転生したら600族に変身できる魔人になった件   作:W297

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30話 復活

 

「…ん」

 

 そんな声を出して、俺は目を覚ます。

 

 体も万全に動く。体力は大丈夫だろう。

 

 そんな中、俺が寝ていたベッドからもう一つの寝息が聞こえてきた。

 

「すう…、すう…」

 

 一颯である。

 

 そうだ、一颯に名付けて俺はぶっ倒れたんだ。

 

 一颯の恰好も、昨日から何も変わっていない。

 

 恐らく俺をここに横にしてから、ずっとここにいたのだろう。

 

「…よっと」

 

 俺はそう言ってベッドから体を起き上がらせる。

 

「あ、リアス様。起きられたのですね?」

 

 ちょうど飲み物を持ってきてくれていたリグルが俺が目を覚ましたのを見てそう話す。

 

「ああ、もう大丈夫だよリグル。

 

 リムルにも「もう大丈夫だ」って伝えておいてくれ」

 

「かしこまりました」

 

 リグルは俺にそう丁寧に返し、ベッドの傍で寝ている一颯を見て話していく。

 

「一颯様はこの町にやってこられてからずっとこの家におられて、ずっとリアス様の心配をしておられました。

 

 すばらしき者を見つけてきましたね」

 

「ああ。なんかコイツは出会ったときに何か運命的なものを感じてな」

 

 そんな俺とリグルの会話で目を覚ましたのか、一颯も瞳を開く。

 

「…あ、ご主人様…!起きたんだね…!」

 

 一颯はそう言って俺に改めて抱き着いてくる。

 

「ああ、心配かけてすまないな」

 

 俺はそんな一颯の背中をポンポンと叩く。

 

「…では、私はこれで失礼しますね」

 

「ああ。お前もありがとな、リグル」

 

 俺がリグルにそう話すと、リグルは「そう褒めていただき光栄です」と笑顔で返してきた。

 

「…リグルさんって、結構しっかりとした人だよね」

 

「ああ。剣とかも偶に教えてやってるしな。

 

 もとから性格がいいのと呑み込みが早いっていうのもあるけど、俺の自慢の部下だよ、アイツ」

 

 俺はリグルのことをそう説明していく。

 

「あ、そうだ航!

 

 私、航から名付けてもらって進化したんだよ」

 

 …あー、そうか。

 

 リグル達の時もそうだったし、その相手が一颯みたいなやつだったとしても適用されるみたいである。

 

「そうなのか。

 

 何ができるようになったんだよ?」

 

 俺がそう聞くと、一颯は返してくる。

 

『化騙者』(バカスモノ)『怨霊者』(ウラムモノ)の2つのスキルが使えるようになったんだ」

 

 …相変わらず、俺達の名づけは想定をはるかに上回る進化を見せるな、オイ。

 

「…ってことは、新たにゾロアーク系統に変身可能ってことか?」

 

「うん!原種もヒスイも両方ね」

 

「…見事にキツネモチーフのポケモンばっかだな」

 

「まあね。でも可愛いからよくない?」

 

「…ああ、そうだな」

 

 一颯の耳は何の状態にもなっていない今でも狐耳のまま保ち続けている。

 

 一颯もこっちの世界に来たら耳がこうなってたって言うからデフォルトでこれなのであろう。

 

 …まあこれはこれで可愛いからいい。

 

 そう話していくと、リムルが入ってきた。

 

「…よっ。もう心配いらないみたいだな」

 

「ああ。色々迷惑かけてすまない」

 

 俺がそうリムルに変えしていくと、リムルは一颯に話していく。

 

「で、一颯。お前の家ってどこにするんだ?今ならある程度自由に決められるぞ」

 

「ここで航と一緒に住む。

 

 私専用の家はいらないよ」

 

「え…?」

 

 一颯の言葉に俺がそんな声を上げるが、リムルも「そうだよな」とある程度予感してたみたいだ。

 

「何?航は嫌なの?」

 

「そう言うことじゃなくて…。

 

 お前と一緒に暮らせるって思うとな」

 

 なんだかんだで俺と一颯は付き合ってはいたものの一緒には暮らしていなかった。

 

 まあ大学になるとほとんど病室生活だったからどうしようもないんだけど。

 

「うん。不束者ですが、これからよろしくね?」

 

「ああ、もちろんだよ」

 

 俺と一颯がそう話していると、リムルから「そこー、他に人がいるのに惚気るんじゃねーぞー」という声が聞こえてきた。

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