鹿児島に到着したロンメルは宿で一泊し、旅を続けようとしたところ鹿児島の町で外人と出会った
名をフランシスコ・ザビエル
スペインから来た宣教師である
片言ながら日本語を話すザビエルと忍室文勝というお坊さんの宗教論争を見物していただけなので遠巻きに見ていただけであるが、久しぶりに外人を見て興奮した
その後鹿児島の町の道場に弟子入りをし、刀の扱い方について学んだりした
刀の扱い方についてある程度学んだロンメルは鹿児島を飛び出して種子島に向かった
種子島にて鉄砲の技能を身に付け、50貫支払って自分の火縄銃を購入し、整備を含めて習う
そうこうしているうちに天文18年1549年は過ぎていった
天文19年(1550年)
鹿児島に戻ったロンメルは道場に顔を出すと塚原卜伝なる人物が道場を開いたことを知り、旅の途中で剣聖の話は聞いていたのでどんな人物か興味が湧き、弟子入りを志願
「頭巾を取らず服を深く着こなして弟子入りとは馬鹿げておるな……礼儀無くして武道は身に付かず……出直してきなさい」
と言われたのでロンメルはどうしようか悩んだ末にありのままの自分で弟子入りを志願することにした
宿の女将さんはロンメルの姿を見て仰天し、町行く人々もロンメルの姿を見て驚いた
金髪、馬の耳、馬のしっぽが生えたその姿に人々は恐れおののき、妖怪だの怪物だのと言い合った
「ふふふ、フハハハハ! 本来の姿を見せろとは言ったが! 妖怪が教えを乞うとは思っても見なかったぞ! 名を何と言う」
「ロンメル! 又の名を東狐」
「論目流か! 確かに礼儀を受け取った! 存分に学ぶといい」
「ありがたき幸せ」
こうしてロンメルは塚原卜伝の弟子となり約2年間道場で修行を行った後、免許皆伝を貰い、尾張へと帰還するのであった……
ロンメルが道場で修行している間に島津の武将と仲良くなった
ロンメルは酒豪であり、ぐびぐび飲んでも全く酔わない体質らしく島津忠良なる人物と飲み比べや妖怪の居た世界はどんな世界なのか、九九の簡単な覚え方、算盤の作り方を教えたところ大変気に入られていろは歌や合戦のやり方、人の育て方、なんだか良くわからない琉球からもたらされた芋の作り方を知らないかとも言われ見たら薩摩芋だったり(約50年早いです)歳は違えども仲良くなった
そのまま山賊狩りに誘われ塚原卜伝の他の弟子と薩摩兵と一緒に初チェストしたりもした
人とあまりに違う怪力に刀を水平に斬ったところぐちゃり嫌な音と共に山賊が5人ほどぐちゃぐちゃになった事からやはり妖怪だの化け物だの言われたのはご愛嬌
その時刀が折れたので山賊の刀を奪い取りそのままチェスト
結果15人斬りと初めての人殺しなのにピンピンしている自分にロンメルは
「あぁ、ヤバイな」
と呟いた
このヤバイなとはもう戻れない位置まで戦国の世にドップリ浸かってしまったこと、殺人への嫌悪感が少ないことの2つの意味だった
指揮をしていた島津忠良殿からは
「無我夢中なるのも良いが少し冷静にならざるは死ぞ」
と言われてしまった
天文21年1月(1552年)
薩摩を出たロンメルは四国方面を回って尾張へ帰還
薩摩芋の種芋を持っていき平野様の元へ行くと平野様からこの2年半で起こった出来事を教えてくれた
安祥城という織田の中でも三河への拠点が今川の攻撃により陥落したり、知多郡の水野家が降伏したりと織田は徐々に追い詰められているらしい
その織田弾正忠家も織田信秀様が病気となり、信長様が執務代行を行っているが長くはないとも言われた
ただ良いこともある
