問題児たちが異世界から来るそうですよ?人魚の恩恵 作:ホモ・サピエンス
『ギフトゲーム名 “FAIRYTAIL in Perseus”
プレイヤー名一覧
逆廻十六夜
久遠飛鳥
春日部耀
大鮫大牙
“ノーネーム”ゲームマスター ジン=ラッセル
“ペルセウス”ゲームマスター ルイオス=ペルセウス
クリア条件
ホスト側のゲームマスターを打倒
敗北条件
プレイヤー側のゲームマスターによる降伏
プレイヤー側ゲームマスターの失格
プレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなった場合
舞台詳細・ルール
ホスト側ゲームマスターは宮殿の最奥から出ては行けない
ホスト側のプレイヤーは最奥に入っては行けない
プレイヤー側はホスト側の(ゲームマスターを除く)プレイヤーに姿を見られては行けない
姿を見られたプレイヤーはゲームマスターへの挑戦権を失う
失格のプレイヤーは挑戦権がないだけでゲーム自体は参加可能
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、“ノーネーム”はギフトゲームに参加します。 ペルセウス印』
契約書類ギアスロールを読み終わると眩い光が視界を埋めつくし、目を開ければそこには立派に装飾を施された白亜の宮殿があった。
ゲームの詳細を確認した十六夜が口を開く。
「なるほどペルセウスを暗殺するのか伝承を型どっただけあってとんちがきいてるな。」
「けどそれですとルイオスも睡眠中と言うことになります。そう甘くはないでしょうが。」
「YES!ルイオス様は最奥で待ち構えているはずです。黒ウサギ達にはハデスの兜つまり不可視のギフトはありませんので綿密な作戦がいります。」
「このゲームに勝つためには少なくとも3つの役割がいる」
そもそもこのギフトゲームは百人から十人単位で参加するギフトゲームだ。それをたった五人でやるのだから役割分担と作戦立案を間違えれば即刻敗北の可能性もある。
飛鳥と春日部は目を合わせて頷き合う。
「そうねまずはジンくんと一緒に相手のゲームマスターを倒す訳、敵の索敵をする役、それから脱落覚悟で囮をする役ね」
「・・・ジンくんはゲームマスターだから確定として他はどうしよっか?」
「春日部は耳も良いし鼻も利く索敵は任せるぜ。」
了解、と春日部は短く答えると黒ウサギが手を挙げて、
「黒ウサギは審判なのでゲーム自体には参加できません、十六夜さんジン坊ちゃんをよろしくお願いします。」
「ヤハハハ任されたぜ黒ウサギ。ってことは」
チラリと目だけを動かして飛鳥と大牙を見る。
「私達は囮役って事ね。残念だわ。」
「悪いなお嬢様勝負は勝てなきゃ意味がねぇーからな。囮は任せるぜ。」
「かまわない。そのかわり絶対に勝てよ」
ヤハハハと笑う十六夜とグータッチをする大牙。
しかし未だに黒ウサギは不安そうな顔を拭えないでいた。
「・・・必ず勝てるとは限りません。」
五人の目線が黒ウサギに集まる。
「あいつがそんなに強いとは思えないが」
「い、いえルイオス様はそこまででもありませんが彼の持っているギフトはもしかしたら・・・」
「隷属された元魔王様」
「そう、元魔王の・・・・え?」
十六夜が黒ウサギの言葉に補足を入れている。黒ウサギの驚いた顔を無視した十六夜は説明を続ける。
「もしペルセウスの神話通りならゴーゴンの首はない。あれは既に神様に献上されてるからな。けどあいつらは石化のギフトを持っていた。つまりそこから導かれる答えは・・・アルゴルの悪魔ってとこか。」
「・・・・・アルゴルの悪魔?」
聞きなれない言葉に大牙たちは首を傾げているしかし黒ウサギは驚いた目を十六夜に向けて
「十六夜さんはもしかして箱庭の星々の秘密を?」
ヤハハハとまた笑う十六夜、心の底から驚いている黒ウサギ、置いてきぼりの問題児
「もしかして十六夜さんってば知能派でございますか?」
「何言ってんだ黒ウサギ俺は最初から知能派だろうが、黒ウサギの部屋にだってドアノブを回さずに入っただろうが。」
「いえいえドアノブは元々着いていなかったですし。」
「そうか、でもついてても手を使わずに入れたぜ。」
「・・・・・・ちなみにどのように?」
黒ウサギは冷たい目を十六夜に向ける。
十六夜は立派に装飾を施された白亜の宮殿の門の前に立つ、それは何年も修行を重ねた職人がこのゲームのためだけに丹精込めて作り上げたものでゲームの盛り上がりに一役買っていたのだ。
十六夜はそれに向かって足を振り上げる・・・・
「そんなもんこうやって開けるに決まってんだろうが!!!!!」
ドッカアアアアァァァァァン!!!!
