天正2年(1574年6月)
ロンメルはあることに気がつく
「やべ、水軍の事すっかり忘れてた」
信濃侵攻の為物資を侵攻作戦に費やしてしまい、水軍の拡張に時間と物資が割けていないことに気がついた
慌てて信濃から鳴海に戻り、前秋に確認をすると
「水軍衆で有力な武将も信濃侵攻に駆り出したので指揮官不在で全然進んでいません! 関船100隻どころか現在20隻ですよ」
ロンメルがなぜ焦っているのか
それは長島一向一揆鎮圧の長島を包囲するのに多くの船が必要なのだ
信長から鳴海水軍も使うと言われていたのに大失態であり、ロンメルは時間的に間に合わないので信長の所に土下座しに行った
「ロンメルが失敗とは珍しいな……お主も妖怪妖怪と言われるが失態も1つはするか……仕方がない。今回は鳴海水軍は使わぬ。九鬼水軍で事足りる故にな……しっかし、1つの事に集中すると他を忘れる癖は直した方が良いぞ」
「すみません」
「よいよい、巻き返しは可能じゃ……ロンメル作戦を聞け」
「はい」
「次は長島を潰す。九鬼水軍を使い長島を完全に封鎖して兵糧攻めと致す。女、子供も含めると10万が長島に詰めておる……海上も包囲すれば3ヶ月と経たずに兵糧が切れるであろう」
「良いお考えかと……降伏は許すので?」
「許さん。2度も長島攻めは失敗しておるし見せしめも兼ねておる。この信長に歯向かえば女、子供を含めて皆殺しとな」
「子は宝ですが」
「いらん。家族を殺されて恨まない子は居ないであろう。親と同じ時に殺すのがせめてもの慈悲よ」
「なるほど」
「ロンメルも民を大切にする時が多いが一度敵になれば殲滅するではないか……朝倉しかり、信濃しかり……今回は長島というだけだ。下手に慈悲を与えて仏仏どもが復権しても困る」
「わかりました。怪異織田家は長島攻めはどうします?」
「息子達を出させろ。お主が今信濃を離れると残った国人衆が何をするかわからぬでな。内政に励め」
「は!」
ロンメルが信濃に戻り、信濃一向一揆(仮)に参加しなかった(参加しようとした者は農民に物理的に殺されたので存在しない)国人衆達に人質を差し出させて信濃の安定化を急がせている頃、一政達は長島に赴き北畠に養子に入った北畠具継(幼名 八太郎)と久しぶりに出会いめちゃくちゃ可愛がりながら長島一向一揆鎮圧に動いていていた
織田軍の数なんと8万
過去最多の兵力に鉄砲も2万丁持ち込み長島周辺の支城を次々に陥落させ、侵攻開始から約半月で長島を完全に包囲することに成功した
一政達も支城を1つ落とす活躍をしており、流石妖怪の子供だと褒め称えられた
ちなみに今回の長島攻めに参加していないのは畿内総監の明智軍と北陸の抑えの木下秀吉改めて羽柴秀吉の羽柴軍、本願寺の抑えの斎藤軍が動いていない
全軍が動いてなくてもこれだけの兵数を動員できる信長の力に周辺諸国は驚愕し、北条なんかはロンメルの元に不可侵から同盟への切り替えを持ちかけこれを承認
駿府では今川氏真が徳川と北条の同盟の証として城持ちに戻り、旧今川家臣を集めて駿府城を守っていた
「半乃助、朝廷工作はどうなっている?」
「はい、これまでの朝廷への貢ぎ物により妖怪に官位を与えるのはどうだという意見が高まってきておりますし、上様(天皇)は見返りを求めない物資の援助に感激しておりそろそろ何かしらの接触があるはず」
「幕府が消えた今私は再び無官と成った、信長様が居る間は良いが居なくなった後、種が違うからと過去の妖怪のように討伐されたらたまったものではないからな」
「そうですね。妖怪から人々を救いだす……これだけで大義名分となりましょうぞ」
「ただ下手に持ち上げられると第二の義経になりかねないから注意しなければ……」
「……論目流様1つよろしいでしょうか」
「なに?」
「信長様の下に忍び込ませている忍びからの情報なのですが……信長様は朝廷を変えるつもりです」
「朝廷を……変える?」