美濃の蝮こと斎藤道三との婚約同盟が成立していることにより美濃方面は当面の間は安泰
更に津島、熱田という大規模(戦国換算 堺や石山などは超大規模)な港町を有していたことによる税金は織田弾正忠家の財政にゆとりを与えていた
とりあえず薩摩芋を平野様に渡し育て方も教え、ロンメルは薩摩での出来事を平野様に話し、平野様に今後どうするか訪ねられたので、交易で稼いだ金で私塾を開こうと思っていると話した
「私の見た目妖怪じゃないですか。一応舐められない程度には武芸も磨きましたので算術や剣術、種子島(火縄銃)の技術や文字の読み書き等を教えればなぁと思いまして」
「良いじゃないか。せっかくだ支援しよう。建物は借金が嵩んで潰れた商家を使うと良い」
「ありがとうございます」
ということでロンメルは私塾を開くこととなった
そして姿を隠すのを辞めた
金髪に馬の耳としっぽを隠さずに町に出て立て札片手に私塾を開くことをアピールして回った
津島の町は軽いパニックになった
妖怪が現れたと町の人々は恐れおののき、騒ぎを聞き付けた武士の方々が次々と現れ
「妖怪が出たと聞いたが!」
「お侍様あいつです!」
私を取り囲む
「何の妖怪だ?」
「馬の妖怪らしいが」
「女だな」
等と言うが
「私は確かに妖怪だ! 妖怪が私塾を開くのはいけないことか?」
と問うと
「どんな妖怪かわからんが倒せば名を残せるのでな……倒させてもらうぞ」
と次々に挑みかかってきた
この手の輩は薩摩でも毎日の様に有ったので安物だが真剣を抜刀し、挑みかかってくる侍達を相手取った
最初は1対1であったが、腕利きの奴らが敵わないとわかると2対1、3対1と徐々に増えていった
ロンメルは殺さない様に丁寧に立ち向かいながら刀を弾き飛ばしたり、槍の柄を斬ったり、蹴りで悶絶させたりしながら大立ち回り
結局ロンメルをその場に居た誰も倒せないまま一刻が過ぎ、うずくまった男達の中心にロンメルが佇んでいる光景が出来上がった
「薩摩の男の方が強かったぞ~、もっと気合い入れろ」
野次馬達も女の姿をしているのに多数の男達を圧倒する姿から鬼ではないかと囁かるようになる
「あ、私塾を開くので読み書き算盤に腕っぷしが強くなりたい奴も来な! 相手するから」
そう大声で叫んでロンメルはその場を去ろうとしたが
「実に面白かっぞ」
と馬に乗った侍がやって来た
信長様だ
ロンメルは頭を下げ地面に片膝を付ける
「妖怪、名を何と言う」
「ロンメル! 又の名を東狐!」
「……お前2年前の娘か?」
「覚えていてくださりましたか」
「……妖怪だったのだな」
「正確にはウマ娘という種族になりますが」
「馬娘かなるほど……面白い、お前俺の部下になれ」
「お断りします」
「なに?」
「手順を踏まざるは道理に反する故に……世の中には順序があります信長様、身元も良くわからない妖怪をいきなり家臣に加えるのは無用な敵を作ります。故に合戦で活躍したらその時は仕えることをお許しください」
「……くく、ハハハ! 面白い女だ! 妖怪とは皆こうなのか?」
「いえ、私も妖怪の国から出た当初は右も左も分からぬ小娘でありましたが、戦国の世を旅し、塚原卜伝様に弟子入りして色々と学び今の私がありまする故に……私の方が異端でしょう」
「なるほどな……よし、お主らロンメルに鍛えてもらえ、ちゃんと対価を払ってな。ロンメル、私塾を開くのであろう? 誰でも入れるのであるのならこ奴らを鍛えてやってくれ」
と親衛隊の面々を押し付けられました
こうしてロンメルの私塾が始まった
戦国編はこんな感じにかるーくやってこうと思います