轟音が鳴り響き白亜の門は木っ端微塵に吹き飛ぶ、その音の中で大牙は珍しくツッコミを入れる。
「お前は一回全国の知能派の人間に土下座したほうがいい」
そんな言葉と共にギフトゲームは開催されたのだった。
*****
“ペルセウス”の兵士たちは白亜の宮殿を走り回る。宮殿にはいくつかの階段があり、それを見張る人が数人それ以外は不可視のギフトを持つものと姿を現したままの者がいる。
「南東の階段を封鎖しろ!」
「相手は全部で五人だけだ。捨て駒は限られている。」
「落ち着いて挑めば必ず勝てるゲームだ!これは我々の御旗がかかっている負けられないぞ!」
おう!兵士たちは声を出して己を鼓舞する。
その声を宮殿の最奥で聞いていた“ペルセウス”のリーダー、ルイオスは辟易していた。
(どうして僕が“ノーネーム”なんかを相手しないといけないだ?てゆーかさー挑戦権のゲームもぬるすぎるんじゃないの?終わったらアイツらまとめてを粛清しないとね。)
ルイオスの言うアイツらとはギリシャ神話で有名なクラーケンとグライアイだ。その二つは十六夜が即刻クリアしてしまったが下層ならそもそもクリア出来るものは少ないだろう。前者なら力を後者なら知恵を競うが、ものの数分で片付けられるのはあの筆頭問題児ぐらいだ。
(はぁ本当にめんどくさいよ早く帰りたい)
ルイオスは本当に寝てしまいしそうな顔をして最奥の豪華な椅子に座っていた。
だがルイオスは近いうちに後悔する。挑まれた相手がただの人間ならルイオスの勝利は揺るがなかっただろう。
しかし今回に限っては違う。
相手は人類最高、最強、最悪の問題児集団なのだ。
*****
白亜の宮殿。入り口付近。そこには大きな濁流が流れていた。
「相手は一人だ!数を生かせ!」
「”ペルセウス”の覚悟を見せろ!」
ペルセウスの兵士が川を走って登る。大河の上流には巨大な水樹が生えていた。赤いドレスを着た久遠がその大木にいた。
「そうはさせないわ!右方とその後方からくるわ!『弾き返しなさい!』」
久遠の命令によって水樹は強力な圧力でもって水を発射して兵士をふっ飛ばす。
「もっと増援をだせ!」
宮殿の奥からペルセウスの増援がきて水の流れに逆らってますっすぐ飛鳥のまとに向かう。人数が増えれば飛鳥一人で対処出来なくなると思いきや、
「あら淑女のガードは硬いのよ。大鮫くん!」
「まかせろ」
大木の影から出てきた背の高い大牙は走ってきた兵士の顔を殴り抜く。カウンターぎみに殴られた兵士はそのまま床に転がる。大牙は肩を回して調子を整え、手を出して挑発する。
「かかってこい」
「舐めるな!!名無し風情がぁ!」
兵士の一人が剣を振りかぶって大牙を切りつける。大牙はそれを横見にかわして腹部を殴る。十六夜のような山河を砕く力はないが大牙は不死身の力によって人類の到達点ともされる鍛え抜かれた肉体を手に入れる。その体によって放たれた拳はペルセウスの兵士を後方に吹き飛ばす。しかし
「この程度で倒される兵士はこの”ペルセウス”にはいない!あなどったな小僧!」
ペルセウスの兵士は日々の鍛錬の賜物である剣術を持って大牙の体を横なでに振る。
「がぁっ!」
(手応えありだ!)
