デカい扉を後にすると、デカい蛇が俺達の前に現れた。
「『知識者』、コイツは?」
《解。“
ランクA−のモンスターであり、この洞窟の守護者です》
…あー、なんか俺が食ってきた蛇とは違うなと思ったわ。
洞窟にいた大蛇と比べても一回りぐらい大きいな。
そう思っていると嵐蛇が何かの液体を吐き出してくる。
「…よっ、『
俺はヒラリと紙のようにして躱していく。
リムルも躱したみたいである。
…やっぱこいつも毒出してくるか。
そう思いながら横にいるリムルを見るとプルプルと震えていた。
「オイ、リムル落ち着け。
ヴェルドラに比べたらかわいいもんだろ」
(…あ、そうだな)
俺がそう言うとリムルは震えを止める。
そしてリムルは飛び上がり、嵐蛇の上から『水刃』を放って頭を落とす。
「良い感じに使えてるな、『水刃』」
(ああ、大分コントロールできるようになったよ)
リムルはそう言って嵐蛇を捕食する。
「…ん、どうした?」
(魔物を捕食したらその魔物が持ってるスキルを奪えるんだとよ。
これからも積極的に食ってく予定)
…なんだ、その能力。結構チートじゃねえか?
「じゃ、食ったら行くぞー」
俺がそう言いながらさっきまでリムルがいた方向を見ると、そこにはさっき倒したはずの嵐蛇がいた。
嵐蛇はシャーッ!と威嚇してくるが俺はその正体を見破っていた。
「はいはい、リムルー。
バカなことやってないで進むぞー」
(ちぇー、少しは驚けよなー)
リムルは俺にそう文句を言ってくる。
どうやらリムルが捕食するとその魔物のスキルだけでなく、魔物自体にもなれるようだ。
「でも、結構再現度高いな。
そこらの魔物には威嚇して行けるんじゃねえのか?」
(そうだな。
あ、ちょっと待てくれ。あの蝙蝠も食わせてもらおっと)
そう言ってリムルは近くを飛んでいた蝙蝠に向けてスキル、『毒霧吐息』を使う。
…そしてその攻撃が当たった蝙蝠の体がドロッと溶けた。
「…『毒霧吐息』、しばらくの間封印な。
これはいくらなんでもグロすぎる…」
(ああ、俺も同感だ…)
リムルも若干引き気味で蝙蝠を捕食していく。
…うん、明らかにR18Gの奴だったな。
そしてリムルが蝙蝠を食べ終えると俺に話しかけてくる。
(時にリアス君。俺がなぜ蝙蝠を捕食したか分かるかね?)
「大方、発声器官目当てか?
蝙蝠の超音波は有名だしな」
(…んー、正解なんだけどよ。
面白くないなー)
リムルは俺の言葉にそう返してくる。
そしてその日からリムルは発声練習を始めていった。
もちろんその間も魔物に襲われるので俺がリムルを守ったり守られたり。
…そんなある日のこと。
(ギャーッ!?)
そんなリムルの叫び声が聞こえてきた。
「ん、どうしたよリムル…って
こいつ以外と焼いて食ったらうまいぞ」
俺の言葉に岩陰に隠れていたリムルが「え、食うの…?」と話してくる。
「洞窟の中だと食えるもんが少ないんだよ。
火通せば大概のもんは美味くなる」
俺はそうリムルに話していき、そのまま続けていく。
「で、お前はあいつ倒せねーのか?」
俺がそう言うとリムルはコクコクと頷く。
(ああいう虫は大の苦手なんだよ…、リアスやってくれ)
「あいよ。…飛ぶ
俺はそう言いながら空気の弾丸を押し出す。
その弾丸は勢いよく蜘蛛に当たり、動きを止める。
「ほら、リムル食っとけよー」
(あ、ああ…。また動いたりしねえよな…)
リムルは怯えながら蜘蛛を捕食して行った。
◇ ◇ ◇
3日目、リムルが蜥蜴や百足を捕食してカタコトながら声を出せるようになった頃。
「ついにここまで来たな」
「ああ、行くぞリアス!」
ついに洞窟の外に出る時が来た。
やっぱり、日の光は最高である。
俺とリムルは久しぶりの日の光を浴びながら、森の中へと歩みをすすめていった。