「へぇ……炭治郎が最終選別を突破したか……」
「うまい! うまい! ……ん! 何か言ったか!」
「いや、同じ育手の弟弟子が最終選別を突破したんだよね」
「おお! それは良いことだ! 使える剣士が増えればより多くの鬼を倒すことができるからな!」
「ハッハッハッ! それもそうか!」
その日ロンメルは小山位の大きな鬼の首を斬った
大きすぎてどこが首だかわかったものでもないので細切りにしたら崩れたというのが正確か
「そうだ思ったのだが! 呼吸の仕方を変えたか?」
「全集中の呼吸は確かに身体能力を上げるのに適しているんだけど瞬間火力には繋がらないじわじわと肉体に合わせて成長するけど、私は更に呼吸の負荷を上げて片方の肺の細胞を破壊し、そしてもう片方の肺は回復を促す……それをしているから呼吸が独特な物になっているんだと思います」
「全集中の呼吸でも肺に相当な負荷がかかるのにそれ以上だとただ単に痛め付けているのと変わらないのではないか?」
「筋肉には一定以上の負荷をかけてから休ませることで超回復を起こします。肺も同様です。私は集中すれば細胞1つ1つや血管の先端に至るまである程度はコントロールすることが煉獄さんのトレーニングを得て、自己鍛練したことによりできるようになりました。現在私の体では超回復と破壊のサイクルが全身で行われていますよ」
もちろん回復するためのエネルギーとして大量に食べなければならないが、ロンメルの肉体は人……ウマ娘という枠組みの中では一種の頂点に到達する方法を編み出した
体重も増え165cm程の身長なのに体重は120キロにも到達していた
ロンメルの鍛練方法は透き通る世界に到達した上で細胞1つ1つまで感覚をある程度研ぎ澄まして始めてできるほぼ人外の行動なので煉獄さんも羨ましそうに話を聞いていた
「世界が透き通ればさぞかし世界は綺麗なのであろうな!」
「まぁ一之太刀習得には才能があり、鍛練をかかさず、なおかつ死線を潜り抜けなければいけませんからね」
「それをしても直俺と真剣での勝負で互角なのはいかがと思うがな!」
「今は超回復を繰り返すことにリソース……力を割いているので互角なのですよ! 完全体になったら煉獄さんを圧倒しますからね!」
「そうか! それは楽しみだ」
半年で柱の上位に居る煉獄さんと同じ場所には到達することができた
だがまだ上がある
肉体はまだまだ成長するし、炎の呼吸と水の呼吸の適正が同じくらい有った為に刀の色が青、紫、赤となっていたらしく覚えてしまえば後は新たな呼吸を作り出すことができれば更に上に行ける
戦国の世では程よい出世欲だったが、ロンメルの成長に対する貪欲は凄まじかった
それから2ヶ月後
炭治郎が鬼である竈門禰豆子を匿っていた事が柱達にバレ、なんか流れで禰豆子が人を殺した場合私も腹を斬ることになった……鱗滝さん聞いてないんですけど!?