日本で流通していた日本刀とは異なり西洋剣は「切る」ということよりも「叩く」ということに重点が置かれ、きれない代わりにどこを攻撃しても致命傷を与えやすいという性質がある。兵士の手には確かに剣で肋骨、筋肉、内臓、に至るまでダメージを与えた感触があった。大牙は後方に吹き飛び水樹に打ち付けられる。
「大鮫くん!」
「悪く思うな少年。これがギフトゲームというものだ。その力は大したものだが貴様にはまだ技が足りない!」
兵士は歩いて大牙によってとどめを決めようとする。先代に比べて格が落ちたと自覚しながらも仮にも兵士として訓練を積んだものだ。少年とはいえ戦場に立つ以上彼も兵士。他の兵士と同じように扱わなければ彼に失礼にあたる。命を奪うことに躊躇はない。
「さすがだな。あのカスがリーダーのコミュニティだから部下もカスだと思っていたが誇り高いというのはこう言うのを言うのか」
「な、なに!!なぜお前平然と立っているのだ。私は確かにこの剣で」
「あぁ、お前は確実に俺に瀕死にした。だが相手が悪かったな」
金属の塊で腹部を強烈に殴打された大牙は内臓に重大なダメージを負っただけではなく背骨の一部に甚大な被害を受け歩けなくなるような損害を受けた。これがただの人であるならその場で戦闘不能になっただろう。
しかしこの場にいるのはただの人ではない。ここにいるのは人魚の肉を食らって不死身となった怪物なのだから
「久遠。さっき決めた作戦をやるぞ。指示をだせ」
「指示を出せって命令しないでちょうだい!いくわよ」
「合わせろ!」
飛鳥に声をかけた後大河は走って兵士の元に向かう。兵士は構えるがそれでも先ほど殴られたことを思い出し、先に攻撃をさせて交わしてもう一度攻撃しようと考えた。今度は剣で叩くのではなく確実に喉を突いて貫いてやろうと。
「『殴りなさい!』」
「ふんっ!!」
「何っ!?はや!」
バゴォン!
飛鳥の恩恵を受けて強化された大牙の拳はしっかりと兵士の顔面を捕らえて白亜の壁まで吹き飛ばす。先ほどの大牙からは考えられないほどの力を目の当たりにした兵士たちは驚嘆して吹き飛んだ兵士を見ていた。
これはギフトゲームが決まったころに大牙と飛鳥が話し合って決まった作戦だった。ガルドを捉えた時のように自身の行動と同じ命令を飛鳥がすれば支配ではなく強化のギフトになるはずだと。結果は壁にめり込んだペルセウスの兵士を見れば分かるはずだ。
「どんどんいくぞ。命令しろ」
「命令しろって命令しないで!『蹴りなさい!』」
走った大牙はまた別の兵士に接近すると飛鳥の恩恵で強化された蹴りで兵士を吹き飛ばした。そこからは飛鳥の命令によって大牙は一騎当千の英雄のようにペルセウスの兵士たちを殴り、蹴り、掴み、投げ、吹っ飛ばして文字通り蹴散らした。この調子ならペルセウスの全兵士を壊滅するのも時間の問題だろう。しかしそれで終わるような簡単な相手では無い。ペルセウスとは不死殺しの英雄。彼らはその英雄の元に集まった強者なのだから。
「調子に乗るな小僧!」
ドス!ドスドスドス!!!
弓矢を携えてそれを放った兵士は心臓に突き刺し、その隙に周りの兵士たちが槍や剣で大牙の体を串刺しにする。兵士たちはこれでやっと勝利を確信した。先程の剣の攻撃は防御系の恩恵によって防がれたのだろう。しかし突き刺さったこの状態なら死んだはず!
