてとあるページで指が止まる。

 

「コレだ。食品として処理されてるけど単価が可笑しい。季節柄この品目なら上下しても可笑しくは無いけど、この数と単価は釣り合ってないぞ」

「……おじさん良くこんな情報纏めてたな……ざっくり額面で処理されてると絶対分からんやろコレ」

「おじさんって元々こーいう情報に関して扱う仕事もしてたからね~、情報の違和感を探し出したり情報の精査って得意なのよ」

 

神二人が胡乱な目をしてコッチを見てるがここからが本題。

 

「で、二人に調べて欲しいのはこの件に関して。おじさんが掴んでる情報を繋ぎ集めるとだ……」




やはり気を付けても紐付きは入って来るもの

ビックデータを精査すると見えるモノに現実のメスを入れれば動かぬ証拠が

次回、おじさんと裏帳簿
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