オーガの言葉にリムルが反論していく。
「…は?おいおい!?
ちょっと待て!俺たちが何だって?」
リムルがそう返すが、オーガは口調を変えず続けていく。
「魔物を使役するなど、普通の人間にできる芸当ではあるまい。
見た目を偽り、オーラを抑えている様だが甘いな。オーガの巫女姫の目は誤魔化せん」
リムルはその言葉を受けて、すごいショックを受けたみたいだ。
付けている仮面越しでもそれが伝わってくる。
「それに、そこの魔人がその獣人を使役していると見た。
人間が獣人を使役するなど、できるはずがない。
…まあ、答えを聞くまでもない。
貴様達の正体は全て貴様が着けているその仮面が物語っている」
赤髪のオーガはそう言いながら刀をこっちに向ける。
…っていうか仮面だと?
そういや、さっきも仮面がどうとか話してたが…。
「待ってくれ。何か誤解があるんじゃないか?」
「この仮面はある人の形見で…」
「同胞の無念。その億分の1でも、貴様達の首で贖ってもらおう」
俺とリムルがそう弁明しようとしたが、オーガその言葉を切り捨てる。
(リムル、どうするんだ。
敵さん、完全に戦る気だぞ?)
(ああ。一旦頭を冷やしてもらわないとな…)
俺達がそう念話で話していく中、一颯が俺に話しかけてくる。
「…航、リムル。
戦うことになりそうだけど、大丈夫なの?」
「ああ、平気だ。
はっきり言って、そこまで脅威は感じてないからな」
リムルも俺の言葉に同意してくる。
「そうだな。
イフリートほどの強さは感じてないし、受けて立って力を見せつけてみるか」
リムルはそう言いながらランガに話を聞いていく。
「ランガ、魔法を使うのはどいつだ?」
「はっ、巫女姫と呼ばれた桃髪の女です」
「おけ。じゃあランガ、彼女の牽制を頼んだ。
一颯はリグル達のカバーを頼む」
俺がそう言うと、ランガと一颯が返してくる。
「それでは2人で5人を相手することに…」
「ランガの言う通りだよ。
大丈夫なの、ご主人様?」
その言葉に俺は笑顔で返していく。
「ああ、大丈夫だよ。
…なあ、リムル?」
俺の言葉にリムルも同意する。
「ああ、問題ない。
負ける気がしないよ」
「…りょーかい、無理だと思ったらいつでも呼んでよ?」
「分かってるよ、無理はしねえって」
俺と一颯はそう言葉を交わしながら、戦闘態勢に入る。
「…行くぞ、一颯!」
「おっけーだよ!」
「Burning Up!カイリュー!」
「力を貸して!アローラキュウコン!」
俺と一颯はそう言いながら、それぞれカイリューとアローラキュウコンに変身する。
そして一颯が変身すると空は白い雲で覆い被さり、パラパラと霰が落ちてくる。
恐らくはアローラキュウコンの特性、ゆきふらしの効果なのだろう。
俺と一颯の変身後の姿を見て、オーガは話してくる。
「やはり、真の姿を持っていたか。
それにしても二人で我らを相手するとは舐められたものだ。
真な勇気か、ただの蛮勇か…。
…その度胸に敬意を払い、挑発に乗ってやろう」
…オーガとの戦闘が、始まった。