元亀2年(1571年冬)
第一次信長包囲網と呼ばれる一連の攻撃を一族や家臣を幾人も犠牲にしながらも何とか乗り切り、反撃の機会を伺っていた
「まずは……伊勢長島の一向宗が邪魔じゃな……」
と伊勢長島一向宗の殲滅を計画
柴田勝家や佐久間信盛など家老クラスの重臣を集め5万の兵で攻撃したのだが、持久戦となり失敗
撤退時伏兵に奇襲され柴田勝家が負傷するなど散々な結果に終わる
この件で佐久間信盛の指揮能力に疑問が生じ、後々2つの出来事により佐久間信盛は追放処分という処置が下ることになるのだが、それは後のお話
「柴田殿大丈夫ですか?」
「これはこれは論目流殿某が不甲斐ないばかりに信長様を危険にしてしまい申し訳ない」
ロンメルは負傷した柴田勝家殿の屋敷に赴き、怪我の見舞いにやって来ていた
「今回はこっぴどいやられ方をしてしまいました……鬼柴田の名が泣きまする」
「いやいや、これまでの武功がありますので1戦負けたくらいでは名声は揺らぎませんよ……これは信長様から頂いた書状です」
「殿から……グフ……そうか……」
そこには早く傷を治し、復帰して活躍してもらいたい旨が書き連なっていた
信長が必要としてくださっていることに感服した柴田勝家は涙を流し
「必ずや信長様のお役に立ちまする」
と改めて忠誠を誓った
少しの談笑後、ロンメルは柴田勝家に
「実は柴田殿にお願いがありまして」
「某に何でしょうか」
「我が娘望月を柴田殿の養子にしたいのですが」
「おお、論目流殿の妖怪の娘でしたな! そ、某で良いので?」
「はい、信長様より妖怪の娘達は家臣達に各々分散し、血を絶やすことの無いようにと言われておりまして……柴田殿なら適任かと思いましてね」
「そ、そうかそうか……わかりもうした。この柴田勝家、望月殿をお預かりいたす」
「ありがとうございます。あ、柴田殿が孕ませても良いですからね……お市様に似ていますし」
「お、お市様……こほん! いやいや某にお市様は……」
「クスクス、お市様が大好きなのですね柴田殿は」
「は、はい……昔お会いした時にその美しさに心を奪われてしまって……」
「クックックッ素直なお方だ。望月も柴田殿なら安心して任せられます。よろしくお願いします」
「わかりもうした! 大切に育て上げてみせまする!」
望月は柴田殿の下に送られ、磨墨は丹羽長秀殿、生食は明智光秀殿と次々に送り出し
薄墨を誰に送るかロンメルは悩んだ
滝川一益殿か学校出身で繋がりもある木下秀吉か
「くじで決めるか」
ロンメルは悩んだ末にくじで決めることとし、薄墨にくじを引かせた
「このくじで引いた方があなたの主人ね」
「え? 母上?」
薄墨は困惑しながらもくじを引くと木下と書かれていた
「おめでとう、薄墨、これから木下の所で名一杯働きなさい。子供産んでも良いからね」
「母上、私まだ9歳なんだけど……」
ロンメルは薄墨の下半身をバンバンと叩くと
「肉付きも良いから大丈夫でしょ。まあ流石に9歳を頂く人はいないと思うから安心しなさい」
「わ、わかりました」
「じゃあ最後に残った阿久利黒」
「酷くない? 一応ウマ娘の中だと私長女なんですけど」
「お前信長様の下ね。奇妙様を命に変えても守りなさいって言いたいんだけど信長様から妖怪の血が絶えてはいけないって言われているからなるべく生き残ってね」
「軽くない? 私だけなんか軽くない?」
信長の下に行った数日後阿久利黒がなんか帰ってきた
「どうした? 阿久利黒? 奇妙様の下に行ったんじゃ無かったのか?」
「その奇妙様に迫られまして……母上の妖術で妊娠しないようにはできませんか?」
「ブフー!? あ、え? 奇妙様マジかぁ……ヤっちゃったかぁ……」
「母上……」
「阿久利黒、生理って来てる? 又から血が出るやつ」
「あ、はい8歳の誕生日に」
「来ちゃってたかぁ……最後になったのいつ?」
「2週間前だったかな……」
「あ……妊娠してないことを願いなさい」
ロンメルは直ぐに信長の所へ行き、この事を報告すると奇妙が直ぐに呼ばれ
拳骨から罵詈雑言で滅茶苦茶叱られた
奇妙様もお年頃なので性欲が抑えられず、そこに美人で都合の良い女の子が居たらねぇ……
「奇妙、貴様しばらく謹慎処分といたす」
「はい……」
「あ、じゃあ私が預かって良いですか? みっちり鍛え上げます」
「よし! ロンメル殺れ! 殺す気で殺れ」
「ひ! ち、父上?」
「さぁ奇妙様、私と楽しいことをしましょうねぇ!」