「いい腕をしているな。弓矢で動いている物を当てるのはなかなかの難しい。それを心臓にしっかりと一撃で。そして周りの連中も一瞬だけ止まった足を見逃さないで止めをさしにきた。一朝一夕の連携じゃあない。だが」
心臓に突き刺さった矢を体から引き抜くとたちまち胸の傷が修復していく。
「なに!やはりこいつ不死身か!動きを止めろ!捕獲するんだ!」
「これまた流石だな。不死身の対処までしっかりしてる。だが」
「『まとめてぶっとばしなさい!』」
飛鳥の渾身の恩恵を受けて大牙は拳を握る。体に武器が刺さったままだがその拳には飛鳥の恩恵によって擬似的な現人神の膂力が宿った。この拳が振り抜くことで台風のような突風を作り出し、ペルセウスの兵士たちをまとめて吹き飛ばした。台風が収まったころには大牙は体に突き刺さった剣や槍を引き抜いてその辺に転がす。
辺りには散らばった家具や兵士たちが横たわっているが誰も死んでは居ないようだ。
大牙はフゥとため息をひとつついてから呼吸を整え周囲をもう一度みて安全を確認する。
「上手くいったな」
「えぇ、これで囮の役割はまっとうできたはずよ。けどその格好どうにかしてくれる?」
「格好?」
大牙は自らの格好を改めたて見てみると剣や槍、矢で作られた傷は肉体にはかけらも残っていないが学生服には無数の穴があき、血みどろで真っ赤に染まっている。
「ホームに新しい服はないか?」
「知らないわ。黒ウサギにでも聞きなさい。それにしても」
大牙がどうしたと飛鳥に聞くと、飛鳥は神妙な面持ちで大牙を見る。
「あなたの闘い方とても不安になるわ。例え不死身だとしても傷つきながら闘いかたではいつか死んでしまうのではないかと思うもの」
「そんなこと言われても困る。こっちは闘い方なんてしらないんだ。喧嘩しか知らない」
「でも、」
「わかったわかった。服と一緒に黒ウサギに相談してみる。それでいいか?」
「えぇ。わかったわ」
大牙の折衷案に難色を示したが飛鳥は一応納得したようすだ。
GEEEEEEEEERUAAAAAA!!!!!!
白亜の宮殿全体に響き渡るいきものとも言えない荒んだ音が二人を襲った。
「な、なに!?」
「俺たち二人が揃うといつもでかい音に苛まれるな」
「何か言った大鮫くん?!」
突如変な冷静さを見せる大牙。大牙の口が動いたのを見て何か言ってると判断した飛鳥。しかしお互いにその声は届かない。
瞬間赤と緑の螺旋を巻いた光が立ち込める。飛鳥と大牙は直ぐに動けなくなったことに気がついた。原因は足が石化していたのだ。大牙は無理やり動こうとするが石化の恩恵は不死身では回復しないもので石化を解除できなかった。
そのまま意識が遠のいていく、大牙の視界に入ったのは白亜の宮殿も、水樹の水も、決死の覚悟を持っていた兵士も、全て石になっている所だった。
*****
結果としては十六夜が隷属された元魔王様をボッコボコにし、挑発してルイオスを焚きつけた後またそれをまたボッコボコにすることでゲームは決着した。ルイオスをボコボコにするのはわかるが元魔王も同じように倒せるのは正直意味がわからん。なんなんだこいつ?怪物って言われてた俺が笑えてくる。あいつのほうがよっぽど怪物だったぞ。
まぁ、そんなことはどうでもいい。今は目の前に寝ている金髪の吸血鬼の対応についてだ。これは俺以外の異世界出身のやつらで話し合った結果答えは出た。まあ悪いようにはならないだろう。
一緒にいるジンと黒ウサギの固唾を飲むすがたがレティシアの瞳が開くことで緩んでゆく。レティシアの意識が覚醒すると二人は明るく微笑んだ。だが・・・・
「「「「じゃあこれからよろしく、メイドさん」」」」
「「え?」」
「え?じゃないわよ。だって今回ゲームで活躍したのは私達だけじゃない。あなたは完全に着いてきただけ。」
「私もいっぱい殴られたし。石になったし。」
「俺は切られた」
