…俺が名付けて、休憩に入った後。
《告。個体名リアス=テンペストの魔素残量が通常活動できる量まで回復しました》
「…ん、知らせてくれてありがと『知識者』」
俺は『知識者』の言葉によって目を覚ます。
そして俺は体を起こす。
「…よし、体も軽いな」
体は元の軽い体へと回復していた。やっぱりこの体は動きやすい。
俺は立ち上がり、家の外へと出る。
「あ、リアス様!目を覚ましたのですね!」
「おー、リグル。心配かけてすまな…え?」
…俺がリグルの声がした方を見てみると、そこには好青年となったリグルの姿があった。
「…え、リグル…だよな…!?」
「はい!リアス様に名付けていただいたリグルです!
リアス様が目を覚まされたこと、我が父に知らせてまいりますね!」
「お、おう…」
俺は若干混乱しながらもそう返答していく。
周りを見ていると全員が色々と成長していた。
「『知識者』、これどういうことだ…?」
《解。名づけによりゴブリン達が進化したとみられます》
いや、進化って言っても限度があるだろ…。
俺がそう思っていると、リグルドの声がした。
「リアス様!ご快復されたようで何よりです!」
「あーリグル…ド…、だよな…!?」
「はい!リムル様に名付けていただいたリグルドです!」
いや、変わり過ぎだろ!?ヨボヨボの老人だったリグルドがここまで筋骨隆々になるとか想像もつかねえっての!?
…そして。
「…リアス様!ご快復、心からお喜び申し上げます!」
「お、おう…ランガ、ありがとな…」
俺は牙狼族のボスよりも大きくなったランガを見てそう返していく。
…うん、嬉しいのは分かったから尻尾を振るな。
『知識者』にきかせてもらえば、雄のゴブリンはホフゴブリンへ。雌のゴブリンはゴブリナへ。
そして牙狼族は
…うん、進化するにしても進化しすぎだろ…。
俺はそう思いながら、進化した村の面々を見渡していた。
◇ ◇ ◇
そしておよそ2日後。
「俺!完・全・復・活!」
リムルが低位活動モードから復活を果たした。
「おはよ、リムル。気分はどうだ?」
「ああ、もう大丈夫だ!」
リムルが俺にそう返してくると、一人のゴブリナが家に入ってきた。
「まぁ、リムル様。おはようございます」
「…え?お、おう…」
リムルは「誰?」という疑問の顔を見せる。
「リグルド村長を呼んでまいりますね」
「あ、はい」
リムルが名付けたゴブリナのハルナが出て行くとリムルから俺に声がかかる。
「おい、リアス!誰ださっきの露出度高めの子!?」
「おいおい、名付け親が名前を忘れてやんなよ。
ハルナに決まってんだろ。お前が名付けた」
俺がそう言うとリムルは「…え?」という顔を見せる。
「いや、その…。
え、マジか?マジでハルナなの、さっきの子?」
「ああ」
俺とリムルがそう話していると誰かが家に入ってきた。
「リムル様!お目覚めになられましたか!」
「その声は、リグル…ド…!?」
リムルは以前と姿が完全に変わったリグルドを見て呆気にとられる。
(いや、誰だよ!?)
(リグルドだろ、どっからどう見ても)
(いやどっからどう見ても別人じゃねーか!)
念話で俺に言ってくるリムルの言葉を聞きながら、俺はリムルを頭の上に載せて外へと出る。
そして外へ出て、全員が色々と変化しているのを見てリムルは念話で俺に話してくる。
(なあ、リアス。みんな色々と変わってないか…?)
(名前つけたら進化した。進化したらああなった。以上)
(え、名前だけで進化すんの!?)
(…文句は後でお前の『大賢者』に聞け)
(…説明めんどくさくなっただろ、オイ)
俺がリムルにそう話していると、近づいてくる大きな影が一匹。
「御快復、心よりお慶び仕ります!我が主よ!」
「え、お前、ラ…ランガ、か?」
「はっ!ランガでございます、我が主よ!」
ゴブリンどころか、以前の牙狼族より大きくなり、嵐牙狼族となったランガを見てリムルは混乱する。
「オイ、リアス!どうなってんだよ、これは!?」
「俺に聞くな!2日たった俺でもいまだに整理しきれてねーんだよ!」
リムルと俺のそんな叫び声が辺りに響いていた。