町が大方できてきた頃。
リムルは外を探索していた。
「…リムル様、ご外出ですか?」
そんなリムルにリグルが声をかけた。
「ああ。ちょっと視察がてら散歩をな。
…そういえばちょっと服変えたか?」
リムルがそう聞くと、リグルは「はい」と首を縦に振る。
「最近少し寒くなってきたので…。ガルム殿に頼んだのです。
ほかの者たちからもそのような意見が上がってきていたのもあるので…」
「確かに雪も降り始めてるもんな…。
そういやリグル、リアスのやつ知らないか?
ちょっと話したいことあってよ」
リムルがそう聞くとリグルは答えてくれる。
「リアス様なら、ご自宅にいるはずですよ。
『最近寒くなったから部屋に籠る』…だとか」
「そうか、ありがと」
リムルはそう言ってリグルと別れ、リアスの家へと歩いて行った。
◇ ◇ ◇
リアスの家はリムルの家の隣に位置している。
リムルはリアスの家の前の呼び鈴を鳴らす。
「リーアスくーん!
あっそびーましょー!」
リムルが大きな声で呼びかけるが、その中から声は帰ってこない。
「…リアス―、いねーのかー?」
リムルがそう言って近づいていくと、玄関にはある看板があった。
《…冬籠り中。自由に入って構わない》
「リアスー、看板にも書いてるけど勝手に入るぞー」
リムルはそう言って扉を開け、家の中へと入っていく。
リアスの部屋のドアをリムルはノックする。
「リアス―、いるかー?」
リムルがそう話すと、部屋の中からは「…ああ」という素っ気ない返事が返ってくる。
「リアス、外いこーぜ!」
「…断る、外寒い」
「そう言うなって!入るぞー!」
リアスのその言葉に被せるようにして、リムルは部屋に入っていく。
「え…?
りあ…す…?」
リムルがリアスの方向を見ると、そこには布団にくるまりながらストーブに当たっている何かがいた。
「…ドア、さっさと閉めてくれよ」
その声の主は間違いなくリムルが知るリアスの声だった。
◇ ◇ ◇
「まさか、お前の寒さ嫌いがここまでとはな!」
ハッハッハ!と大きな声で笑うリムルに俺は話していく。
「うっせえよ…。コートとマフラーは家の中でつけてたらおかしいだろ…?
…俺だって、ここまで自分の体が弱いとは思ってなかったんだよ…。
このストーブもカイジンたちに作っといてもらってよかったよホント…」
俺はストーブにあたりながらリムルにそう話していく。
「…リムル、この寒さ何とかしてきてくれよ。
リグルドに聞いてみたんだけどよ、この辺りが寒くなることは滅多にないって言ってたんだ。
近くでなにか起こったんじゃねえか?
この寒さだと俺、何もできねえからさ」
俺はリムルにそう聞くと、リムルは話してくる。
「…ちょっと、待ってろ。大賢者に聞いてみるよ」
リムルがそう話していくと、少し黙った後に口を開く。
「大賢者が言うには、近くで急激に気温が低くなっている場所があるんだってよ。
そこに行ったら何か分かるかもな」
なるほど…、な…。
「…じゃ、リムル頼んだ」
俺がそう言って改めて籠ろうとすると、リムルは怪訝そうな顔を見せる。
「…え、お前もいくんだぞ?」
…うそでしょ?
「え、俺もなのか…?
お前だけで行ってきてくれよ…」
俺がそう言うがリムルは全く気にしない。
「決定だ!無理矢理にでも連れてってやる!」
リムルはそう言って粘糸を出し、俺を捕える。
「じゃ、行くぞー!」
「…ま、待て!
自分で歩くから引きずるのやめろー!」
そう言うことで、俺とリムルはこの寒さの解決へと向かったのだった。