煉獄さんにも何で弟弟子の事を詳しく教えなかったと怒られしょんぼりロンメル
とりあえず炭治郎は任務で大怪我したらしいので蝶屋敷(蟲柱 胡蝶しのぶの屋敷兼隊員の病院)にて休んでいると聞いたのでお見舞いに行くことにした
「やっほー炭治郎! お久しぶり!」
「ああ! ロンメルさん!」
「うわ! 綺麗なお、お、お姉さん!」
「弱くて……ごめん」
「炭治郎お前誰だよ! こんな綺麗な人が知り合いなら紹介しろよ! 馬鹿! 馬鹿!」
「善逸紹介するから! 紹介するから!」
ベッドの上で格闘する2人と猪の頭を被った男……
「お前ら病人じゃないの?」
疑問に思ってたら隊服を着て白衣を更に上から着た女性が部屋に入ってきて
「静かになさってください! ……て! あなた……ロンメルさんですね。面会に来たなら一言伝えてください! あなたの容姿だと鬼と間違う隊員も居ますので!」
「すみません」
しょんぼりロンメル
「あ、本当だ馬の耳と尻尾がある……この人も伊之助と同じ感じ!?」
「伊之助とは猪の被り物をしたあの人ですか?」
「そうそう!!」
「あ、違いますよ。これ本物の耳と尻尾です。触りますか?」
「ほへ!? よ、よろしいので?」
「尻尾はデリケートなので耳ですけどね」
そう言ってロンメルは善逸という少年に耳を触らせた
「本当だ人の温もりがする……脈うつ音もする」
ロンメルは頭を上げると炭治郎の方を向いて
「炭治郎私いつの間にか鱗滝さんに切腹に加えられてたんだけど……どういうことかな~」
「ええ! ロンメルさん知らなかったのに名前上げられてたんですか」
この名前を上げられていたというのも炭治郎が鬼の禰豆子を匿っていたことで柱合会議の前に裁判となり、禰豆子の頑張りとお館様の計らいで即刻死刑とはならなかったが、禰豆子が人を殺した場合炭治郎が腹を切るのは勿論、鱗滝さん、富岡さん、ロンメルも連座で切腹すると名前がそこで上がったのだ
「まっ……たく聞いてないんですけど!? 炭治郎! 禰豆子しっかり見といてね! 私まだ死にたくないから」
「禰豆子は人を殺したりしません! 大丈夫です!」
「信じるけど頼むよ本当……あとお見舞いにこれ! 羊羹食べて! 置いておくから皆で食べて」
「ありがとうございます」
「……そういえば炭治郎は全集中の呼吸・常中はできるようになったのかな?」
「はい! お陰で下弦の鬼の攻撃で死ななくて済みました」
「下弦……詳しく聞いても良い」
炭治郎達(善逸と伊之助)は那田蜘蛛山にて家族ごっこをしている鬼達と出会い衝突したらしい
そこでは蜘蛛に関する鬼で構成されており、糸で人を操る、人を蜘蛛に変える、糸で直接攻撃してくる等様々だったらしい
糸で先に入山していた鬼殺隊員十数名が糸で操られ、最終的に殺害されたり、下弦の伍の鬼と炭治郎及び禰豆子が戦闘に入り、一時は生死をさまようも父親から代々受け継がれてきたヒノカミ神楽という舞いが全集中の呼吸と合わさり、更に禰豆子の血鬼術により下弦の鬼の首を跳ねたとのこと
「となると弟弟子に十二鬼月討伐を先越されたかんじか!!」
「その後富岡さんが来て、傷だらけの禰豆子を見た虫柱の胡蝶しのぶさんと継子のカナヲさんに攻撃されたんですけど富岡さんと共に禰豆子を守りきって……」
「なるほどなるほど……お疲れ様炭治郎」
「ロンメルさんはどうなのですか?」
「あ、私炎柱の継子になったからそっちで修行を付けてもらってるよ……炎の呼吸も覚えたから後は水の呼吸と合わせた呼吸を開発中だよ」
「さ、流石です! ロンメルさん!」
「まぁね! ……炭治郎一之太刀はどう?」
「まだダメです……全然透ける事ができません」
「とにかく意識しておくこと、全集中の呼吸を続けて負荷をかければ到達できる可能性は高いからね……死線は鬼殺隊に居ればいくらでも転がってるし……」
「はい!」
「じゃあ機能回復訓練頑張れ」
廊下に出たロンメルは胡蝶しのぶさんと出会った
「お見舞いですか」
「はい、胡蝶さんもお元気そうで」
「しのぶで良いですよ」
「ではしのぶさん……弟弟子達を頼みます。彼らは強くなりますよ。私が保証します」
「私よりも階級の下の人に保証されても困ります」
「あなたも人が悪い……もっと感情を表に出した方が良いですよ。疲れません?」
「なんのことでしょう」
「まぁ良いです……さーて、弟弟子に十二鬼月討伐を先越されちゃったんで、私も十二鬼月を殺処分してきますか」
「殺処分なんて怖いことを言うものじゃないですよ。安らぎに導くと言わないと」
「本心でもないくせに……クックックッじゃあねしのぶ……私が階級が上がらないことを願っているよ」
「ええ、ずっと甲で居てください。いじれるので」
探せど探せど十二鬼月は見つからず
8月に入ったある日……
鎹鴉より任務中にて煉獄杏寿郎の戦死を聞く
「……あなたが一番先に逝くのか……」
ロンメルにとって今世で始めての身近な者の死であった