「関白や大臣は残せどそれ以下の貴族を解体し、才能のある農民、商人、武士による政権を実現し、信長様が政権を握り、天皇以下有力貴族を除き政権から朝廷を外す可能性が大かと」
「な……そんなことをすれば国が壊れる! 今までの仕組みを大きく変える等……」
ロンメルは思い出す信長の性格や言葉を
「ロンメル、余はこの国を早急に纏め上げ他の国に負けない国にしなければならないと思っておる。今の体制では駄目だ。鎌倉は外敵に対して脆く、室町は力がそもそも無い……圧倒的な武力による天下……天下布武……余はそれをなさせばならぬ」
ロンメルはこの時の信長の言葉を室町を終わらせ新たな幕府を作ると思っていた
「あ奴らの為にも天下を平定せねばな」
それと同時に幼い一政や黄衣を見て言った上記の言葉も本心であろう
「信長様は……賢人政治を行うつもりだ……となると信長様は宰相になられるつもりか?」
ロンメルは直ぐに頭を切り替える
その話が本当であれば役職を貰うことは自殺行為であり、信長様に伺ってから役職を朝廷から貰いそれを新たな大義とするつもりだったがそれが不可能となった
「いや、そうか! だから私を東方方面軍の大将にしたのか!」
一時信忠が大将であったが美濃を任された時にロンメルに大将は移行しており、信長から与えられた大将という役職が織田政権下であればロンメルを守る大義となる
「くっ……クックック……流石信長様だ。何手も先を見据えていらっしゃる……私では到底無理だ。流石は天下人だ! 私はあなた様の下で働けることが何より誇りでございます! ……半乃助」
「はい!」
「三ツ者、歩き巫女という武田諜報部隊を調略せよ。士分の用意と各々1万石を渡す用意があると」
「わかりました」
「クックック……あぁ! 私は信長様の下であればどこまでも輝ける! 輝いて見せる!」
天正2年(1574年9月)
伊勢長島10万人の殲滅が完了したが、一向一揆最後の突撃により数少ない織田一門が討ち取られる惨劇が発生
怒った信長は本当に1兵残らず女、子供見境無く鉄砲により射殺した
長島は血で真っ赤に染まり最後は焼き払われた
長島に遠征していた怪異織田軍も解散となり、鳴海や信濃に戻っていった
そんな最中信忠から手紙がロンメルに届く
「ごめんなさいまた孕ませちゃった」
ロンメルは呆れてため息しか出なかったが阿久利黒も本格化したためもう大丈夫だろうと判断し、不問とした
その数日後柴田殿と羽柴殿からも手紙が届き
「「ごめん手を出したら孕んだ」」
「お前らなぁあ!!」
柴田勝家殿によると望月は市姫に顔が似ており、手を出すつもりは無かったのだが……酒の勢いで出してしまったとのこと
羽柴秀吉殿は
「あんな美人に手を出すなという方が無理じゃ」
と開き直っていた
薄墨しかり、望月しかり……美しく育ったらしいが早すぎるわ!
明智殿に預けた生食は明智殿の息子十五郎にメロメロらしいが、ロンメルの血を色濃く受け継いで一騎当千の強者に育ったらしくこの前長島一向一揆攻めの際に本願寺が救援するために動いたのを明智、斎藤連合軍が撃退したのだが、その時に初陣兼首を20個も討ち取って明智殿が唖然としたと手紙が来ていた
丹羽殿に送った磨墨はよく寝て内政の手伝いをしていると聞いているので大人しいようだがこいつが一番淫乱なのをロンメルは知っているのでいつかやらかすと思って一番そういうのが無さそうな丹羽殿に送り込んだのだが……とりあえず今は大丈夫そうである
嫌な予感は当たるもので柴田殿と羽柴殿から手紙が来た数日後越後から手紙が来た
「母上ごめん! 軍神に会いたくて会ってきた! 剣術勝負や酒のの見比べで勝負して勝ったから軍神に抱いて貰った! 一回母上にも会いたいから信濃に寄るわ!」
「あの馬鹿娘……」
ロンメルガチギレし、城に有った大岩をかかと落としで真っ二つに割ったことから怒り岩と呼ばれ、ロンメルを怒らせるとこうなると家臣達が引き締まる事となる
ちなみにウマ娘5姉妹は現在12歳である