ルウタ二次創作といったらこれ(ホンマか?)
──エレジア
あわや一触即発の空気をルフィくんは吹き飛ばした。“たかいたかい”しながらぐるぐる回り、相手の目を回して無力化するという力業で。計算は…してないんだろうなぁ。ルフィくんだし。
今のうちにとウタをルフィくんとゴードンさんに任せて皆を呼んでくることにした。色々視ておきたいしね。
全員を集めてなんとか城へ到着。…ゾロくんが一番近かったからって最初に声をかけたのは失敗だったかな。疲れた…。ルフィくんに予定を聞くと宴をするとのこと。一週間と経ってないぞ。…まあいいか、了解。私はもう疲れたからと城で待たせてもらうことにした。……音楽の国だったんならコンサートホールくらいあるよね。
全員揃っても8人なので城の中の食堂で宴をひらくことになった。食堂ではあまり食事をしていないと聞いて不安だったが、掃除は行き届いてる。たまに壁に植物が絡まってる以外は、この城はきちんと管理されている。ゴードンさんが手入れしているのだとか。城を一人で。すごい、としか言いようがない。ウタの世話と平行してできる量じゃない。それを10年も。そこまでして…。…判断のためにもやっぱりもう一つはほしいな。
ウタも無事目覚めたので宴が始まった。ちなみにそれぞれの自己紹介は済ませてある。席順としては横長の机の片側にゴードンさん、ウタ、ルフィくん、ゾロくん、反対側にサンジくん、ナミくん、私、ウソップくんの順だ。世話をやきたがる二人を端に、ウタとルフィくんをペアに、野次馬三人を反対側に置いた構図である。ゾロくんは余り。
…まぁどうせ後半には男連中は動き回るから席順にあまり意味はないが。
運ばれてくる料理を、ルフィくんが伸ばしてくる手からは死守しつつ味わっていると前方から視線を感じた。確認したらウタがこちらをじっと見つめていた。なんだろう。ウタもこのスパゲッティが食べたいのだろうか。感覚でルフィくんの手をはたき落としながらウタと見つめ合う。…飲み込むまでちょっと待ってね。
いざ聞いたらなんでもないとのこと。き、気になる…!
サンジくん特製の唐揚げを奪いあっていると、ウタが私にルフィくんとの関係を聞いてきた。ナミくんじゃなくて私なのか、とウタの方をチラリと見た隙に2個奪われた。あぁ…っ! ……ファンだと正直に答えると、
「ねぇ、ルフィ~。海賊やめなよぉ~」
19なのに酒を飲んだことがないというウタに酒を勧めて酔わせたところ、そんな発言がウタから飛び出した。ウタは赤ら顔になってルフィにしなだれかかっている。内容はわりと問題発言なのだが、宴の席ということでみんなスルーしている。というか比較的良心のある方なナミくんやウソップくんはニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべているので囃し立てそうだ。酔っているとはいえその笑顔気持ち悪いな。多分私もしてるけど。寄りかかられた当のルフィくんはと言えば料理が食べづらくなって迷惑そうな表情を浮かべている。……そうか、今ならゆっくり食べられる。
宴も終わり、皆が寝静まったころ。ひとり城の外を歩く者がいた。数歩進むたびに腰をかがめて右手を地面につく。そんな不自然な挙動をしながら、城から渦を巻くようにだんだんと離れていく。
…ある場所にたどり着くと、その者は両手を地面についた。目を閉じてしばらく動かない。そこは場所で言うならば城と港との一直線上にあった。……目を開けて立ち上がると、寂れた街を見下ろしてポツリと呟く。
「バッカじゃないの」
不器用なとこまで似なくていいんだよ…!
…守ることは、置いていくことじゃないのに