狭間の空間
「……ここは?」
(お目覚めかな?)
ロンメルは真っ白い空間に至た
そして目の前に優雅に紅茶を飲む女性が座っていた
「私は死んだハズ……ということは死後の世界というわけか?」
(少し違う……まぁそこに座れ)
ロンメルは久しぶりの洋風の椅子に腰をかける
そこで気がつく
あれだけ痛かったハズの腰が全く痛くなく、あれだけ痛かった腹も痛くないのだ
「体が軽い……全盛期……いや、更に若くなったみたいだ」
(ほれ、鏡)
ロンメルは謎のウマ娘から鏡を渡された
「わ、若返ってる! 15……いや、本格化も前の姿かな!?」
(そうだね。肉体年齢的には12といったところかな?)
「ちなみにあなたは誰ですか?」
(おや、失礼、私の名前はエクリプス……君の大先輩に当たるかな)
「へぇエクリプス……エクリプス!? イギリスのあの!?」
(まぁそれ以外が居るなら知りたいところだけど……さて、ここは狭間の世界と言ってね。特殊なウマ娘だけが入ることが許された世界だ)
「狭間の世界」
(そう。ここは様々な並行世界とつながる駅と思ってくれるとわかりやすいかな)
「なるほど……私はなぜ戦国時代に?」
(それは知らないよ。神様でも決めてるんじゃないか? 狭間の世界にこれるのは世界を渡ったウマ娘が死んだ時のみ……ちなみに私以外だとマンノウォーしかこの世界に踏みいった者は見たこと無いけど……まず共通するのは初めの1回目の世界はランダムだ。2つ目の世界はこの部屋にある扉を進んだ先にある。そして3つ目、元の世界に戻るには最低2回は扉を進んだ世界で何かを成さなければならない)
「何かを成す」
(君が通ってきた扉があるから見ようか)
エクリプスさんは指を振ると白い空間にいきなり扉が現れた
【妖怪総大将 戦国を駆けめぐりし者 関東8ヵ国の覇者 ここに眠る】
(妖怪の総大将ですって凄い渾名ですね。戦国を駆けたのですか……私も三國志と呼ばれた世界を旅しましたが面白かったですよ。まぁ私はなぜか傾国の美女ならぬ建国の美女って渾名でしたけどね)
「ほへぇ中国版戦国時代みたいな感じじゃないですか。逆か中華からしたら日本版戦国時代と写るのかな?」
(まぁそこら辺は良いでしょう。元の世界以外は同じ扉をくぐることはできないですからね)
ロンメルはドアノブを回してみるが何も起こらない
「本当だ」
(さて、ロンメルあなたは選ばれたウマ娘です。異世界で何かを成せばそれがあなたの力となります。技術、知識、知恵、技……時にウマ娘としてのレースに使うか疑問に思う何かも有るでしょう。そういうもの程レースに生きたりするものですよ)
ロンメルの目の前に違う扉が現れた
(今あなたが行ける扉は1つの様ですね。どうします? ここの空間は僅かながらの安らぎを与えますが刺激がありません。年も取らず空腹にもならない……この紅茶も私の能力で作り出した物で腹の足しにはなりませんからね)
エクリプスさんはティーカップを指でつつくとティーカップは消えてしまった
(ちなみにこの空間では何かを教えても身に付く事はありません。一度マンノウォーと持ちよった技術の交換をしてみようとしたのですがダメでした。どうしてかできないのですよ)
「ちなみに今の技術の名前は何て言うんですか?」
(これですか? 念ですね……まぁ説明しても身に付かないので無駄なので話しませんが……っと後輩に説明も終えたので私も次の旅に出ましょうかね。なるべく長生きできる世界だと嬉しいけど)
「え? もう行くんですか」
(何もないってとても退屈なのよ。私は刺激が無いとダメなの……じゃあまた会いましょう後輩ちゃん……ダメだなぁ威厳たっぷりで行こうとしても途中で崩れる……)
ブツブツ言いながらエクリプス先輩は白い空間から消えてしまった
ロンメルは久しぶりの元気な体での睡眠をたっぷり取った後
自身の体を色々探った
白い着物……以上
どうやら生前最後に身に付けていた物を持っていけるらしい
「次からリュックサックでも作るか?」
等と考えながらロンメルは目の前の扉に手を掛け、ドアノブを捻った
真っ暗な空間がそこには広がっておりゆっくりと足を進めた