麦わらの一味の記録係   作:禍Gャ緋ィM

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感想や誤字報告お待ちしてます。
サンジのポエムが真似できない…。ふんわりした言葉の薄っぺらなものになってしまった…。

作者はルウタ派です。なので初めから好感度フルスロットルなのは半分趣味です。許せサスケ。
ウタは人気に火がつきはじめた頃のイメージ。映画ではウタが視聴者たちと会話してる場面があったので、ウタが歌ってるとき以外は視聴者の声がウタにも聞こえる設定にしました。(これが…“独自設定タグ”の“力”だッ…!)


16話 一目でわかった

 

 

 ──エレジア

 

 かつては音楽の都として有名だった国、エレジア。10年前にとある海賊に襲われたことによって滅亡し、生き残りはたったの2名。そこから10年経ち、再興することもなく現在を迎える。

 

 

 

 その2名の片割れであるウタは、現在作曲で行き詰まり気分転換にと浜辺に来ていた。このあと映像電電虫を使って生配信をする予定なのだ、その前にすっきりしておきたい。砂浜を歩きながら、かつての自分を思い出す。仲間、家族だと思っていた存在に利用され置いていかれたと知っても、それでもどうにも諦めきれず時々浜辺に座り込んで迎えの船が来るのを待っていた幼い自分。結局いつまで経っても、10年経った今になってさえ迎えは来なかった。

 浜辺に向かう頻度がだんだんと減っても今でもここに来てしまうのは、心のどこかでまだ期待しているからか、それとも今の自分の原点になったからか。半年前に映像電電虫をここで拾ってから始めた生配信。ここ10年は音楽の師匠兼第2の親であるゴードンとばかり音楽の練習をしていたから、久しぶりに人前で歌った。人々の生の反応を知れるし、純粋に楽しいと感じる。“歌姫”だけでなく最近は“救世主”とも呼ばれ始めたのは、少し照れくさいけど。やはり音楽はいい。性別や年齢に住む場所だって違っても、共に楽しむことができるのだから。あの人たちもいつも盛り上がって…………思考がそれた。別の楽しいことを考えよう。別の、音楽ではない、楽しいこと…。

 ……あの少年は元気だろうか。わたしにいつもつっかかってきた、生意気なガキ。まっすぐなバカだからいつもわたしとの勝負に負けていた、よく笑う少年。ともに“新時代”をつくると約束した男の子。ルフィ。今もフーシャ村にいるのだろうか、それとも。シャンクスに憧れていたから、やはり海賊になってしまったのだろうか。だとしたら…嫌だな。アイツには悪いやつになってほしくない。…気分転換に来たのに落ち込んでしまった。やめやめ。きっと元気にしてる。そろそろ準備をしなきゃね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 配信用の部屋。映像電電虫の準備は完了。映して困るものはなし。喉の調子もいい感じ。予定の曲も練習ではばっちりだった。顔色もさっき確認した。さぁ、配信の時間だ。息を吸い込み、いつもの挨拶を口にする。

 

 

「みんな、お待たせ。ウタだよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 配信を始めてから約半年。それだけの期間になると、常連さんとでも言うのだろうか、いつも配信を見てくれる人の顔をなんとなく覚えてきて。休憩代わりの雑談タイムでそれぞれの人となりもなんとなくわかってくる。なので、まぁ。あまり影響されてはいけないと最近苦言を呈されたけど、ゴードン以外とは長らく人との交流がなかったわたしは、彼らを友達だと認識している。彼らは新たに配信を見にきてくれた人に心地のいい時間を届けるための手伝いをしてくれる。そのおかげで視聴を続けてくれる人もいた。わたしにはもったいない、素敵な人たちだ。

 

 

 

 3曲目を歌っているときに、視聴者がまた一人増えた。歌の途中だったから一瞬しか見れてないけど、たしか最近来てくれるようになった人だったと思う。穏やかな顔でわたしの歌を聞いてくれるけど、休憩時間(雑談)になると渋い顔をするので記憶に残っていた。多分わたしの歌が好きすぎて次の歌まで待ちきれないんだと思う。雑談に交ざってきたこともないし。そんな彼女だが、今日は友達と見ているらしい。何人か画面にチラチラ映っている。3曲目を歌い終わり、わたしは歓迎の挨拶をする。

 

 

「いらっしゃい! 観に来てくれて嬉しいよ! わたしはウタ、新時代の歌姫になる女! 今日の配信を楽しんでいってね!」

 

 

 

 

 

 

 

『ふうん。上手いじゃない。いい曲ね。…あら美味しい』

 

『はー、すっげぇな。俺今のですっかりファンになっちまった。…サンジ、俺の分もくれ』

 

誰がやるか。…はぁ、麗しいレディが奏でる可憐な歌声に、俺の心は揺さぶられちまった…』

 

『それは良かった。一応言っておくと、こっちの声も向こうに届いているからね。…一口くらいなら分けてあげる』

 

えーっ!? ズリぃぞ、オレにも! 

 ……ふぁっふぁひへんはぁ(やっぱ似てんなぁ)

 

『おい、見えてきたぞ。……終わったか? …まだか』

 

 

 そんな声が、そこから聞こえてきた。褒めてくれて嬉しいとか、応援よろしくねとか、いつもならそんな反応をするんだけど。わたしはその中の一人に目を奪われて、しばらく言葉を出せないでいた。…観に来て、くれたんだ。

 

 

 

 浜辺で久しぶりに思い出したからなのかはわからないが、わたしは幼なじみとすぐに再会することができた。10年経って成長してても、面影が残ってる。

 

 

 でもさ、ルフィ。あーんまでされるって、その人とあなたはどういう関係なの?




君にスプーンは渡さないよ。全部食べられるからね…!
これって、か、間接キス…!? はわ…。 …今更かい?
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