「つか挑戦権を持ってきたのは俺だろ所有権は等分して2:2:2:4で話がついた。」
「ぁ・・・・。」
「何を言っちゃってんるんございますかー!!!」
朗らかな笑みをすっかりしまって黒ウサギが叫び声を上げて逆にジンは言葉を失う。唯一当の本人のレティシアだけが冷静だった。
「・・・・ふむ、君たちには恩義があるしコミュニティに帰れたことに深く感謝している。君達が家政婦をしろと言うのなら、喜んでしようじゃないか。」
「レ、レティシア様?!本気ですか?」
「嬉しいわレティシア、私金髪のメイドに憧れていたの。元いた場所では皆無愛想で退屈だったから。」
黒ウサギの困惑を華麗にスルーした問題児、飛鳥はレティシアのための服を用意していた。
「よろしく、いや主従なのだから、よろしくお願いします。か?いや、よろしくお願いたします?」
「使い勝手がいいのがいいよ。」
「そうか、いやそうですか?・・・そうでございますか?」
「それだとあの頭抱えてるウサミミと一緒だな。」
「黒ウサギの真似はやめとけ。」
ヤハハハと笑う十六夜。そんな光景を見た黒ウサギはガックリと肩とウサミミを落とし、また振り回されるのかと心で泣いていた。
*****
それから三日後の夜“ノーネーム”の全員は水樹の周りに集まっていた。
黒ウサギが代表して音頭をとる。
「それではこれよりノーネームの新しい同士の歓迎会をしたいと思います♪」
ワッ!と子供たちから歓声が上がる。
外に出された長机の上にはささやかな料理が並び子供たちがはしゃいでいた。
問題児達はその様子をみて、
「なんで外で歓迎会なのかしら?」
「私も思った。」
「知らん」
「黒ウサギなりのサプライズなんじゃねえか?」
ノーネームの財布は思っていたよりも厳しい。このまま何もしなければ本当に財布が空になる程だ。
子供たちも普段からひもじい思いをしていたからかいつもより活気溢れている。
そんな光景を眺めている飛鳥、春日部、十六夜は苦笑しながら見つめていた。
「無理しなくていいのに・・・馬鹿な子ね」
「そうだね」
春日部も同じ思いなのか飛鳥と一緒に笑っていた。しばらくしていると黒ウサギが声高らかに宣言した。
「それでは皆様、箱庭の天幕をご覧ください!」
問題児達を含む全員が空を見上げる。
そこには真っ暗な下地に宝石を散りばめたような星空が広がっていた。
「あっ!」
誰かが声を上げる。全員はそれが誰かの声も気にせずに空を見つめ続けていた。
それは流星群だと気付くのに時間はかからなかった。子供たちは今まで以上の歓喜の声を上げる、問題児達は言葉を失っていた。
「この流星群を生み出したのは他でもありません。我々の新たな同士、異世界からの四人がきっかけを作ったのです!!」
「え?!」
問題児達は驚きの声を上げる。
「箱庭の世界は全てのルールは此処で決まります。コミュニティ“ペルセウス”は星空から旗も下ろすことになりました。」
「まさかあの星空から星座を一つなくすと言うの?!」
「こりゃなまた盛大だな!」
「まじか・・・」
問題児達が驚いていると黒ウサギが、ぴょんぴょんと飛び跳ねて問題児達の所に来た。
「うふふ、驚いていただけました?」
「ああ、こいつは驚いた。そしていい事も思いついた。」
十六夜が空の星々を眺めながら口を開く。
「それは一体なんでございましょう?」
「あそこに俺達の旗を飾る。いいだろ、」
十六夜を含む問題児たちはその言葉を聞いて笑い合う。
黒ウサギは慈愛と親愛の笑顔を見せて、
「ええ、それはとてもロマンがありますね!」
そう言った。
問題児達と黒ウサギの戦いはこれからだ。今日は無事にゲームに勝利したがこれからもそれが続くとは限らない、きっともっと強力で強大な相手が現れてくるだろう。
この人たちがいれば必ずコミュニティの“名”と“旗印”を取り戻しあの日の栄光を取り戻せると。