シズさんの身体を炎が完全に包み込み、現れたのは燃え盛る炎のような赤い髪の男…。
恐らくコイツが上位精霊イフリートなのだろう。
「念のために聞いておくぞイフリート!お前に目的はあるのか!?」
リムルがそうイフリートに向けて話すと、イフリートは無言で左手人差し指を上に向ける。
見上げると、空中に大量の火球が生成されていた。
そして手を振り下ろすと同時に、火球が俺達に向かって一斉に飛んできた。
「リアス、やれるな!」
「ああ、これぐらいならな!
守るッ!」
俺がそう叫ぶとドーム状のシールドが形成され、攻撃から俺達を防いでいく。
これ位なら、大したことはない。
「二手に分かれるぞ!」
「了解!」
その言葉と同時に、俺は翼をはためかせて空中へと飛び上がる。
「…ふッ、ドラゴンクロ―!」
俺は鋭くなった両手で火球を斬り割いていく。
(チッ、いくらなんでも数が多すぎる!
何個壊してもキリがねえ!
攻撃対象は俺達全員ってことか…!)
俺がそう分析していく中、リムルはランガの背に乗って回避している。
冒険者3人達もしっかりガードしているみたいだ。心配はいらないだろう。
そんな中、リムルは狙いを定めて水刃をイフリートに向けて放つ。
…だが、その攻撃はイフリートの前で蒸発して消えた。
ならこれならどうだ、イフリート。
俺は大技を放つ体制に入る。
「…はあっ、ハイドロ…!」
そんな俺に知識者が話しかけてきた。
《告。技『ハイドロポンプ』を使用すると、水蒸気爆発が起こる可能性があります。
実行しますか?》
…え、どういうことだよ。
俺がそう思うと、知識者は続けてくれる。
《解。イフリートは弱体化されますが、水蒸気爆発によりこの辺り一帯がイフリートごと吹き飛びます。
…技『ハイドロポンプ』を使用しますか?》
「いや使わねえよ!?」
…さらに被害が増えることは絶対にNGだ。
俺は攻撃の態勢を解除して、再び回避と火球の破壊に専念していく。
…実体がないみたいだからな。物理攻撃が効かないとなると、攻撃手段は大分制限されちまうぞ…?
まずは特殊攻撃重視のタイプに切り替えるか。
「Burning Up、サザンドラ!」
俺は変身できるポケモン達の中で一番特攻の値が高いサザンドラに変身する。
俺は回避しながら特攻の値を上げる「わるだくみ」を積んでいく。能力を上げておくに越したことはない。
そして俺のフル積みが終わった頃、イフリートは笑みを浮かべる。
するとイフリートの周囲に炎が横に広がり、いくつもの影を生み出し、更に空中に炎を纏った小型の飛竜種のような魔物が複数現れた。
《告、イフリートがサラマンダーを召喚しました》
面倒なことをしてくるな、コイツは…。
有効な攻撃手段が見つかっていないことにはどう攻撃していいかわからねえ。
そんな中、俺達の後ろから攻撃があった。
「
エレンたちから放たれた氷の飛礫は、サラマンダーの一体を貫く。
貫かれたサラマンダーは火花を散らしながら蒸気となって消えた。
(効いた!?)
…ってことは氷系統の攻撃が有効か。
リムルに氷はねえが…、確か食わせたら使えるようになるんだよな。
「リムル!」
「おうよ!」
リムルも俺の意図を汲み取ってくれたみたいでエレンたちのもとへと向かっていく。
そんな中、俺は知識者に聞いていた。
「…知識者!岩タイプの攻撃ってイフリートやサラマンダーに通るか?」
俺が聞いたのはポケモンのタイプ相性上、炎タイプに抜群を取れる岩タイプの攻撃だ。
通るなら結構攻撃の手段が増えるしな。
《解。有効です》
俺は知識者の声を受けて回避しながら考えていく。
…ってなったらサザンドラは岩タイプの技は使えねえからな、戻すとするか。
念のためにやっておいたりゅうのまいもこの間にフル積みすることが出来たし。
「Burning Up、カイリュー!」
俺は再びカイリューに姿を戻す。
バンギラスも選択肢にあったが、やっぱり空を飛び回れてバランスのいいカイリューの方が使い勝手がいい。
そして俺は地面に大きく腕を叩き落とし、エネルギーを注入する。
そうすると、地面からは多数の鋭い岩の柱が突き上げていく。
「ストーン、エッジ!」
地面から生えた岩柱はサラマンダーを貫いていき、サラマンダーの姿は消え去っていく。
そんな中、リムルからさっきの氷より大きな氷塊が飛び出してサラマンダーを貫いていく。
…しっかり捕食できたみたいだな。
俺はそう思いながら他のサラマンダーも続々と倒していった。