「ち、父上! 父上ぇぇぇ!!」
奇妙はロンメルに拉致られ、妹を襲ったことに怒っていた一政達とロンメルによりみっちりしごかれる事となる
「阿久利黒を襲った事は許せませぬが、流石信長様のご嫡子ですな。我らが教えた事をみるみる吸収していきまする」
「一政から見てもそうか……もしかしたら大化けするかもしれぬぞ奇妙様は」
「今は左恵と共に鷹狩りをしていますが」
「あぁ、左恵の鷹狩りか……これはきついぞ」
左恵の鷹狩りは犬役を人がやるので恐らくその役目を奇妙様がやっているのだろう
「奇妙遅いぞ! 獲物が逃げる! よく見ておれ! こうやるのだ!」
「左恵殿! それは本当に人がやる動きではござらぬ! 死ぬ! 死んでしまう!!」
「ハッハッハッ! それぐらいで人は死なぬ! これよりも母上の鍛練の方が何倍もキツいぞ」
「ひょええええ!」
仲良く? 左恵と奇妙が鷹狩りをしている頃ロンメル達はどんどんお腹が大きくなっていく阿久利黒の話になる
「母上、阿久利黒は大丈夫なのでしょうか。薄墨とは違い華奢に見える阿久利黒では出産に耐えられないのでは……」
「もしかしたら本格化が始まるかもしれない。そうなれば出産に余裕で耐えられるけど……12歳頃に普通はなるからなぁ」
「本格化とは何なのですか?」
「ウマ娘は本格化と言って大きく背や胸、尻や足等が大きく太く、長く短時間で伸びるのを本格化と言うんだけど……私も本格化は14の時だったから阿久利黒が余程早熟じゃない限り本格化しないで出産になるかも」
「俺、今から奇妙を叩き斬ってくる」
「右恵落ち着け」
「忠輝兄上! しかし」
「しかしではない。奇妙様を斬っても阿久利黒が安全に子を産めるとは限らん」
右恵は不満そうにどしっと座り直す
「今は12月、織田は何とか持ち直したからねぇ」
天皇からの勅命まで持ち出して信長は朝倉と浅井と和睦し、石山本願寺とも和睦、阿波から来た篠原長房とも講和したのが1年前、ただ現在三好義継、松永久秀と筒井順慶、畠山昭高が大和と河内を巡って対立し、三好義継、松永久秀が織田陣営から離脱する事件や信長が去年比叡山延暦寺に散々苦しめられた事から焼き討ちを実行
比叡山延暦寺を焼いた事で信長は第六天魔王を名乗り、比叡山延暦寺を復興したければ魔王である余を退けて見せよという挑発であったが、元々魔王と言う名乗りを気に入っていたので第六天魔王と更にかっこよくなったとルンルンしながらロンメルに話した
「しかし、森殿は惜しい方を亡くしました」
「本当だ。死に急ぎやがって……」
ロンメル並みに長く苦楽を共にした森可成の死は信長の片腕が捥がれたに等しく、比叡山だけでなく一向宗に対して敵対心を露にしていた
「念仏を唱えておけば良いものを……世俗を離れられぬ僧どもを駆逐せねばなるまい……ロンメル」
「は!」
「水軍の強化を命じる。長島の一向宗を絶つ為には水軍が必要となる。武田が侵攻を開始するまでに何とかせよ」
「わかりました」
「と、信長様からの無茶振りだ」
ロンメルは水軍衆の長である鈴木孫三郎と今川水軍の関係者でもあった岡部元信を呼んでどうするか相談した
「的場でも呼びますか」
的場源四郎……雑賀衆の鍋島的存在何でも出きる器用万能なんだけど上からあまり良い目で見られていない
「呼んじゃえ呼んじゃえ。石山本願寺と敵対したけどこちらに付きたい下の人も居るだろうしそういうのガンガン雇うから」
「あ、でしたら岡部正綱、岡部忠兵衛、伊丹康直の3名も水軍に詳しいのでお使いください」
岡部正綱、岡部忠兵衛、伊丹康直の3名は正史であれば武田水軍や徳川水軍を育てる人物であり、今川水軍の系譜を受け継ぐ者であった
「後は……北畠に服従していた九鬼って水軍衆が有ったな。八太郎に連絡して接触するか」
その他造船所の拡張を平野に指示し、とりあえず関船100隻を目指す事となる
数日後
「こんちはー的場です。仕事があるって聞いて来ました。よろしくお願いします」
なんか軽い兄ちゃんが来た
鈴川千秋 鉄砲母衣衆副官→怪異家重臣
町田半乃助 忍衆筆頭→怪異家重臣
服部一忠 怪異家重臣
行徳定春 怪異家奉行衆筆頭→鳴海学校校長
鈴木孫三郎 元雑賀衆→怪異鳴海水軍棟梁
平野長治 怪異家奉行衆筆頭
朝比奈泰朝 怪異外交衆筆頭
朝比奈信置 怪異外交衆
岡部元信 怪異鳴海水軍副棟梁
岡部正綱 怪異鳴海水軍
由比正純 怪異槍隊隊長
岡部忠兵衛 怪異鳴海水軍
伊丹康直 怪異鳴海水軍