「にしても、リムル。
強力なスキル大量に取れたな」
俺がそう話していくと、リムルは「ああ」と首を縦に振る。
「俺も若干ビビってるよ…。使いどころ考えないとな」
そしてリムルは持ってきていたシズさんの仮面を見つめる。
「しかし、本当にシズさんには感謝しないと。
この仮面、魔力を抑える力があるんだよな?」
リムルはそう言って試しに仮面を被ってみる。
「…どうだ?」
リムルはそう言いながら、漫画だとキリッ!という効果音が付きそうなポーズをする。
「…あー、確かに消えてるわ。
それなら大概のやつには人間として認識してもらえるんじゃねえのか?」
俺はそうリムルに話していく。…そして。
「…一颯?」
「ん、何?」
そう話す一颯の体からはとんでもない量の魔素が飛び出ていた。
…まあ、この世界のことは何も聞かされてないから、仕方ないとは思うが。
「リムル、ここに戻った時にリグルド達から一颯について何か聞かれなかったのか?
これだけ魔素漏れ出てたら警戒されるだろ」
俺がそうリムルに聞くと、一颯とリムルは首を横に振る
「ここに来た時、『どなたですか?』って聞かれたけど、『航に名前を付けてもらった』って言ったらみんな歓迎してくれたよ。
航が眠ってる間ずっとそばにいたけど、リグルさんとかからは何も言われなかったし」
「ああ。みんな『リアス様がそうしたなら』って言ってたし。
…なんか俺たちに対する信頼度が高すぎる気がするな」
俺はリムルの言葉に首を縦に振った。
「…とりあえず、一颯。
お前から魔素は出来る限り出さない方がいいんだ」
「そうなの?出しといた方が魔物に襲われないからそうしてたんだけど」
「ああ。ここにいてくれるなら魔物に襲われる心配はないしな。
その魔素に怯えるやつもいるかもしれないし」
「りょーかい。そうするよ航」
一颯はそう言って漏れでる魔素を抑えていく。
まあ一颯の場合、耳が狐耳になっているから普通の人間とは認識されないだろうが、警戒されにくくなることは確かだろう。
そんな中である。
『リムル様、リアス様!!』
…ランガの声である。
《個体名ランガからの思念伝達。声音から救援要請と推測》
そう告げる知識者の声と同時に俺とリムルは洞窟を抜けて駆け出していく。
一颯も駆けだす俺達について来る。
「航!何かあったの?」
「思念伝達でランガから救援要請がきてな。
すぐに向かわないとあいつらがヤバいんだよ」
「ああ。ランガはそこそこ強いからな。
アイツが救援要請出すってことは、それなりに強い敵がきてるってことなんだよ」
さっきランガにはリグル達が警備隊に着いて行くように指示しておいた。
リムルが言う通り、ランガは強いし同行してる警備隊の面子もそれなりには強い。
そんなアイツらの救援要請だ。俺達が出ないわけには行かないだろう。
俺達3人はランガが救援要請を出した場所へと足を進めていった。